db2support コマンドを使用した環境情報の収集
Db2® の問題に関する情報を収集する場合、実行する必要がある最も重要な Db2 ユーティリティーは db2supportです。 db2support コマンドは、Db2 とシステムのあらゆる診断情報を自動的に収集します。 さらに、オプションとして、問題の状況について問い合わせる「質問と回答」形式の対話も可能です。
このタスクについて
プロシージャー
結果
db2support がどのような情報をキャプチャーするかは、コマンドを呼び出す方法、データベース・マネージャーが開始済みかどうか、およびデータベースに接続できるかどうかによって異なります。
- db2diag ログ・ファイル
- すべてのトラップ・ファイル
- ロック・リスト・ファイル
- ダンプ・ファイル
- さまざまなシステム関連ファイル
- さまざまなシステム・コマンドからの出力
- db2cli.ini
- db2dsdriver.cfg
- アクティブ・ログ・ファイル
- バッファー・プールと表スペース (SQLSPCS.1、SQLSPCS.2) の制御ファイル (-d オプションを使用した場合)
- db2dump ディレクトリーの内容
- より詳しいシステム情報 (-s オプションを使用した場合)
- データベース構成の設定値 (-d オプションを使用した場合)
- データベース・マネージャーの構成設定ファイル
- First Occurrence Data Capture (FODC) 情報 (-fodc オプションと -fodcpath オプションを使用した場合)
- ログ・ファイルのヘッダー・ファイル (-d オプションを使用した場合)
- リカバリー履歴ファイル (-d オプションを使用した場合)
- SYSIBM.SYSTABLES システム・カタログ表、SYSIBM.SYSINDEXES システム・カタログ表、および SYSIBM.SYSDATAPARTITIONS システム・カタログ表のフォーマット済みデータ (-d オプションを指定されており、データベースが活動化されておらず、かつ db2support コマンドがオプティマイザー・モードではない場合)
- オプティマイザー・モードでのワークロード・マネージャー (WLM) 関連情報 (-wlm オプションを使用した場合)
- 指定されたシステム・ユーザー情報 (-su オプションを使用した場合)
- 指定されたシステム・グループ情報 (-sg オプションを使用した場合)
- テキスト検索サーバー (db2tss) の構成とロギング情報、およびカタログ・ビューの内容 (SYSIBMTS スキーマの下)
- Db2 pureScale コンポーネント (クラスター・マネージャー、クラスター・ファイル・システム、 RDMA など) の診断データ
- クラスター・マネージャーの追加の診断データ (-cm オプションを使用)
- クラスター・ファイル・システムの追加の診断データ (-cfs オプションを使用)
- uDAPL の追加の診断データ (-udapl オプションを使用)注: -udapl パラメーターは推奨されません。
- 追加の Db2 診断データ (-purescale オプションを使用)
- 問題記録 (PMR) 番号 (-n を指定した場合)
- オペレーティング・システムおよびレベル (例えば、 AIX® 5.1)
- Db2 リリース情報
- 32 ビット環境かそれとも 64 ビット環境かの標識
- Db2 インストール・パス情報
- db2nodes.cfgの内容
- プロセッサーの数、ディスクの数、メモリー容量
- インスタンスにあるデータベースのリスト
- レジストリー情報と環境 (PATH および LIBPATH を含む)
- UNIX の場合、現行ファイル・システムおよび i ノードのディスク・フリー・スペース
- Java™ SDK レベル
- Java JCC バージョン
- Java JCC 構成
- データベース・マネージャー構成
- sqllib ディレクトリーの ls -lR 出力 (または Windows の同等の出力)
- LIST NODE DIRECTORY コマンドの結果
- LIST ADMIN NODE DIRECTORY コマンドの結果
- LIST DCS DIRECTORY コマンドの結果
- LIST DCS APPLICATIONS EXTENDED コマンドの結果
- db2prereqcheck コマンドの結果
- すべてのインストール済みソフトウェアのリスト
- Db2 ライセンス情報
- Db2 準拠レポート
- 監査構成情報
- CLI 構成情報
- 問題判別の設定値
- db2trc コマンドの状況
- ログ・ディレクトリーのリスト表示
- クライアント接続状態
- データベース構成とデータベース・マネージャー構成 (データベース構成を含めるには -d オプションが必要です)
- アプリケーション・スナップショット
- メモリー・プールの情報 (サイズと使用量)。 -d オプションを使用すると、詳細なデータが収集されます。
- LIST ACTIVE DATABASES コマンドの結果
- LIST DCS APPLICATIONS コマンドの結果
- ユーザー表の数
- データベース・データのおおよそのサイズ
- データベース・スナップショット
- アプリケーション・スナップショット
- バッファー・プール情報
- LIST APPLICATIONS コマンドの結果
- LIST COMMAND OPTIONS コマンドの結果
- LIST DATABASE DIRECTORY コマンドの結果
- LIST INDOUBT TRANSACTIONS コマンドの結果
- LIST DATABASE PARTITION GROUPS コマンドの結果
- LIST DBPARTITIONNUMS コマンドの結果
