作業単位イベント・データの収集とレポートの生成

作業単位イベント・モニターを使用することにより、チャージバックの目的で使用できるトランザクションに関するデータを収集できます。 収集されたトランザクション・イベント・データは、未フォーマット・イベント表に読めない形式で入っています。 このデータを使用して、判読可能なテキスト・レポートを作成することができます。

始める前に

作業単位イベント・モニター・データを収集するには、SYSADM または SYSCTRL 権限がなければなりません。

このタスクについて

このタスクでは、特定のワークロードに関する作業単位イベント・データを収集するための手順を説明します。

パッケージ・リスト および実行リストの情報も、mon_uow_pkglist および mon_uow_execlist 構成パラメーターの両方を ON に設定した場合は収集されます。 また、ALTER WORKLOAD ステートメントを以下のように変更することによって、 mon_uow_pkglist および mon_uow_execlist 構成パラメーターの設定にかかわらず、ワークロードに関するパッケージ・リストおよび実行リストの情報を収集することもできます。
  • パッケージ・リストの情報の場合は、BASE オプションを BASE INCLUDE PACKAGE LIST オプションに置き換えます。
  • 実行リスト情報の場合は、BASE オプションを BASE INCLUDE EXECUTABLE LIST オプションに置き換えます。
  • パッケージ・リストと実行リスト情報の場合は、 BASE オプションを BASE INCLUDE PACKAGE LIST, EXECUTABLE LIST オプションに置き換えます。
作業単位イベント・モニターは、アプリケーション・トランザクションと対応 CPU 使用量を示す情報を収集します。 作業単位イベント・モニターが収集するトランザクション・イベントの情報の例には、以下のようなものがあります。
  • 合計 CPU 使用時間 (TOTAL_CPU_TIME モニター・エレメント)
  • アプリケーション・ハンドル (APPLICATION_HANDLE モニター・エレメント)

制約事項

SYSADM または SYSCTRL 権限がない場合、入力データ値は表示できません。

手順

作業単位イベントに関する詳細情報を収集するには、以下のようにします。

  1. 次の例に示すように、CREATE EVENT MONITOR FOR UNIT OF WORK ステートメントを発行して、UOWEVMON という作業単位イベント・モニターを作成します。
    CREATE EVENT MONITOR UOWEVMON FOR UNIT OF WORK
       WRITE TO UNFORMATTED EVENT TABLE
  2. 以下のステートメントを発行して、UOWEVMON 作業単位イベント・モニターを活動化します。
    SET EVENT MONITOR UOWEVMON STATE 1
  3. ステートメント履歴を指定した ALTER WORKLOAD ステートメントを発行して、ワークロード・レベルの作業単位イベント・データ収集を使用可能にします。
    例えば、FINANCE および PAYROLL アプリケーションの作業単位データを収集するには、以下のステートメントを発行します。
    ALTER WORKLOAD finance COLLECT UNIT OF WORK DATA BASE
    ALTER WORKLOAD payroll COLLECT UNIT OF WORK DATA BASE
  4. 作業単位トランザクション・イベントを収集するために、ワークロードを再実行します。
  5. データベースに接続します。
  6. 以下の例に示すように、XML パーサー・ツール db2evmonfmt を使用して、未フォーマット・イベント表に収集されたイベント・データに基づいたフラット・テキスト・レポートを生成します。
    java db2evmonfmt -d db_name -ue table_name -ftext -u user_id -p password
  7. レポートを分析し、適切な課金を請求できるようにアプリケーションが使用している CPU 時間を判別します。
  8. FINANCE と PAYROLL の両方のアプリケーションの作業単位データ収集をオフにする場合は、以下のステートメントを発行します。
    ALTER WORKLOAD finance COLLECT UNIT OF WORK DATA NONE
    ALTER WORKLOAD payroll COLLECT UNIT OF WORK DATA NONE

以下は、 作業単位イベント・モニターが未フォーマット・イベント表に収集したデータを、 db2evmonfmt ツールを使用して変換することによって得られるレポートの例です。
-------------------------------------------------------
Event ID               : 1
Event Type             : UOW
Event Timestamp        : 2008-10-31-13.29.04.130849
Member of detection    : 0
-------------------------------------------------------

Database Level Details
----------------------
Member Activation Time     : 2008-10-31T13:28:48.538973
Coordinator Member         : 0

Connection Level Details
------------------------
Application ID             : *LOCAL.gstager.081031172848
Application Handle         : 20
Application Name           : db2bp
Session Authorization ID   : GSTAGER
System Authorization ID    : GSTAGER
Connection Timestamp       : 2008-10-31T13:28:48.538973
Client Process ID          : 28167
Client Platform            : 30
Client Product ID          : SQL09070
Client Hostname            : gilera
Client Port Number         : 30143

UOW Level Details
------------------------
Start Time                 : 2008-10-31T13:28:51.560138
Stop Time                  : 2008-10-31T13:29:04.130849
Completion Status          : COMMIT
UOW ID                     : 5
Workoad Occurrence ID      : 1
Workload Name              : SYSDEFAULTUSERWORKLOAD
Workoad ID                 : 1
Client userid              : 
Client Workstation Name    : 
Client Application Name    : 
Client Accounting String   : 
Local Transaction ID       : 00000000000000EB
Global Transaction ID      : 0000000000000000000000000000000000000000
Log Space Used             : 0

UOW Metrics
------------------------
TOTAL_CPU_TIME                 : 7459
TOTAL_WAIT_TIME                : 0
ACT_ABORTED_TOTAL              : 0
...