IBM i Debugger コンポーネント

デバッグ・マネージャー

デバッグ・マネージャーは、クライアントをデバッグ・ハブに登録します。 デバッグ・ハブは、選択したシステムのグラフィカル・デバッグ・モードを使用可能にします。 登録済みクライアントは、エミュレーション・セッションから「デバッグの開始 (STRDBG)」CL コマンドを実行することで、システム・デバッガーを開始し ます。

デバッグ・マネージャーを使用して、デバッグ操作および接続を管理します。

• システムを追加および除去する
• ユーザーを追加および除去する
• デバッグ操作を開始する
• システム・デバッガーおよび IBM i PASE システム・デバッガーの開始

システム・デバッガー

System Debugger を使用して、ILE 言語と OPM 言語で作成されたプログラム、およびシステム上で実行される Java™ をデバッグします。 サーバー上の既存のジョブ内で実行中のプログラムをデバッグすることもでき ますし、システム・デバッガーを使用して、システム・バッチ・ジョブ内のプログラムを開いてからデバッグすることもできます。

システム・デバッガーは、自動的に開始するか、ワークステ ーションのコマンド・プロンプトから手動で開始するか、あるいはデバッグ・マネージ ャー・インターフェースを使用して開始するように構成できます。

システム・デバッガーを使用して、以下を含むデバッグ活動を行います。

• 停止点の設定
• プログラムのステップスルー
• 変数のインスペクション
• コール・スタックの調査
• プログラム変数に関連するメモリーの調査
• スレッド活動の調査

IBM i PASE システム・デバッガー

IBM i PASE デバッガーを使用して、 IBM i PASE 環境で実行されるプログラムをデバッグします。 システム上の既存のプロセスで実行中のプログラムをデバッグすることも、PASE デバッガーを使用して、プログラムを開いてからデバッグすることもできます。

コマンド行から直接、あるいはデバッグ・マネージャー・インターフェースを使用して、PASE デバッガーを開始することができます。

システム・デバッガーについて既に列挙したデバッグ活動に加え、PASE デバッガーを使用して、以下を含む PASE 特有のデバッグ活動を実行することができます。

• プログラム・ロード・マップによるデバッグ
• ソース・ファイルおよびメソッドのリストの表示
• 親子プロセスのトラッキング
• レジスターの検査

デバッグ・ハブ

デバッグ・ハブには、次の機能があります。

• システム・デバッガーまたは PASE デバッガーを使用するクライアントのためのレジストリーとして機能する
• デバッグ・サーバーを開始するための着信要求を処理する

デバッグ・ハブでクライアントを登録するには、 デバッグ・マネージャー・インターフェースを使用します。 クライアントを登録すると、レジストリーにクライアントのユーザー情報とレジストリー内のクライアントの TCP/IP アドレスの両方が保管されます。 エミュレーション・セッションから「デバッグの開始 (STRDBG)」CL コマンドを使用すると、デバッグ・ハブと交信し、 そのコマンドを実行するユーザーがデバッグ・マネージャーで登録済みかどうかを調べます。 デバッグ・ハブはさらに、実行中のコマンドがデバッグ・マネージャーと同じ TCP/IP アドレスからのものかどうかを検査します。 これらの条件が満たされると、従来のデバッグ環境ではなく、 IBM i Debugger (グラフィカル・アプリケーション) が開始されます。

デバッグ・ハブはさらに、すべてのシステム・デバッグ・アプリケーションの単一の接点として機能します。 デバッガーのコンポーネントがデバッグ開始操作を実行するときに、デバッグ・ハブは、ユーザーの代わりにデバッグ・サーバーのジョブを実行依頼し、関連した TCP/IP 接続をそのジョブに渡します。

デバッグ・サーバー

デバッグ・サーバーは、 デバッガーの 1 つがデバッグ開始の要求を出した場合に、デバッグ・ハブによって開始される TCP/IP サーバーです。 そのサーバー・ジョブはその後、デバッグされてい るジョブを保守し、適切なデバッグ API およびコマンドを実行します。