しきい値指定の構文

事前定義のしきい値を変更する場合に、このセクションで説明する構文、値、およびパラメーターを使用します。

しきい値の指定では、以下の構文を使用します。
しきい値指定の構文図

パラメーター

しきい値指定はそれぞれ、6 つの必須要素と 3 つのオプションの要素から構成され、複雑なしきい値を指定するときに使用されます。
IF キーワード
このキーワードは、しきい値指定の開始を示します。 内部構文解析では、IF ステートメントと IF ステートメントの間のテキストすべてがしきい値指定と見なされます。 IF ステートメント内の最初の列が肯定的に評価された場合、その最初の列のみに状況が表示されます。
左括弧 - (
オプションの左括弧は、複雑なしきい値指定内で関連したしきい値をグループ化するために使用されます。 左括弧の指定はオプションですが、これを指定した場合、通常の演算子優先順位のルールに基づいて処理されます。 すなわち、括弧内の最上位の優先順位が優先され、その後に AND および OR 演算子が処理されます。 複雑なしきい値指定の中で、それぞれの左括弧がそれに対応する右括弧と対を成している必要があります。そうでないと、構文解析中にエラーのフラグが立てられます。
注: この括弧の前後には、少なくとも 1 つのブランクが必要です。
application_name.table_name.column_name
このトリプレットは、IF キーワードの後に、3 つの構成要素のそれぞれをピリオドで区切って指定する必要があります。 トリプレットは連続している必要があります。つまり組み込みブランクが含まれていてはいけません。
コンパレーター
この 1 バイトまたは 2 バイトの指定は、application.table_name.column.name トリプレットの後に定義する必要があります。 有効な比較演算子を以下に示します。
EQ
比較して等しい
=
比較して等しい
NE
比較して等しくない
!=
比較して等しくない
GT
比較してより大きい
>
比較してより大きい
LT
比較してより小さい
<
比較してより小さい
GE
比較してより大きいか等しい
>=
比較してより大きいか等しい
LE
比較してより小さいか等しい
<=
比較してより小さいか等しい
比較用の値または値の範囲
この値は、比較演算子の後に、サポートされている以下の形式で指定する必要があります。
  • 値を二重引用符で囲んだ場合、値はストリングと見なされます。 最大 70 文字を指定することができます。
    注: ストリングに対して EQ または「=」以外のコンパレーターが使用される場合、数値ストリング値がしきい値処理されると想定されます。 現在このような場合には、UI データ値としきい値が、比較の前に右揃えされます。 これにより、同じ小数点以下の桁数 (位取り単位) で指定された数値に対する、所定のしきい値比較結果が与えられますが、ストリングを「正規化」するための評価では、ストリングは構文解析されません。
  • 任意で符号文字 (+ または -) を前に付けた、-2^63 + 1 から 2^63 - 1 までの範囲の 10 進整数 (つまり、-9,223,372,036,854,775,807 から +9,223,372,036,854,775,807)。 小数点は、値の先頭または末尾を含む任意の位置に挿入できます (つまり、「1234.」や「.1234」が有効です)。
  • 0x8000000000000000 から 0x7FFFFFFFFFFFFFFF までの範囲の 16 進値。 接頭部 0x の後に、1 桁から 16 桁の 16 進の数字を指定できます。例えば、0x3F は有効な値です。
  • オプションとして、10進数または16進数の1番目の値の直後に連続する<>記号を使って値の範囲を指定することもできる。 範囲の 2 番目の値 (上限値) が範囲の最初の値 (下限値) と同じ指定ルールに従っている必要がありますが、10 進値と 16 進値を組み合わせて指定することもできます。 2 番目の値は、範囲のシンボルのすぐ後に続けて指定する必要があります。
    注: <> 記号の使用は、 IF (a.b.c >= value1 AND a.b.c <= value2)などの複合 IF ステートメントで置き換えることができます。
  • 数値に適用される単位を示す接尾部を、必要に応じて指定することができます。 単位文字は、その単位を適用する数値のすぐ後に続けて指定する必要があります。 有効な単位指定を以下に示します。
    K
    数値を 1024 倍にスケーリングします。
    M
    数値を 1024*1024 倍にスケーリングします。
    G
    数値を 1024*1024*1024 倍にスケーリングします。
    T
    数値を 1024*1024*1024*1024 倍にスケーリングします。
    P
