ls - ディレクトリーの内容をリスト表示する

構文

ls [-ACFLRSTacdfiloqrstu1] [file ...]

説明

file に指定するオペランドの中にタイプがディレクトリー以外のものがあった場合は、ls は、要求された関連情報に加えてその名前も表示します。 タイプがディレクトリーであるファイルを指定したオペランドについては、ls は、要求された関連情報に加えて、そのディレクトリーに置かれているファイルの名前を表示します。

オペランドをまったく指定しなかった場合は、現行ディレクトリーの内容が表示されます。 複数のオペランドを指定した場合は、ディレクトリー以外のオペランドが最初に表示されます。ディレクトリー・オペランドとディレクトリー以外のオペランドは、別個のグループとしてアルファベット順にソートされます。

オプション

-A

「.」と「..」を除くすべての項目がリスト表示されます。

-C

複数列の出力を強制します。これは、出力先が端末装置の場合のデフォルト値です。

-F

ディレクトリーを示す各パス名の後ろにはスラッシュ (/)、実行可能ファイルを示すパス名の後ろにはアスタリスク (*)、各シンボリック・リンクの後ろにはアットマーク (@) が表示されます。

-L

引数がシンボリック・リンクである場合に、リンク自体ではなく、そのリンクによって参照されるファイルまたはディレクトリーがリスト表示されます。

-R

サブディレクトリーが再帰的にリスト表示されます。

-S

ファイルの CCSID 属性が表示されます。

-T

-l オプションも指定した場合に、ファイルに関する完全な日時情報が表示されます。これには、月、日、時、分、秒、および年が含まれます。

-a

ドット (.) で始まる名前を持つディレクトリー項目も含めて表示されます。

-c

ソートまたは出力の際に、ファイルの状況が最後に変更されたときの時刻が使用されます。

-d

ディレクトリーがプレーン・ファイルとしてリスト表示され (再帰的に検索されない)、引数リスト内のシンボリック・リンクは間接参照されません。

-f

出力はソートされません。

-i

各ファイルについて、ファイルのシリアル番号 (i ノード番号) が出力されます。

-l

(小文字の L) 長形式でリスト表示されます。 詳細については、このあとの『補足説明』を参照してください。 出力先が端末である場合は、長形式のリストの前に、すべてのファイルのサイズの合計が 1 行に出力されます。

-o

長形式 (-l) 出力にファイル・フラグが含まれます。

-q

ファイル名の中の図形文字以外の文字を疑問符 (?) で表示します。 これは、出力先が端末である場合のデフォルト値です。

-r

ソート順序を反転させ、逆アルファベット順、または古い項目から新しい項目への順で表示します。

-s

各ファイルに実際に割り振られているバイト数が、1024 バイトを 1 単位として表示されます。部分的に使用されている単位は、すぐ上の整数値に切り上げられます。

-t

オペランドをアルファベット順にソートする前に、変更時刻でソートします (変更日時の最も新しいものが最初になります)。

-u

ファイルの最後の変更時刻ではなく、最後のアクセス時刻を使用して、ソート (-t) または表示 (-l) されます。

-1

(数字の 1 です。) 1 行に 1 項目ずつ出力します。 これは、出力先が端末でない場合のデフォルト値です。

-1、-C、および -l の各オプションは、互いに一時変更します。 使用されるフォーマットは、最後に指定したオプションによって決まります。

-c および -u オプションは、互いに一時変更します。 使用されるファイル時刻は、最後に指定したオプションによって決まります。

デフォルト設定では、ls は、1 行に 1 項目ずつ標準出力にリスト表示されます。ただし、出力先が端末の場合、または -C オプションを指定した場合は、例外です。

ファイル情報を表示するとき、-i、 -s、-l、 および -S オプションに関連した情報は、それぞれ 1 つまたは複数のブランクで区切られます。

補足説明

-l オプションを指定した場合は、各ファイルごとに次の長形式情報が表示されます。

• ファイル・モード
• リンク数
• 所有者名
• グループ名
• ファイルのバイト数
• ファイルが最後に変更された時刻
• パス名

現在の日付からさかのぼって 6 か月以内にファイルが変更されていた場合、 日時は省略形で月、日、時刻および分が表示されます。 それ以外の場合、日時は月、日、および 4 桁の年で表示されます。

さらに、内容が表示される各ディレクトリーごとに、 そのディレクトリー内のファイルで使用されているバイトの合計数が、 そのファイルに関する情報のすぐ前の行に単独で表示されます。

所有者名またはグループ名が、既知のユーザー名またはグループ名ではない場合は、数値 ID が表示されます。

ファイルが文字特殊ファイルまたはブロック特殊ファイルである場合は、そのファイルのメジャーおよびマイナーの両方の装置番号がサイズ・フィールドに表示されます。 ファイルがシンボリック・リンクである場合は、リンク先ファイルのパス名の前に、-> が表示されます。

ファイル・モードは、項目タイプ、所有者許可、グループ許可、およびその他の許可で構成されます。 項目タイプ文字は、次のようにファイルのタイプを示します。

• b ブロック特殊ファイル
• c 文字特殊ファイル
• d ディレクトリー
• l シンボリック・リンク
• p パイプ
• s ソケット
• - 正規ファイル

所有者許可、グループ許可、およびその他の許可は、それぞれ 3 文字です。 各フィールドに、それぞれ 3 個の文字位置があります。

• 最初の位置の値が r の場合は、そのファイルは読み取り可能です。 その値が - の場合は、読み取り可能ではありません。
• 2 番目の位置の値が w の場合は、そのファイルは書き込み可能です。 その値が - の場合は、書き込み可能ではありません。
• 3 番目の位置については次のとおりです。
  • 所有者許可の値が S の場合、ユーザー ID の設定モードが設定されます。 グループ許可の値が S の場合、グループ ID の設定モードが設定されます。
  • 所有者許可の値が s の場合、そのファイルは実行可能で、ユーザー ID の設定モードが設定されます。 グループ許可の値が s の場合、そのファイルは実行可能で、グループ ID の設定モードが設定されます。
  • 値が x の場合、ファイルが実行可能であるか、ディレクトリーが検索可能です。
  • 値が - の場合、オブジェクトが実行不能であるか、検索不能です。

環境変数

ls は、次の環境変数の影響を受けます。

COLUMNS

この変数に 10 進整数を表すストリングが入っている場合は、その数値は、複数テキスト列の出力を表示するときの列幅として使用されます。 ls ユーティリティーは、与えられた幅に基づいて、表示するパス名テキスト列の数を計算します。 -C オプションを参照してください。

終了状況

• 0 正常終了。
• >0 エラー発生。