DB2® データベース製品のすべてのフィーチャーを、指定されたパスにインストールします。このコマンドは UNIX オペレーティング・システムでのみ使用できます。
重要: このコマンドは推奨されなくなりました。今後のリリースで除去される可能性があります。
代わりに db2setup コマンドを使用してください。
許可
root インストールには root ユーザー権限が必要です。
非 root インストールの場合、非 root インストールを所有するユーザー ID でログオンしなければなりません。
コマンド構文
>>-db2_install--+-------------------+--+--------------------+--->
'- -b--install-path-' '- -f--+-NOTSAMP---+-'
'-PURESCALE-'
>--+---------------+--+------------------+---------------------->
'- -f--nobackup-' '- -f--ignoreType1-'
>--+-----------------------+--+----------------------+---------->
'- -p--productShortName-' '- -c--NLPACK_location-'
>--+-----+--+-----+--+---------------+--+---------------+------->
'- -n-' '- -m-' '- -L--language-' '- -l--log-file-'
>--+-----------------+--+-----+--------------------------------><
'- -t--trace-file-' +- -h-+
'- -?-'
コマンド・パラメーター
- -b install-path
DB2 データベース製品をインストールするパスを指定します。install-path は絶対パス名にする必要があり、その最大長は 128 文字に制限されます。
このパラメーターは、-n パラメーターが指定されるときには必須です。
-b オプションは、DB2 データベース製品の非 root インストールの場合は必須ではありませんが、root インストールで -n オプションを使用する場合には依然として必須です。非 root インストールで -b を使用する場合、パスが有効でなければならず、ユーザーの $HOME/sqllib になる必要があります。root インストールと非 root インストールの両方で、絶対インストール・パスの長さは 128 バイトに制限されます。
- -f NOTSAMP または -f PURESCALE
パラメーター -f PURESCALE と -f
NOTSAMP は相互排他的です。PURESCALE オプションは、IBM® DB2 pureScale® Feature をサポートする製品にのみ適用されます。
PURESCALE オプションは、DB2 pureScale Feature をサポートしない製品では無視されます。
- NOTSAMP
- IBM Tivoli® System Automation for Multiplatforms (SA MP) をインストールまたは更新しないことを指定します。
- PURESCALE
- DB2 pureScale Feature をインストールするように指定します。
- -f nobackup
- これは非ルート・アップグレードのみに適用されます。
コンポーネントの更新時に、db2_install に強制的にインストール・ファイルをバックアップさせないようにします。
ファイルをバックアップしないことを選択すると、インストール・ディレクトリーのスペース所要量が削減されます。
ただし、ファイルをバックアップしないことを選択すると、エラーが発生した場合、DB2 データベース・インストーラーがロールバック操作を実行できなくなります。
この場合、ファイルを手動でクリーンアップし、製品を再インストールする必要があります。
- -f ignoreType1
- これは非ルート・アップグレードのみに適用されます。
データベース状況の検査中に、db2_install に強制的にタイプ 1 索引を無視させます。
- -p productShortName
- インストールする DB2 データベース製品を指定します。このパラメーターは大/小文字を区別しません。また、-n パラメーターが指定されるときには必須です。
製品の短縮名 (productShortName) は、ComponentList.htm ファイルの中 (製品のフルネームの下) にあります。
ComponentList.htm ファイルは、DB2 データベース製品と共にインストールされるすべてのコンポーネントをリストします。
このファイルは、メディアの db2/plat サブディレクトリーに入っています (plat はインストール先のプラットフォーム名)。
一度にインストールできる製品は 1 つのみです。
注: ComponentList.htm ファイルでリストされるコンポーネントは、インストールしようとしている DB2 のバージョンによって異なります。
別の DB2 バージョンでは、このファイルが異なる場合があります。
