DSM スクリプト・ユーティリティーによる一般的なタスクのバッチ処理
IBM Data Server Manager (DSM) バージョン 2.1.3 には、一般的なタスクをバッチ処理するコマンド・ライン・ユーティリティーが管理者のために用意されています。それらのユーティリティーは、UNIX/Linux 環境用のシェル・スクリプト (*.sh) 形式のものと Windows 環境用のバッチ (*.bat) 形式のものが両方用意されています。
ユーザーは、DSM インストール・フォルダーの ¥dsutil¥bin サブフォルダーに移動してそれらのスクリプトを利用できます。
インポート前のデータベース接続プロファイルの資格情報の暗号化
crypt ユーティリティーを使用して、テキスト・ストリング (データベース接続プロファイルのパスワードなど) を暗号化できます。
crypt.sh/crypt.bat スクリプトを実行するには、以下のようにします。
- コマンド・ラインから、crypt. (.sh または .bat) <暗号化するストリング> と入力します。
- 引数を指定せずに crypt. (.sh または .bat) とだけ入力します。この場合は、ストリングの入力を求めるプロンプトが表示されます。
保管されているデータベース接続資格情報の更新
upddbcredential ユーティリティーを実行して、指定したデータベース接続プロファイルまたはすべての接続プロファイルの保管されているユーザー ID やパスワードを更新できます。
- スペースを含むプロファイル名は引用符で囲んでください (例: updatecredential.sh -dbProfile "my_profile_name")。
- 引数値 (プロファイル名など) を複数指定する場合は、それぞれの値をコンマ(,) で区切ってください。
- 新規パスワードの入力をユーザーに求めるプロンプトをユーティリティーに表示させるには、-password 引数を省略してください。
接続プロファイルのパスワードを設定または変更するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbcredential.<拡張子> -dbProfile "<接続プロファイル名>" -password <新規パスワード (スペースなし)> と入力します。
更新時に新規パスワードの入力を求めるプロンプトを表示させるには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbcredential.<拡張子> -dbProfile "<接続プロファイル名>" と入力します。
接続プロファイルのユーザー ID とパスワードの両方を設定または変更するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbcredential.<拡張子> -dbProfile "<接続プロファイル名>" -user "<新規ユーザー ID>" -password <新規パスワード (スペースなし)> と入力します。
2 つのデータベース・プロファイルのユーザー ID とパスワードを設定または変更するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbcredential.<拡張子> -dbProfile "<プロファイル名 1>", "<プロファイル名 2>" -user"<新規ユーザー ID>" と入力します。
2 つの接続プロファイルの新規パスワードの入力を求められます。
すべてのデータベース・プロファイルに同じユーザー ID とパスワードを適用するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbcredential.<拡張子> -alldbProfiles -user "<新規ユーザー ID>" と入力します。
すべての接続プロファイルの新規パスワードの入力を求められます。
保管されているデータベース接続プロファイルの特定の属性の更新
さまざまな引数を指定して upddbprofile ユーティリティーを実行し、接続プロファイルや接続プロファイルのプロパティーを表示、変更、削除できます。
接続プロファイルのホストまたは IP アドレスだけを設定または変更するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -dbProfile "<接続プロファイル名>" -host <ホスト URL (例: soyuz.example.com)> と入力します。
接続プロファイルのホスト、ポート、jdbc URL のプロパティーを設定または変更するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -dbProfile "<接続プロファイル名>" -host <ホスト URL (例: soyuz.example.com)> -port <ポート番号 (例: 50000) >-xtraProps "traceDirectory=/tmp/traces;traceFile=jcc;traceFileAppend=false;traceLevel=-1;" と入力します。
新規のデータベース・プロファイルを作成するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -host localhost -port <ポート番号 (例: 50000) > -user "<新規ユーザー ID>" --password <新規パスワード (スペースなし)> -databaseName "<モニター対象データベース名>" -dbProfile "<接続プロファイル名>" -dataServerType <例: DB2LUW> -tag <プロファイル名> と入力します。
すべての既存のデータベース・プロファイルを表示するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -list と入力します。
既存のデータベース・プロファイルを削除するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -delete -dbProfile <プロファイル名> と入力します。
すべての既存のデータベース・プロファイルを削除するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -delete -alldbProfiles と入力します。
既存の接続にタグを追加するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -dbProfile <プロファイル名> -addTag <タグ名のコンマ区切りリスト> と入力します。
既存の接続からタグを削除するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -dbProfile <プロファイル名> -delTag <タグ名> と入力します。
接続のタグを表示するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -listTag -dbProfile <プロファイル名> と入力します。
HADR 1 次プロファイル TEST を HADR クラスターにマイグレーションするには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -migrate -dbProfile TEST と入力します。
すべてのプロファイルを HADR クラスターまたは PureScale クラスターにマイグレーションするには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、upddbprofile.<拡張子> -migrate -alldbProfile と入力します。
ユーザーの追加と管理
さまざまな引数を指定して usermgt ユーティリティーを実行し、新規ユーザーの追加、既存ユーザーのパスワードの更新を行えます。
新規ユーザーを追加するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、usermgt.<拡張子>-addUser <新規ユーザー> と入力します。
既存のユーザーのパスワードを更新するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、usermgt.<拡張子>-updatePassword <既存のユーザー> と入力します。
どちらの場合もパスワードの入力を求められます。
dsm ユーザーの特権の管理
privilegemgmt ユーティリティーを実行して、DSM ユーザーの特権の表示、付与、取り消しを行えます。
特権を表示するには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、privilegemgmt.<拡張子> -list -user <dsm ユーザー名のコンマ区切りリスト> -dbProfile <接続プロファイル名のコンマ区切りリスト> | -alldbProfiles と入力します。
dsm ユーザーのコンソール特権の付与/取り消しを行うには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、privilegemgmt.<拡張子> [-grant | -revoke] -user <dsm ユーザー名のコンマ区切りリスト> -privilege <DSWEBSECURITY.CANVIEW | DSWEBSECURITY.CANADMINISTER> と入力します。
dsm ユーザーの接続プロファイルの所有者特権/ユーザー特権の付与/取り消しを行うには、以下のようにします。
コマンド・ラインから、privilegemgmt.<拡張子> [-grant | -revoke] -user <dsm ユーザー名のコンマ区切りリスト> -dbProfile <接続プロファイル名のコンマ区切りリスト> | -alldbProfiles -privilege <DSWEB.IS_DB_OWNER | DSWEB.IS_DB_USER> と入力します。