バッファー・プールしきい値設定のガイドライン

バッファー・プールをどのように設定するかは、 ワークロードと、キャッシュされるデータのタイプおよびサイズによって異なります。 しかし、バッファー・プールのチューニングに関して判断を下す際は、 常にシステム全体について考える必要があります。

汎用プログラミングインターフェース情報の開始。

バッファプールのチューニングには、以下のバッファプールアナライザをお試しください。 z/OS®.

頻繁に再参照および更新されるページ

銀行の支店表のように、数百行の行が含まれていて、トランザクションごとに更新される、ワークロードがあるとします。 そのようなワークロードについて、据え置き書き出ししきい値および垂直据え置き書き出ししきい値に、大きな値 (例えば 90%) を指定したとします。 その結果、入出力はチェックポイントまで据え置かれ、ディスクへの入出力速度は低くなります。 これは、バッファー・プール内にホット・ページを維持するのに役立ち、ディスクに頻繁に書き込む必要がなくなります。

しかし、更新済みのページ・セットがバッファー・プールのサイズを超えるような場合 には、DWQT と VDWQT の両方を 90% に設定すると、順次プリフェッチしきい値に (そして多くの場合はデータ管理しきい値と即時書き込みしきい値にも) 頻繁に達するようになります。 そのような場合は、DWQT と VDWQT を低く設定するか、バッファー・プールのサイズを増やすことが必要になる場合があります。

ほとんど参照されないページ

行数が数百万行で、ランダムにアクセスされるかまたはバッチで順次に更新される、 銀行のカスタマー表があるとします。

この場合、DWQTしきい値またはVDWQTしきい値を(おそらく0まで)下げると、Db2チェックポイントによる書き込み入出力の急増を避けることができます。 これらのしきい値を低くすると、書き込み入出力が発生するタイミングがより均等に分散されます。 さらに、これによってチェックポイント時に装置が飽和状態になるという問題も防げるので、 ストレージ・コントローラー・キャッシュのパフォーマンスが向上します。

照会専用のバッファー・プール

順次処理専用に使用されるバッファー・プールの場合、VPSEQTを99%に設定することは妥当であり、Db2がスペース・マップをバッファーに保持できるようにすることもできます。 ワークロードの大部分が並列照会処理である場合、VPPSEQT および VPXPSEQT (適用される場合) には非常に大きい値を設定してください。 その他のバッファー・プールしきい値で使用する値がわからない場合は、デフォルト値を使用してください。

混合ワークロード

照会とトランザクション処理の両方で使用されるバッファー・プールの場合、VPSEQT に設定する値は、この 2 つのタイプの処理のそれぞれの優先順位に応じて決める必要があります。 VPSEQT の値を高く設定すれば、それだけ照会のパフォーマンスが向上しますが、トランザクションは犠牲になります。 VPSEQT にどのような値を設定すればよいか確信がない場合は、デフォルト設定を使用してください。

LOB を含むバッファー・プール

LOB データは、他のデータと共用しないバッファー・プールに入れてください。 LOG YESとLOG NO LOBの両方について、据え置き書き出ししきい値(DWQT)の0を使用します。 LOG NOで指定されたLOBは、コミット時に書き込まれた変更ページ(コミット時の強制処理)があります。 DWQT を 0 に設定した場合、これらの書き込みはコミット時に大量に発生するのではなく、バックグラウンドで継続的に発生します。 単一バッファー・プールを LOB オブジェクト専用にすると、データ共用環境では特に効率がよくなります。

LOG YESで定義されたLOBは、据え置き書き出しを使用できますが、DWQTを0に設定することにより、Db2チェックポイントでの大量書き込みを回避することができます。

グループ・バッファー・プールを低い値にキャストして、LOBオブジェクトのための大きなグループ・バッファー・プールの必要性を削減します。 プログラム固有のプログラミングインターフェース情報を終了します。