- -c NLPACK_location
- 関連した DB2 各国語パック (NLPACK) の絶対パスの場所を指定します。
このパラメーターは、-n が指定されるときには必須です。
以下の条件がすべて満たされている場合は、DB2 NLPACK の場所を明示的に指定する必要があります。
- -n オプションが指定されている。
- インストールには、各国語 (英語以外) サポートが必要。
- DB2 NLPACK が、DB2 データベース製品イメージ内になく、DB2 データベース製品イメージと同じサブディレクトリー中にもない。
- -n
- 非対話式モードを指定します。指定する場合は、-b、-p、-c のいずれかまたはすべても指定しなければなりません。
- -m
- このオプションは、非 root インストールにのみ適用されます。非ルート・コピーのアップグレードを指定します。
アップグレード中に、現行パスにある既存のすべての DB2 データベース製品は除去されます。
アップグレードにより、指定された製品がインストールされます。
アップグレードに続いて、その他の DB2 データベース製品を別個にインストールする必要があります。
- -L language
- 各国語サポートを指定します。
DB2 データベース製品の英語以外のバージョンをインストールできます。しかし、このコマンドは、各国語パック CD からではなく、製品 CD から実行する必要があります。
デフォルトでは、常に英語がインストールされます。そのため、英語は指定する必要がありません。
複数の言語が必要な場合、このパラメーターは必須です。
複数の言語を示すには、このパラメーターを複数回指定します。
例えば、フランス語とドイツ語の両方をインストールするには、-L FR -L DE と指定します。
このパラメーターには、大/小文字の区別がありません。
- -l log-file
- ログ・ファイルを指定します。
root インストールの場合、デフォルト・ログ・ファイルは /tmp/db2_install.log$$ です ($$ はプロセス ID)。非 root インストールの場合、デフォルトのログ・ファイルは /tmp/db2_install_userID.log です (userID は非 root インストールを所有するユーザー ID)。db2_install コマンドを使用して IBM Tivoli System Automation for Multiplatforms (SA MP) をインストールまたは更新する場合、対応するログ・ファイルは、DB2 データベース・ログ・ファイルと同じディレクトリーに入れられます。
- -t trace-file
- デバッグ・モードをオンにします。デバッグ情報は、trace-file として指定されたファイル名に書き込まれます。
- -h | -?
- 使用法情報を表示します。
例
- /mnt/cdrom 内のイメージからインストールし、すべての必要な入力のためのプロンプトが出されるようにするか、または DB2 Enterprise Server Edition を /mnt/cdrom 内のイメージからインストールするには、以下のコマンドを発行します。
cd /mnt/cdrom
./db2_install
- DB2 Enterprise Server Edition を /mnt/cdrom 内のイメージから /db2/newlevel に英語で非対話式にインストールするには、以下のコマンドを発行します。
cd /mnt/cdrom
./db2_install -p ese -b /db2/newlevel -n
- DB2 Enterprise Server Edition を DB2 pureScale Featureと共に /mnt/cdrom 内のイメージから /db2/newlevel に、英語で非対話式にインストールするには、以下のコマンドを発行します。
cd /mnt/cdrom
./db2_install -p ese -f PURESCALE -b /db2/newlevel -n
使用上の注意
IBM PowerHA® SystemMirror for AIX® クラスターが実行中の場合、IBM Tivoli System Automation for Multiplatforms (SA MP) のインストール、アップグレード、更新は実行できません。
SA MP には、PowerHA SystemMirror に依存する Reliable Scalable Cluster Technology (RSCT) ファイル・セットが組み込まれているためです。
SA MP インストールをスキップするには、db2_install コマンドか installFixPack コマンドを使用します。
PowerHA SystemMirror クラスターを使用した SA MP のインストールまたはアップグレードについては、「Upgrade guide for DB2 Servers in HACMP™ Environments」というホワイト・ペーパーを参照してください。この資料は、IBM サポートおよびダウンロード Web サイト (http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21045033) から入手できます。