SQL Server データベースの手動での作成

Microsoft SQL Server データベースを、IBM® Connections データベース・ウィザードを使用する代わりに SQL スクリプトによって作成します。

始める前に

データベース・ウィザードを使用せずにデータベースを作成する場合は、以下の手順に従います。

SQL スクリプトは、IBM Connections セットアップ・ディレクトリーまたはインストール・メディアの IBM_Connections_Install/IBMConnections/connections.sql ディレクトリーにある connections.sql.zip|tar という圧縮ファイルの中にあります。 作業を進める前に、このファイルを解凍してください。 解凍されると、SQL スクリプトは IBM Connections セットアップ・ディレクトリーまたはインストール・メディアの IBMConnections/connections.sql/application_subdirectory ディレクトリーに配置されます。ここで、application_subdirectory は各アプリケーションの SQL スクリプトを含むディレクトリーです。

データベース・サーバーと IBM Connections が異なるシステム上にインストールされている場合、データベース・サーバーをホストするシステムに SQL スクリプトをコピーします。

このタスクを開始する前に、使用する SQL Server のインスタンス名を指定するかどうかと、A レコード別名を使用するかどうかを決定します。

デフォルト・インスタンスで SQL Server をインストールした場合、sql_server_instance_name の詳細を指定する必要はありません。例えば、 デフォルト・インスタンスでは
  • サーバーの名前は ServerA です。
  • SQL Server のセットアップ時にデフォルト・インスタンスを構成しています。
  • サーバー名のみを使用します。
一方、インスタンス名の例では、
  • ServerB はサーバーの名前です
  • SQL Server のセットアップ時にインスタンス名を Connections として構成しています。
  • ServerB¥Connections の命名形式を使用します。
最後に、SQL Server の別名として A レコードを指定する場合は、
  • ServerC はサーバーの名前です
  • SQL Server のセットアップ時にデフォルト・インスタンスを構成しています。
  • ServerC という新規 SQL Server の別名として使用する A レコードを作成しています。
  • 新しい A レコードの名前を使用します。例えば、A-Record-Name¥sqlserver_server_instance_name> を使用します。

このタスクについて

このタスクでは、SQL スクリプトを使用して、IBM Connections アプリケーション用の SQL Server データベースを作成する方法を説明します。

Microsoft JDBC Driver 4.0 for SQL Server ドライバーを Microsoft Web サイトからダウンロードし、手順に従ってドライバー・ファイルを解凍します。IBM Connections は sqljdbc4.jar ファイルを使用します。

注: 各コマンドの出力をログ・ファイルに取り込むには、 各コマンドに以下のパラメーターを追加します。

>> ¥file_path¥db_application.log

file_path はログ・ファイルの絶対パス、application はログ・ファイルの名前です。

例:

sqlcmd >> ¥home¥admin_user¥lc_logs¥db_activities.log

sqlcmd はコマンドとそのパラメーター、admin_user はログイン・ユーザーです。 ディレクトリーとログ・ファイルに対する書き込み許可があることを確認してください。

アプリケーション・データベース表を作成するには、以下の手順を実行します。

手順

  1. 以下のように SQL Server アカウント・モードと Windows 認証モードを構成します。
    1. SQL Server アカウント (lcuser など) を作成します。
    2. sysadmin 許可を適用します。
  2. 以下のようにローカル・アカウント・モードを構成します。
    1. SQL Server をホストするシステムにローカル・アカウント (lcuser など) を作成します。
    2. sysadmin 許可を指定してこのローカル・アカウントを SQL Server に追加します。
    3. このローカル・アカウントをローカルの Administrators グループに追加します。
    注: これらの資格情報は、後で sqlcmd コマンドの U フラグと P フラグのパラメーターとして指定します。
  3. アプリケーション・データベースを格納できるディレクトリーを SQL Server システムに作成します。

    後に、これらのディレクトリーを sqlcmd コマンドのファイル・パス・フラグのパラメーターとして指定する必要が生じます。

  4. データベース表の管理に使用するユーザーとして、システム・データベース管理者権限を持つ SQL Server ユーザー ID を作成するか、管理特権を持つ sa などの既存の ID を使用します。

    これらの資格情報は、sqlcmd コマンドの U フラグと P フラグのパラメーターとして後で指定します。

  5. 以下の手順をアプリケーションごとに 1 回実行して、各データベースを作成します。
    1. コマンド・プロンプトを開き、各アプリケーションのデータベース作成スクリプトのコピー先ディレクトリーに移動します。
    2. 次のコマンドを入力して、アプリケーションのデータベース表を作成します。
      注: データベース・サーバーに複数の SQL Server インスタンスがある場合は、以下のパラメーターを、各コマンドの最初のパラメーターとして追加してください。

      -S sqlserver_server_name¥sqlserver_server_instance_name

      sqlcmd -U admin_user -P admin_password -i "createDb.sql" -v filepath="path_to_db" password="password_for_application_user"

