DB2 Version 10.1 for Linux, UNIX, and Windows

ストレージ管理の向上

DB2® V10.1 の大きな前進の 1 つは、ストレージ・パスのグループであるストレージ・グループ の作成能力です。 ストレージ・グループは、特性が類似したストレージ・パスをまとめたものです。

ストレージ・グループを作成または変更するときに考慮すべき基礎ストレージの重要属性をいくつか挙げると、使用可能ストレージ容量、待ち時間、データ転送速度、RAID 保護の度合いがあります。

これらのストレージ・グループを使用して、クラスが異なるストレージ (Multi-Temperature Storage クラス) を作成できます。つまり、アクセス頻度の高いデータ (ホット・データ) は高速ストレージに存在するストレージ・パスに保管され、アクセス頻度の低いデータ (コールド・データ) は、それより安価で低速なストレージに存在するストレージ・パスに保管されます。

データベース管理システムの各種クラスのストレージにマップされるストレージ・グループを作成した後、どの表スペースにホット・データが入っており、どの表スペースにコールド・データが入っているかに基づいて、それらのストレージ・グループに自動ストレージ表スペースを割り当てることができます。 ストレージ・グループを使用して、自動ストレージによって管理される表スペースを物理分割できます。 USING STOGROUP オプションを指定した ALTER TABLESPACE ステートメントを使用することにより、表スペースを別のストレージ・グループに動的に再割り当てできます。

データベース管理表スペースは、表スペースに対して MANAGED BY AUTOMATIC STORAGE 節を指定して ALTER TABLESPACE ステートメントを実行することによって、自動ストレージ表スペースに変換できます。 これを行った後に、表スペースに対して REBALANCE 節を指定して ALTER TABLESPACE ステートメントを実行することによって、表スペースに対してリバランス操作を実行する必要があります。 V10.1 では、リバランス操作が拡張されて、パフォーマンスが重要な期間にリバランス操作の SUSPEND と RESUME を手動で行えるようになりました。

アクセスされるデータの優先順位に基づいてアクティビティーを優先順位付けするように DB2 ワークロード・マネージャー (WLM) を構成することによって、データをストレージ・グループに編成することの利点をさらに生かせます。

ADMIN_GET_STORAGE_PATHS 表関数を使用して、各ストレージ・パスのファイル・システム情報など、データベース・ストレージ・グループごとの自動ストレージ・パスのリストを取得できます。 ストレージ・グループのモニターをサポートするために追加または変更されたその他の表関数としては、MON_GET_REBALANCE_STATUS、MON_GET_TABLESPACE、MON_GET_CONTAINER があります。

ストレージ・グループの管理をサポートするために、以下の SQL ステートメントおよび DB2 コマンドが追加または変更されました。
ストレージ・グループのリダイレクト・リストアをサポートするために、以下のコマンドおよび API が追加または変更されました。