    数値を 1024*1024*1024*1024*1024 倍にスケーリングします。
    E
    数値を 1024*1024*1024*1024*1024*1024 倍にスケーリングします。
    ミリ秒
    ミリ秒。数値を 1/1000 倍して秒単位にスケーリングします。
    csec
    センチ秒。数値を 1/100 倍して秒単位にスケーリングします。
    秒。スケーリングなし。
    /秒
    1 秒当たりの数値。内部では 1 時間当たりのレートにスケーリング (*3600) されます。
    /分
    1 分当たりの数値。内部では 1 時間当たりのレートにスケーリング (*60) されます。
    /時
    1 時間当たりの数値。スケーリングなし。
    %
    パーセンテージ、スケーリングなし。
右括弧 - )
オプションの右括弧は、複雑なしきい値指定内で関連したしきい値をグループ化するために使用されます。 右括弧の指定はオプションですが、これを指定した場合、通常の演算子優先順位のルールに基づいて処理されます。 すなわち、括弧内の最上位の優先順位が優先され、その後に AND および OR 演算子が処理されます。 複雑なしきい値指定の中で、それぞれの右括弧がそれに対応する左括弧と対を成している必要があります。そうでないと、構文解析中にエラーのフラグが立てられます。
注: この括弧の前後には、少なくとも 1 つのブランクが必要です。
結合子 AND および OR キーワード
任意の 2 つの個々のしきい値の間、または括弧で囲まれたしきい値グループの間に指定する結合子は、AND キーワードまたは OR キーワードのいずれかでなければなりません。 複雑なしきい値内で両方を指定した場合、通常の優先順位と結合順序のルールが適用されます。 すなわち、括弧を指定しない場合、または 1 対の左括弧と右括弧の中に両方の結合子を含めた場合、AND の方が OR より優先されます。 結合順序は左から右です。
THEN DO キーワード
THEN DO は、しきい値の IF ステートメントの後に、対応する終了 ENDDO キーワードと共に指定する必要があります。 THEN DO と ENDDO キーワードは、1 つ以上の STATUS、ZOOMDEST、 または HELPDEST キーワードおよびキーワード値の前後に指定されます。
STATUS キーワード
STATUS は、比較の THEN DO キーワードの後に指定できるオプションのキーワードです。
(status_state, status_range)
これは、ユーザー・インターフェースによる解釈を表す 1 つまたは 2 つの状況を指定する 2 つのキーワード・パラメーターの対を括弧で囲み、スペースで区切って指定したものです。 両方の指定タイプを指定する必要があります。 現在のしきい値に 1 つまたは複数の状況指定が適用されないことを示す特定のキーワード (NOSTATE または NORANGE) が、実際の値の代わりに使用されます。 STATUS キーワードと左括弧の間には、少なくとも 1 つのブランクを指定する必要があります。
注: status_state 値は、両方が指定されている場合、指定された status_range よりも優先されます。
  • status_state は、ユーザー・インターフェースによって解釈される状況を設定します。 有効な指定は、 以下のとおりです。
    • 有効
    • 警告
    • クリティカル
    • アイドル
    • NOSTATE
  • status_range は、ユーザー・インターフェースのサブパネル内の列データを拡大するために、0 から 9 (0 は NORANGE キーワードに相当する) までの範囲の値を設定します。 有効な指定は、 以下のとおりです。
    • 0 から 9 の範囲内の数値
    • NORANGE
ENDDO キーワード
ENDDO は、対応する開始 THEN DO キーワードの対を持つしきい値 STATUS ステートメントの後に指定する必要があります。

指定可能な形式

16進法
0xH - 0xHHHHHHHHHHHHHHHH
0XH - 0XHHHHHHHHHHHHHHHH
1 から 16 桁の 16 進数字
10 進数
(+ /-) (.) nnnnnnnnnnnnnnnnnnn-(+ /-) nnnnnnnnnnnnnnnnnnnnn (.)
1 桁から 19 桁の 10 進の数字。先頭または末尾の文字位置を含む任意の位置に小数点を挿入できます。
スケーリングを設定する接尾部
(1024) K (キロバイト)、M (メガバイト)、G (ギガバイト)、T (テラバイト)、P (ペタバイト)、E (エクサバイト)
パーセンテージ
%
時間の接尾部
ms、csec、sec
レート
/sec、/min、/hr
ストリング
1 文字から 70 文字までを二重引用符で囲みます。