diagpath - 診断データ・ディレクトリー・パス構成パラメーター

このパラメーターを使用すると、 Db2® 診断情報の完全修飾基本パスを指定できます。

構成タイプ
データベース・マネージャー
適用
  • ローカルとリモート・クライアントを持つデータベース・サーバー
  • クライアント
  • ローカル・クライアントを持つデータベース・サーバー
  • ローカル・クライアントおよびリモート・クライアントを持つパーティション・データベース・サーバー
パラメーター・タイプ
オンラインで構成可能
伝搬クラス
即時
デフォルト [範囲]
$INSTHOME/sqllib/db2dump/ $m [任意の有効なパス名 (解決変数オプションについては、以下のセクションを参照)]
$INSTHOME/sqllib/db2dump (単一メンバー環境でのインスタンス構成の場合)
シンボル
pathname
デフォルトの診断データ・ディレクトリーの代わりに使用するディレクトリー・パス
$h
HOST_hostname に置換されます。
注: バージョン 10 以降、 Db2 pureScale® 環境では、 $hメンバーのホーム・ホストを指します。
$n
NODEnumber に置換されます。
$m
DIAGnumber に置換されます。
注: DIAGnumber は、データベース・パーティション、 CF、または メンバーのいずれを参照するかに関係なく使用されます。
/trailing-dir
単一のディレクトリー、または $h あるいは $n の後続のディレクトリーおよびサブディレクトリー
次の値を使用できます。
  • '"$h"'
  • '"$h/trailing-dir"'
  • '"pathname $h"'
  • '"pathname $h/trailing-dir"'
  • '"$n"'1
  • '"$n/trailing-dir"'
  • '"pathname $n"'
  • '"pathname $n/trailing-dir"'
  • '"$m"'
  • '"$m/trailing-dir"'
  • '"pathname $m"'
  • '"pathname $m/trailing-dir"'
  • '"$h$n"'2
  • '"$h$n/trailing-dir"'
  • '"pathname $h$n"'
  • '"pathname $h$n/trailing-dir"'
  • '"$h$m"'
  • '"$h$m/trailing-dir"'
  • '"pathname $h$m"'
  • '"pathname $h$m/trailing-dir"'

1 次診断データ・ディレクトリーには、ご使用のプラットフォームに応じて、ダンプ・ファイル、トラップ・ファイル、エラー・ログ、通知ファイル、アラート・ログ・ファイル、および FODC (First Occurrence Data Capture: 最初のオカレンスのデータ・キャプチャー) パッケージが入ります。

このパラメーターが null の場合は、診断情報が、以下のいずれかのディレクトリーまたはフォルダーにあるデフォルト診断パス・ディレクトリー・ストリングに書き込まれます。
  • Windows 環境の場合:
    • ユーザー・データ・ファイルのデフォルトの場所 (例えば、インスタンス・ディレクトリーの下のファイル) は、Windows オペレーティング・システム・ファミリーのエディションによって異なります。 DB2SET DB2INSTPROF コマンドを使用して、インスタンス・ディレクトリーの場所を取得します。 このファイルは、 DB2INSTPROF レジストリー変数によって指定されたディレクトリーの instance サブディレクトリーにあります。
  • Linux® および UNIX 環境の場合: 情報は INSTHOME/sqllib/db2dump/ $mに書き込まれます。ここで、 INSTHOME はインスタンスのホーム・ディレクトリーです。

バージョン 11.5.6 以降、および Db2 pureScale 環境では、使用される診断データ・ディレクトリー・パスには、各メンバーおよび CF の専用 db2diag ログ・ファイルを確保するために、少なくとも 1 つの分割トークン ($h$n、または $m) が含まれている必要があります。