      ここで
      • admin_useradmin_password は、 前のステップで作成したユーザー ID または管理特権を持つ既存の ID の資格情報です。
      • path_to_db は、作成したデータベースが保管されるディレクトリーです。
      • password_for_application_user は、アプリケーション・データベースごとのパスワードです。
      • データベース・ユーザー ID の名前は、以下のとおりです。
        • アクティビティー: OAUSER
        • ブログ: BLOGSUSER
        • ブックマーク: DOGEARUSER
        • Cognos®:COGNOSUSER
        • コミュニティー: SNCOMMUSER
        • ファイル: FILESUSER
        • フォーラム: DFUSER
        • グローバル構成データベース: FNGCDUSER (Connections Content Manager)
        • ホーム・ページ: HOMEPAGEUSER
        • メトリック: METRICSUSER
        • モバイル: MOBILEUSER
        • オブジェクト・ストア: FNOSUSER (Connections Content Manager)
        • プロフィール: PROFUSER
        • Wiki: WIKISUSER
        このユーザー ID に関連付けられるパスワードを指定してください。
      注:
      • インストール・ウィザードを実行すると、JDBC プロバイダー用のユーザー ID を求められます。 データベース作成スクリプトによって作成されたユーザー ID と、このステップで定義したパスワードを指定します。
      • これらのデータベース・ユーザーのパスワードは、後に SQL Server Management Studio で変更できます。 そこでパスワードを変更する場合、WebSphere® Application Server Integrated Solutions Console 内の J2C 認証別名でも変更する必要があります。

      • メトリック・アプリケーションをインストールする予定の場合は、ここでデータベースを作成することができますが、Cognos BI サーバーを初めて開始するまで表は作成されません。

      SQL Server アカウント・モードの場合の例:

      sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U sql_server_account -P sql_server_account_password -i "createDb.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user"

      ローカル・アカウント・モードの場合の例:

      sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U servername ¥local_account -P local_account_password -i "createDb.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user"

      ここで
      • sql_server_accountsql_server_account_password は SQL Server の資格情報です。Windows ローカル・アカウントや Windows ドメイン・アカウントの場合はこれらの資格情報を適用しません。
      • servername ¥local_account は当該ユーザー ID の資格情報です。
      • sql_server_data_path は、作成したデータベースが保管されるディレクトリーです。
  6. (ホーム・ページのみ) ホーム・ページ・アプリケーションに対して以下の手順を実行します。
    1. コマンド・プロンプトを開き、このアプリケーションのデータベース作成スクリプトのコピー先ディレクトリーに移動します。
    2. 次のコマンドを入力して、アプリケーションのデータベース表を作成します。

      sqlcmd -U admin_user -P admin_password -i initData.sql

  7. オプション: (コミュニティーのみ) 以下のコマンドを実行します。

    sqlcmd -U admin_user -P admin_password -i calendar-createDb.sql

    sqlcmd -U admin_user -P admin_password -i calendar-appGrants.sql

  8. 以下の手順を実行して、アプリケーションに対するアクセス権を認可します。
    1. コマンド・プロンプトを開き、各アプリケーションのデータベース作成スクリプトのコピー先ディレクトリーに移動します。
    2. 次のコマンドを入力します。

      sqlcmd -U admin_user -P admin_password -i appGrants.sql

      Connection Content Manager に対して以下のコマンドを入力します。

      libraries.gcd/sqlserver/appGrants.sql -v password="password="password_for_application_user"

      libraries.os/sqlserver/appGrants.sql -v password="password="password_for_application_user"

      ここで password_for_application_user はアプリケーション・データベース (FNGCDUSER and FNOSUSER) のパスワードです。
  9. (ファイルのみ) 以下のコマンドを実行することで、プッシュ通知用のテーブルを作成します。
    SQL Server アカウント・モードの場合の例:
    sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U sql_server_account -P sql_server_account_password -i "pns-createDb.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user
    この後に指定:
    sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U sql_server_account -P sql_server_account_password -i "pns-appGrants.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user"
    ローカル・アカウント・モードの場合の例:
    sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U servername ¥local_account -P local_account_password -i "pns-createDb.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user"
    この後に指定:
    sqlcmd -S sql_server_name¥sql_server_instance_name -U servername ¥local_account -P local_account_password -i "pns-appGrants.sql" -v filepath="sql_server_data_path" password="password_for_application_user"
    ここで:
    • sql_server_accountsql_server_account_password は SQL Server の資格情報です。Windows ローカル・アカウントや Windows ドメイン・アカウントの場合はこれらの資格情報を適用しません。
    • servername ¥local_account は当該ユーザー ID の資格情報です。
    • sql_server_data_path は、作成したデータベースが保管されるディレクトリーです。

次のタスク

Microsoft SQL Server 2005 と 2008 の詳細については、Microsoft SQL Server Web サイトにアクセスしてください。