IBM Spatial Support for Db2 for z/OS の目的

IBM® Spatial Support for Db2 for z/OS® を使用して、地理的特徴に関する空間情報を生成および分析したり、この情報の基になっているデータを保管および管理したりすることができます。

地理的特徴 (ここでの説明では、短く、地形 と呼ぶこともある) は、現実の世界で、識別可能なロケーションを持つなんらかのものであるか、あるいは、識別可能なロケーションに存在していると考えられるなんらかのものです。 地形は、以下のような形として存在します。
  • オブジェクト (つまり、あらゆる種類の具体的エンティティー); 例えば、河川や森、山岳地帯など。
  • スペース; 例えば、危険な地域の周りの安全ゾーン、特定の企業がサービスを提供する販売エリアなど。
  • 定義が可能な位置で発生するイベント。特定の交差点で発生した自動車事故、特定の店舗での販売取引など。

地形はさまざまな環境に存在します。 例えば、前述のリストに記されている、川、森林、山地などは自然環境に属します。 その他の、街、ビルディング、オフィスなどのオブジェクトは、文化環境に属します。 さらに、公園、動物園、農場などのその他のオブジェクトは、自然環境と文化環境を組み合わせたものです。

この説明では、 空間情報 という用語は、 IBM Spatial Support for Db2 for z/OS がユーザーに提供できる情報 (つまり、地理的フィーチャーの位置についての事実と数値) を指します。 空間情報の例を以下に示します。
  • 地図上の地形のロケーション (例えば、街の位置を定義する経度や緯度の値)
  • 互いの位置と比較した相対的な地形の位置 (例えば、ある街で病院や診療所が存在する地点や局地的な地震発生ゾーンに近接する街の居住地など)。
  • 地形同士の関係 (例えば、特定の地域内を流れる特定の水系に関する情報や、その地域内のその水系の支流に架かっている橋に関する情報など)。
  • 1 つまたは複数の地形に適用される測定値 (例えば、オフィスビルからその敷地の境界までの間の距離や、野鳥保護区域の周囲の長さ)

空間情報を、単独で、あるいは従来のリレーショナル・データと組み合わせて使用すると、サービスを提供するエリアを定義したり、マーケットにできる可能性のある場所を決定 するなどの作業を行う際に役立ちます。 例えば、自治体の福祉管理者が、福祉援助の申請者と受取人が実際に住んでいる行政区内の地域を検証する必要があるとします。 IBM Spatial Support for Db2 for z/OS サービス対象地域の位置情報、および申請者と受信者の住所から、この情報を取得することができます。

次に、レストラン・チェーンのオーナーが、近隣の街に事業を展開したいと思っているとします。 新しい店を開く場所を決定するには、「これらの街の中のどの場所ならば、自分の店を頻繁に利用する常連客が集まるだろうか? 主要な高速道路はどこにあるか? 犯罪発生率が低いのはどこか? 競争相手のレストランがある場所はどこか?」という質問の答えを出す必要があります。 IBM Spatial Support for Db2 for z/OS これらの質問に答える情報を提供することができます。 さらに、フロントエンド・ツールも、必須のものではありませんが、一部の情報を生成することができます。 例えば、視覚化ツールは、 IBM Spatial Support for Db2 for z/OSによって作成される情報 (例えば、 顧客層の密度の位置や、提案されたレストランへの主要な高速道路の隣接性など) を、地図上のグラフィック形式で書き込むことができます。 ビジネス・インテリジェンス・ツールは、競合するレストランの名前や説明などの関連情報をレポート形式で記述できます。