Microsoft Exchange プロトコルの構成オプション

Microsoft Windows Exchange 2007、2010、2013、および 2017 サーバーから SMTP、OWA、およびメッセージ・トラッキング・イベントからイベントを受信するには、Microsoft Exchange プロトコルを使用するようにログ・ソースを構成します。

Microsoft Exchange プロトコルは、アウトバウンド/アクティブ・プロトコルです。

ログ・ファイルを読み取るには、管理共有 (C$) を含むフォルダー・パスに、管理共有 (C$) に対する NetBIOS 特権が必要です。ローカル管理者またはドメイン管理者は、管理共有でログ・ファイルにアクセスするための十分な特権があります。

ファイル・パスをサポートする Microsoft Exchange プロトコルのフィールドにより、管理者はパス情報を含むドライブ名を定義できます。 例えば、管理共有の場合はフィールドに c$/LogFiles/ ディレクトリーを指定でき、公開共有フォルダー・パスの場合は LogFiles/ ディレクトリーを指定できますが、c:/LogFiles ディレクトリーを指定することはできません。

重要: Microsoft Exchange プロトコルは、Microsoft Exchange 2003 または Microsoft 認証プロトコル NTLMv2 セッションをサポートしません。
以下の表で、Microsoft Exchange プロトコル用のプロトコル固有のパラメーターについて説明します。
表 1. Microsoft Exchange プロトコルのパラメーター
パラメーター 説明
プロトコル構成 Microsoft Exchange
ログ・ソース ID ログ・ソースを識別するための IP アドレス、ホスト名、または名前を入力します。
サーバー・アドレス ご使用の Microsoft Exchange Server の IP アドレスまたはホスト名。
ドメイン

Microsoft Exchange Server のドメインを入力します。

サーバーがドメイン内にない場合は、このパラメーターはオプションです。

Username Microsoft Exchange サーバーへのアクセスに必要なユーザー名を入力します。
パスワード Microsoft Exchange サーバーへのアクセスに必要なパスワードを入力します。
パスワードの確認 Microsoft Exchange サーバーへのアクセスに必要なパスワードを入力します。
SMTP ログ・フォルダーのパス

SMTP ログ・ファイルにアクセスするためのディレクトリー・パス。

デフォルトのファイル・パスは Program Files/Microsoft/Exchange Server/ TransportRoles/Logs/ProtocolLog です。

このフォルダー・パスをクリアすると、SMTP イベント収集が無効になります。
OWA ログ・フォルダーのパス

OWA ログ・ファイルにアクセスするためのディレクトリー・パス。

デフォルトのファイル・パスは Windows/system32/LogFiles/W3SVC1 です。

このフォルダー・パスをクリアすると、OWA イベント収集が無効になります。
MSGTRK ログ・フォルダーのパス

メッセージ・トラッキング・ログにアクセスするためのディレクトリー・パス。

デフォルトのファイル・パスは Program Files/Microsoft/Exchange Server/ TransportRoles/Logs/MessageTracking です。

メッセージ・トラッキングは、ハブ・トランスポート、メールボックス、またはエッジ・トランスポート・サーバーの役割が割り当てられている Microsoft Exchange 2017 または 2010 サーバーで使用可能です。

カスタム・ファイル・パターンの使用 カスタム・ファイル・パターンを構成するには、このチェック・ボックスを選択します。 デフォルトのファイル・パターンを使用する場合はこのチェック・ボックスをクリアのままにします。
MSGTRK ファイル・パターン

MSTRK ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは MSGTRK\d+-\d+\.(?:log|LOG)$ です。

このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

MSGTRKMD ファイル・パターン

MSGTRKMD ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは MSGTRKMD\d+-\d+\.(?:log|LOG)$ です。

このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

MSGTRKMS ファイル・パターン

MSGTRKMS ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは MSGTRKMS\d+-\d+\.(?:log|LOG)$ です。

このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

MSGTRKMA ファイル・パターン

MSGTRKMA ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは MSGTRKMA\d+-\d+\.(?:log| です。

SMTP ファイル・パターン

SMTP ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは *\.(?:log|LOG)$ です。

このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

OWA ファイル・パターン

OWA ログを識別してダウンロードするために使用する正規表現 (regex)。 このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

デフォルトのファイル・パターンは *\.(?:log|LOG)$ です。

このファイル・パターンに一致するすべてのファイルが処理されます。

ファイル読み取りの強制 (Force File Read) このチェック・ボックスがクリアされている場合、 QRadar が変更時刻またはファイル・サイズの変更を検出したときにのみログ・ファイルが読み取られます。
再帰的 (Recursive) ファイル・パターンでサブフォルダーを検索するようにしたい場合は、このオプションを使用します。 このチェック・ボックスはデフォルトで選択されます。
SMB バージョン

使用する SMB のバージョンを選択します。

自動 (AUTO)
クライアントとサーバーが使用することに同意する最高バージョンを自動検出します。
SMB1
SMB1 の使用を強制します。 SMB1 は jCIFS.jar (Java™ ARchive) ファイルを使用します。
重要: SMB1 はサポートされなくなりました。 SMB2 または SMB3 を使用するには、すべての管理者が既存の構成を更新する必要があります。
SMB2
SMB2 の使用を強制します。 SMB2 は jNQ.jar ファイルを使用します。
SMB3
SMB3 の使用を強制します。 SMB3 は jNQ.jar ファイルを使用します。
注: 特定の SMB バージョン (例えば、 SMBv1、 SMBv2、および SMBv3) のログ・ソースを作成する前に、指定された SMB バージョンが、サーバー上で稼働している Windows OS によってサポートされていることを確認してください。 また、指定された Windows Server で SMB バージョンが有効になっていることも確認する必要があります。

どの Windows バージョンがどの SMB バージョンをサポートするかについて詳しくは、 Microsoft TechNet Web サイト (https://blogs.technet.microsoft.com/josebda/2012/06/06/windows-server-2012-which-version-of-the-smb-protocol-smb-1-0-smb-2-0-smb-2-1-or-smb-3-0-are-you-using-on-your-file-server/ ) を参照してください。

Windows および Windows Server で SMBv1、 SMBv2、および SMBv3 を検出、有効化、および無効化する方法について詳しくは、以下を参照してください。 Microsoft サポート Web サイト (https://support.microsoft.com/en-us/help/2696547/detect-enable-disable-smbv1-smbv2-smbv3-in-windows-and-windows-server) にアクセスします。

ポーリング間隔 (秒) ポーリング間隔 (新規データを確認するためのログ・ファイルに対する照会から次の照会までの間の秒数) を入力します。 デフォルトは 10 秒です。
スロットル・イベント数/秒 Microsoft Exchange プロトコルが 1 秒当たりに転送できるイベントの最大数。
ファイルのエンコード (File Encoding) ログ・ファイルのイベントで使用する文字エンコード。