- LIST ODBC DATA SOURCES コマンドの結果
- LIST PACKAGES/TABLES コマンドの結果
- LIST TABLESPACE CONTAINERS コマンドの結果
- LIST TABLESPACES コマンドの結果
- LIST DRDA IN DOUBT TRANSACTIONS コマンドの結果
- Db2 ワークロード・マネージャー情報
- データベース・リカバリー履歴ファイルのリスト
- オプティマイザーのデータベース構成
- データベース構成
- ノード・グループ情報
- ストレージ・グループ情報
- ストリング ID の数
- 表のリスト
db2support.html ファイルが db2support パッケージの最上位に含まれており、db2support コマンドによって収集される診断データを素早く検索できます。 この HTML ファイルには、db2support.html ファイルで収集されたデータのリンクが含まれます。リンクの参照先となる対応するフラット・ファイルは、db2support パッケージのサブディレクトリーにあります。 db2support.map という名前の、マップ・ファイルのプレーン・テキスト・バージョンのファイルも、db2support パッケージに含まれています。
db2support.zip ファイルの内容の例
-unzip パラメーターを指定した db2support コマンドを使用すると、 db2support.zip ファイルの内容をローカルに抽出できます。オプションで、内容の抽出先のディレクトリー・パスを指定できます。 -unzip オプションを使用して、追加のソフトウェアを必要とせずに、アーカイブされた診断データの内容を抽出することもできます。 実際の内容を抽出せず、db2support.zip ファイルに組み込まれているファイルを確認するだけの場合は、代わりに -unzip list パラメーターと db2support コマンドを併用できます。
db2support . -d sample -c -f -st "select * from staff"
- DB2CONFIG/ -構成情報 (例えば、データベース、データベース・マネージャー、BP、CLI、および Java Developer Kit など)
- DB2DUMP/ - db2diag ログ・ファイルのここ 3 日間の内容
- DB2MISC/ - sqllib ディレクトリーのリスト
- DB2SNAP/ - Db2 コマンド (例えば、db2set、 LIST TABLES、 LIST INDOUBT TRANSACTIONS、および LIST APPLICATIONS) の出力
- PURESCALE/- Db2 pureScale コンポーネント (クラスター・マネージャー、クラスター・ファイル・システム、 RDMA など) の診断情報
- db2supp_opt.zip - オプティマイザー問題の診断情報
- db2supp_system.zip - オペレーティング・システム情報
- db2support.html - HTML フォーマットでリストされた db2support.zip ファイルの各サブディレクトリーで収集されたフラット・ファイルへのマップ、および HTML セクションにフォーマットされた診断情報
- db2support.log - db2support 収集の診断ログ情報
- db2support_options.in - db2support 収集を開始するために使用されるコマンド行のオプション
- db2support.map - プレーン・テキスト・フォーマットでリストされた db2support.zip ファイルの各サブディレクトリーで収集されたフラット・ファイルへのマップ
- DB2TSS/ -テキスト検索サーバーの構成とロギング情報および SYSIBMTS カタログ・ビューの内容
- OPTIMIZER/ - オプティマイザー問題の診断情報
- OPTIMIZER/optimizer.log - ファイルにすべてのアクティビティーのログが含まれます。 db2support でメッセージ (DBT7116E など) が出される場合は、このログ・ファイルに詳細情報が含まれていることがあります。
- OPTIMIZER/CATALOGS - 以下のサブディレクトリー内の LOB を含むすべてのカタログ (カタログ表内の LOB 列が空でない場合のみ生成される)
- FUNCTIONS
- INDEXES
- NODEGROUPS
- ROUTINES
- SEQUENCES
- TABLES
- VIEWS
- OPTIMIZER/DB2DUMP - db2serv 出力 (serv.* および serv2.* 出力ファイル)
- DB2CONFIG/ - db2cli.ini (~/sqllib/cfg のファイル)
- DB2MISC/ - DB2SYSTM ファイル (バイナリー) など
- OSCONFIG/ - さまざまなオペレーティング・システム情報ファイル (例えば、netstat、services、vfs、ulimit、および hosts)
- OSSNAP/ - オペレーティング・システム・スナップショット (例えば、iostat、netstat、uptime、vmstat、および ps_elf)
- SQLDBDIR/ - 重要なバッファー・プール・メタファイル (~/sqllib/sqldbdir)
- SQLGWDIR/ - DCS ディレクトリー (~/sqllib/sqlgwdir のファイル)
- SQLNODIR/ - Node ディレクトリー (~/sqllib/sqlnodir のファイル)
- SPMLOG/ - ~/sqllib/spmlog のファイル
- report.log - すべての収集アクティビティーのログ