ルールのオーバーライド

ルール・オーバーライドは、順序付けおよび優先度の後に行う、最終的な選択メカニズムです。 オーバーライドされたルールは、実行対象として選択されません。 ルール・オーバーライドは、階層プロパティーと組み合わせることができます。

ルール・オーバーライドは、ルール選択の最終段階です。 他のすべての選択メカニズムの後に、あるルールが他のルールをオーバーライドすることを指定することができます。 オーバーライドされたルールは除外され、実行対象として選択されません。

他の 1 つ以上のルールが実行時に同じルール・タスク内で選択されている場合、 これらのルールをあるルールでオーバーライドすることができます。 ルール・オーバーライドは、個々のルール、意思決定表、または意思決定ツリー・レベルで実行されます。 例えば、業務上の意思決定表全体を、他の意思決定表や意思決定ツリーをオーバーライドするよう設定することができます。

関連するアーティファクトの「プロパティー」ビューで、「オーバーライドされたルール」プロパティーを使用して、ルールのオーバーライドを作成します。 をクリックします。  プロパティー名の横にあるボタンをクリックし、 「追加」 をクリックして、現在の成果物によってオーバーライドされるルールを追加します。 「オーバーライドされるルールの値 (Values for overridden rules)」ダイアログ に、次のいずれかの属性を入力します。
  • このアーティファクトでオーバーライドするルールの名前

  • このアーティファクトでオーバーライドする各ルールの名前 (コンマ区切り)

  • をクリックして、リストから選択します。  ボタンをクリックします。

overriddenRules プロパティーのスクリーン・ショット
注: プロパティーを編集できるようにするには、「プロパティー」ビューの 「値」 列ヘッダーの横に手のアイコン プロパティーを編集可能にするための「手書き」アイコン が表示されていることを確認してください。

ルール・オーバーライドを階層プロパティーと組み合わせる

ルール・オーバーライドは、階層プロパティーと組み合わせることもでき、 特定のルールでより一般的なルールをオーバーライドすることができます。 Rule Designer でオーバーライドを指定するには、 overriddenRules ルール・プロパティーを設定します。 overriddenRules プロパティーを使用して、 オーバーライドされるルール成果物を選択し、あるルールと他のルール間のオーバーライド関係を指定できます。

次の図は、階層ルール構造内でルール・オーバーライドがどのように機能するのかを示しています。

階層ルール構造内のルール・オーバーライドの図

選択は以下のように行われます。

  1. 最初の選択は、effective date プロパティーに基づいて行われます。 これにより、ルール r1r3r4r5、および r6 はそのままで、r2 がこの選択から除外されます。

  2. 実行時に、最初のパッケージのみが選択されます (例えば、p1 はルール・タスクに追加されますが、p2 は追加されません)。 その結果、r6 は 選択から除外されます。

  3. ランタイム・ルールの選択は、「the location of the rule is over ‘Florida’」に設定されるため、USA と Florida のルールのみが実行対象として考慮されます (図中の「ジオグラフィー (Geography)」階層ツリーを参照してください)。 その結果、r5 は 選択から除外されます。

  4. 最後に、r3r1 をオーバーライドします。 r3r4 のみが残され、条件が満たされた場合に実行されます。