空間データの分析

特殊関数を使用すると、地理的特徴に関するデータを生成して分析し、この情報の基になっているデータを保管して管理できます。

地理的特徴 (略して地形 と呼ぶこともある) は、現実の世界において識別可能な位置を持つもの、または識別可能な位置に存在していると考えられるものを示します。 地形の例は以下のとおりです。
  • オブジェクト (つまり、あらゆる種類の具体的エンティティー)。河川や森、山岳地帯など。
  • スペース。危険な地域の周りの安全ゾーン、特定の企業がサービスを提供する販売エリアなど。
  • 定義が可能な位置で発生するイベント。特定の交差点で発生した自動車事故、特定の店舗での販売取引など。
空間情報 という用語は、データベースがユーザーに対して使用可能にする地理的特徴の場所に関する正確な情報を指します。例えば、
  • 地理的特徴の地図上の場所 (例えば、都市の経度と緯度)
  • 互いに関しての地理的特徴の場所 (例えば、ある都市内のすべての病院と診療所の場所、または、ある地震多発地帯から都市の居住者までの近さ)
  • 地理的特徴を相互に関連付ける方法 (例えば、特定の流域または橋が特定の地域に含まれているかどうかの情報)
  • 1 つ以上の地理的特徴に該当する測定値 (例えば、オフィスビルからそのビルの含まれている敷地の境界までの距離や、鳥獣保護区域の周囲の長さなど)
空間情報は、単独で、または従来のリレーショナル・データと組み合わせて、公共機関や企業がサービスを提供するエリアの決定や、潜在的なマーケットの場所の特定などを行うために役立ちます。例えば、
  • 自治体の福祉管理者は、福祉サービスのエリア内に実際に居住している福祉援助の申請者と受給者を確認できます。これを行うには、サービスを提供しているエリアの形状と、申請者と受給者の住所を分析します。
  • レストラン・チェーンの所有者が近隣の都市に新しいレストランをオープンしようと考えている場合、次のような質問に答える必要があります。例えば、候補となる都市において、私のレストランのような店の常連になるタイプの人たちはどの地域に多く住んでいるのか。主要な高速道路はどこにあるか。 犯罪発生率が低いのはどこか。 競合するレストランはどこにあるか。空間データの分析は、これらの質問に答えるために役立ちます。
追加のツールを使用すると、空間データ分析によって提供される洞察をさらに強化できます。例えば、
  • 視覚化ツールを使用すれば、クライアントの位置や、レストラン候補地への主要な幹線道路の近さなど、空間分析によって生成された情報をマップ上にグラフィカルに表示できます。
  • ビジネス・インテリジェンス・ツールを使用すれば、競合他社の名前や説明などの関連情報を含むレポートを作成できます。
データベースには、空間データの分析に使用できる以下の関数のセットが用意されています。
Spatial Extender
これらの関数は、データベースと統合され、行オーガナイズのデータに使用できるデータベース内関数です。
地理情報ツールキット
これらの関数は、Spark 環境で実行されるアプリケーション内関数です。これらの関数は、データベースに Spark 環境が統合されているか、データベースが外部 Spark 環境に接続されている場合にのみ使用できます。
次の表で、これら 2 つの関数セットを比較します。
表 1. 関数セットの機能
機能 Spatial Extender 地理情報ツールキット
処理の方法 データベース内で実行 データ・フレームを使用した Spark 分散処理
索引タイプ 空間グリッド Geohash
空間結合 (空間関係とも呼ばれる) 関数 あり あり
時空間結合関数 なし あり
関数のタイプ 平面 Geodetic (測地)
カスタム座標系のサポート あり なし
空間参照系のサポート あり なし
表 2. サポートされるデータ転送フォーマット
データ転送形式 Spatial Extender 地理情報ツールキット
GeoJSON なし あり
WKB あり あり
WKT あり あり
GML あり なし
KML あり (エクスポートのみ) なし
SDE あり なし
シェープファイル あり なし