空間処理関数

空間処理関数を使用して空間データを処理できます。

これらの空間処理関数の実装は、OGC Simple Features for SQL 仕様と ISO SQL/MM Part 3: Spatial 標準の一部に準拠しています。

データ交換フォーマットまたは座標データからの形状の構成

以下の関数は、座標データから、または事前割り当てテキスト (WKT)、事前割り当てバイナリー (WKB)、ESRI シェイプ、Geography Markup Language (GML) データ交換フォーマットから、ST_Geometry タイプまたはそのいずれかのサブタイプの形状を作成します。
表 1. データ交換フォーマットまたは座標データから形状を構成する空間処理関数
関数の用途 関数名
WKT、WKB、ESRI シェイプ、GML オブジェクト、または GeoJSONからの形状の構成
WKT オブジェクトからの任意の形状の構成
WKT GeoJSON,、GMLオブジェクトから任意のジオメトリを構築する
WKB オブジェクトからの任意の形状の構成
WKT、WKB、ESRI シェイプ、GML オブジェクト、または GeoJSONからの特定の形状の構成
座標からの特定の形状の構成
WKT GeoJSON,、またはGMLオブジェクトから特定のジオメトリを構築する
WKB オブジェクトからの特定の形状の構成

サポートされるデータ交換フォーマットについて詳しくは、 サポートされるデータ・フォーマット を参照してください。

形状からデータ交換フォーマットへの変換

次の関数は、ST_Geometry タイプまたはそのいずれかのサブタイプの形状を、データ交換フォーマットに変換します。
表 2. ST_Geometry タイプまたはそのいずれかのサブタイプの形状を、データ交換フォーマットに変換する空間処理関数
関数の用途 関数名
形状から WKT オブジェクトへの変換
形状から WKB オブジェクトへの変換
形状から ESRI シェイプ・オブジェクトへの変換
形状から GML オブジェクトへの変換
形状から GeoJSON オブジェクトへの変換

サポートされるデータ交換フォーマットについて詳しくは、 サポートされるデータ・フォーマット を参照してください。

形状の比較と形状間の関係の発見

これらの空間処理関数は、形状間、座標システムの定義間、または空間参照系間での比較の結果の情報を返します。 地勢が互いに関係し合ったり、対照的であったりする部分に関する情報を返します。
表 3. 形状を比較し、形状間の関係を検出する空間処理関数
関数の用途 関数名
2 つの項目の形状が同一であるかどうかの検査
形状間の距離の判別
幾何学が交差しているかどうかを判断する
形状に別の形状が含まれるかどうかの判別
形状のエンベロープの比較
2 つの形状を比較し、それらが DE-9IM パターン・マトリックス・ストリングの条件を満たすかどうかの判別

既存の形状からの新規形状の構成

以下の関数は、ST_Geometry タイプまたはそのサブタイプの 1 つの形状のプロパティーを変更して、新規形状を構成します。
表 4. 既存の形状から新規形状を構成する空間処理関数
関数の用途 関数名
座標系間での形状の変換
既存の形状の修正フォームの作成
異なる空間構成を使用した新規形状の作成
エンベロープと境界の構成
既存の形状指標に基づいた新規形状の作成
曲線からの新規形状の作成
単一曲線または複数曲線からの新規形状の作成
複数の形状を結合することによる新規形状の作成
スーパータイプの形状から対応するサブタイプの形状への変換

形状の一部である形状の検索

以下の関数は、形状オブジェクトのコレクションから指定された形状を取得します。
表 5. 形状の一部である形状を取得する空間処理関数
関数の用途 関数名
索引を使用した、既存の形状の中からの形状の取得
曲線からのポイントの取得

形状に関する情報

以下の関数は、座標、指標、および境界などの形状プロパティーに関する情報を返します。
表 6. 形状のプロパティーについての情報を戻す空間処理関数
関数の用途 関数名
空間参照系に関する情報を返す
形状のプロパティーが同一であるかどうかを示す情報を返す
形状タイプに関する情報を返す
形状のディメンションに関する情報を返す
形状の中の境界、エンベロープ、リング、および形状に関する情報を返す
エンベロープまたはバウンディングボックスが交差するかどうかの情報を返します
座標および指標に関する情報を返す
形状が閉じているか、空か、または単純であるかを示す情報を返す