結果データのカスタマイズ

IM Scoring では、結果データをカスタマイズすることができます。 「結果データ」にリストされているデフォルトの結果データに加えて、またはデフォルトの結果データを置き換えることにより、新しい結果データをスコアリング実行中に計算し、アプリケーション結果でアクセスできるようにすることができます。

表 1 に、アプリケーション関数、そのデータ・タイプ、および結果データをリストします。

表 1. アプリケーション関数とそのデータ・タイプおよび結果データ
アプリケーション関数 結果データ・タイプ 指定可能な結果データ
DM_applyClusModel DM_ClusResult 指定されたクラスターのスコアと品質
DM_applyClasModel DM_ClasResult 指定されたクラスの確信度、予測に使用されるノード ID (ツリー・クラス判別モデルを使用した場合)
DM_applyRegModel DM_RegResult  
注: 多重定義関数について詳しくは、 アプリケーション関数の使用を参照してください。
指定可能な結果データは、ユーザーが要求した場合のみ結果中に作成されます。 要求するには、ユーザーはアプリケーション関数の呼び出し中で、結果オブジェクト中に挿入する必要のある結果データを指示します。 IM Scoring は、以下のパラメーターを取る多重定義アプリケーション関数を定義します。
適切なタイプのインポート済みマイニング・モデル
アプリケーション機能の使用 を参照してください。
モデルが適用されるデータ
アプリケーション機能の使用 を参照してください。
結果データの仕様 (クラスター化およびクラス判別の場合のみ)
まず、空の結果仕様オブジェクトを作成します。以下に例を示します。


IDMMX.DM_ClusResultSpec()

次に、どんな結果データをスコアリング実行時に計算して結果内に設定する必要があるかを指示するメソッドを、このオブジェクトに対して呼び出します。以下に例を示します。


IDMMX.DM_ClusResultSpec()..DM_setBestCluster()..DM_setCluster(3)

結果仕様オブジェクトが空の場合は、エラーが戻されます。 デフォルトの結果データを計算してスコアリング結果に書き込むメソッドを使用したり、ユーザーが指定できる特定の結果データをさらに計算する別のメソッドを使用したりできます。 結果仕様オブジェクトのタイプは、クラスター化の場合は DM_ClusResultSpec であり、クラス判別の場合は DM_ClasResultSpec です。
アプリケーション関数は、結果仕様オブジェクトに従ってマイニング・ロジックが計算した結果データを戻します。
注:
  1. NULL の結果仕様オブジェクトを指定した多重定義アプリケーション関数を呼び出すことは、パラメーターを 2 つだけ指定した対応するアプリケーション関数を呼び出すことと同等です。
  2. 結果仕様オブジェクト中に明示的に設定されている結果データのみ、スコアリング結果中で使用することができます。
  3. 結果が小さすぎて、ユーザーに必要なすべての情報が書き込まれない場合には、結果データの一部のみ結果中に書き込まれ、初めて生じた際に警告が戻されます。 その後は、ユーザーが対応する結果データを要求した場合でも、結果に対して適用する取得関数の一部が NULL を戻します。

結果仕様オブジェクトの生成に使用されるメソッドについては、 表 2 (タイプ DM_ClasResultSpec の場合) および 表 3 (タイプ DM_ClusResultSpecの場合) で説明されています。

表 2. タイプ DM_ClasResultSpec の結果仕様メソッドとその目的
DM_ClasResultSpec 関数 目的
DM_setPredClass デフォルトの結果データ (この予測中の予測クラスと確信度) を計算し、スコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。
DM_setClass(class) 指定された class の確信度値を計算し、スコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。

この関数に別のクラスを指定して複数回呼び出すことができます。

DM_setAllClasses 予測フィールドのすべてのクラスの確信度値を計算し、スコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。
DM_setTreeNodeID クラスと確信度の予測に使用するノード ID をスコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。
ノード ID とは、以下のバイナリー・パスをルートから予測に使用されるノードに渡すストリングのことです。
"1."
左の下位ノードの場合
"2."
右の下位ノードの場合
注:
  1. IM Visualization でツリー・モデルを表示すると、このノード ID を表示することができます。
  2. モデルがツリー・モデルでない場合は、このオプションは無視されます。
表 3. タイプ DM_ClusResultSpec の結果仕様メソッドとその目的
DM_ClusResultSpec 関数 目的
DM_setBestCluster デフォルトの結果データ (最良クラスターのクラスター ID、スコア、品質、および確信度) を計算し、スコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。
DM_setCluster(clusterid) 指定されたクラスター (クラスター ID によって示される) のスコアと品質を計算し、スコアリング結果に書き込む必要があることを指定します。

この関数に別のクラスター ID を指定して複数回呼び出すことができます。