物理ホストごとに診断情報を収集するために診断データ・ディレクトリー・パスを分割するには、パラメーターを以下の値のいずれかに設定します。
  • デフォルトの診断データ・ディレクトリー・パスを分割します。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"$h"'
    これにより、以下のように、デフォルトの診断データ・ディレクトリーの下にサブディレクトリーがホスト名で作成されます。
    Default_diagpath/HOST_hostname
  • デフォルトの診断データ・ディレクトリー・パスを分割して、末尾にディレクトリーを作成します。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"$h/trailing-dir"'
    これにより、以下のように、デフォルトの診断データ・ディレクトリーの下にサブディレクトリーがホスト名で作成され、末尾にディレクトリーが作成されます。
    Default_diagpath/HOST_hostname/trailing-dir
  • 独自に指定した診断データ・ディレクトリー・パスを分割します (pathname$h の間にはブランク・スペースがあります)。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"pathname $h"'
    これにより、以下のように、独自に指定した診断データ・ディレクトリーの下にサブディレクトリーがホスト名で作成されます。
    pathname/HOST_hostname
  • 独自に指定した診断データ・ディレクトリー・パスを分割して、末尾にディレクトリーを作成します (pathname$h の間にはブランク・スペースがあります)。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"pathname $h/trailing-dir"'
    これにより、以下のように、独自に指定した診断データ・ディレクトリーの下にサブディレクトリーがホスト名で作成され、末尾にディレクトリーが作成されます。
    pathname/HOST_hostname/trailing-dir
物理ホストごと、および物理ホストのデータベース・パーティションごとに診断情報を収集するために診断データ・ディレクトリー・パスを分割するには、パラメーターを以下の値のいずれかに設定します。
  • デフォルトの診断データ・ディレクトリー・パスを分割します。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"$h$n"'
    これにより、以下のように、デフォルトの診断データ・ディレクトリーの下にホスト上の各論理パーティションのサブディレクトリーがホスト名およびパーティション番号で作成されます。
    Default_diagpath/HOST_hostname/NODEnumber
  • デフォルトの診断データ・ディレクトリー・パスを分割して、末尾にディレクトリーを作成します。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"$h$n/trailing-dir"'
    これにより、以下のように、デフォルトの診断データ・ディレクトリーの下にホスト上の各論理パーティションのサブディレクトリーがホスト名およびパーティション番号で作成され、末尾にディレクトリーが作成されます。
    Default_diagpath/HOST_hostname/NODEnumber/trailing-dir
  • 独自に指定した診断データ・ディレクトリー・パスを分割します (pathname$h$n の間にはブランク・スペースがあります)。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"pathname $h$n"'
    これにより、以下のように、独自に指定した診断データ・ディレクトリーの下にホスト上の各論理パーティションのサブディレクトリーがホスト名およびパーティション番号で作成されます。
    pathname/HOST_hostname/NODEnumber
    例えば、boson という名前の AIX® ホストには、ノード番号 0、1、および 2 を持つ 3 つのデータベース・パーティションがあります。 ディレクトリーのリスト出力は、以下の例のようになります。
    usr1@boson /home/user1/db2dump->ls -R *
    HOST_boson:
    
    HOST_boson:
    NODE0000 NODE0001 NODE0002
    
    HOST_boson/NODE0000:
    db2diag.log db2eventlog.000 db2resync.log db2sampl_Import.msg events usr1.nfy
    
    HOST_boson/NODE0000/events:
    db2optstats.0.log
    
    HOST_boson/NODE0001:
    db2diag.log db2eventlog.001 db2resync.log usr1.nfy stmmlog
    
    HOST_boson/NODE0001/stmmlog:
    stmm.0.log
    
    HOST_boson/NODE0002:
    db2diag.log db2eventlog.002 db2resync.log usr1.nfy
  • 独自に指定した診断データ・ディレクトリー・パスを分割して、末尾にディレクトリーを作成します (pathname$h$n の間にはブランク・スペースがあります)。
    db2 update dbm cfg using diagpath '"pathname $h$n/trailing-dir"'
    これにより、以下のように、独自に指定した診断データ・ディレクトリーの下にホスト上の各論理パーティションのサブディレクトリーがホスト名およびパーティション番号で作成され、末尾にディレクトリーが作成されます。
    pathname/HOST_hostname/NODEnumber/trailing-dir
注:
  • オペレーティング・システム・シェルが一部の Linux および UNIX システムで $記号を解釈しないようにするには、構文に示されているように、単一引用符を二重引用符の外側に置く必要があります。
  • CLP 対話モードにある場合、またはコマンドが入力ファイルから読み取られて実行される場合、二重引用符は不要です。
  • $h$n、および $m については、大/小文字は区別されません。
  • diagpath の動的な変更は、すべてのプロセスには反映されません。
  • db2sysc Db2 サーバー・プロセスは、例えば、インスタンス接続を介して UPDATE DATABASE MANAGER CONFIGURATION コマンドを発行すると、動的変更を検出できます。
  • Db2 クライアントおよびアプリケーションのプロセスは、その開始時に、diagpath 構成パラメーターの設定を使用します。動的変更の検出は行いません。
  • diagpath 構成パラメーターを新規ディレクトリーに設定する場合、この新しい diagpath ディレクトリーの権限をデフォルトの diagpath ディレクトリーと同じにすることをお勧めします。
    Linux および UNIX 環境の場合、この新規ディレクトリーの権限値として 1777 が推奨されます。 新規ディレクトリーでの権限を設定するには、以下のコマンドを実行します。
    chmod 1777 <directory>
バージョン 9.5 以降では、グローバル・レベルの DB2INSTPROF のデフォルト値は、前述の新しい場所に保管されます。 実行時データ・ファイルの場所を指定するその他のプロファイル・レジストリー変数は、DB2INSTPROF の値を照会する必要があります。 他の変数には、以下のものがあります。
  • DB2CLIINIPATH
  • DIAGPATH
  • SPM_LOG_PATH
注: Db2 バージョン 9.7 フィックスパック 4 以降のフィックスパックでは、 diagpath パラメーターとともに代替診断パスを設定することにより、診断ロギングの回復力を高めることができます。 alt_diagpath が設定されているときに diagpath によって指定されたパスが使用不可になる場合、診断のロギングは指定された代替の診断データ・ディレクトリー・パスで続行され、その後、1 次診断パスが再び使用可能になったときに再開されます。
1 $n は非推奨になっており、将来のリリースで除去される可能性があります。
2 $h$n は非推奨になっており、将来のリリースで除去される可能性があります。