CICS Web サポートの HTTP 状況コード・リファレンス

HTTP 状況コードは、クライアントの要求の結果を説明するために、サーバーによってクライアントに提供されます。 CICS が HTTP である場合、状況に応じて、 CICSまたはユーザーアプリケーションプログラムのどちらかが、各応答に対して適切なステータスコードを選択します。 CICS が HTTP クライアントである場合は、サーバーから受信したほとんどの状況コードは、ユーザー・アプリケーション・プログラムに渡されて処理されます。

ステータスコードと理由フレーズは、ステータスコードHTTPでどのように使用されるかを説明しています。

状況コードの意味および正しい使用方法についての詳細は、ご使用の HTTP の仕様書を参照してください。 HTTPには HTTPに関するより詳しい情報が記載されています。

このトピックでは、 CICS Web サポートに関連する HTTP/1.1 状況コードの簡単な要約を示します。 送信する状況コードを Web エラー・プログラムを経由して選択する場合も、ユーザー・アプリケーションから直接選択する場合も、使用する HTTP 仕様を確認することが重要です。 HTTP 仕様には、状況コードの使用方法についての詳しい指針と要件が示されています (応答ボディの内容、含めるべき HTTP ヘッダーなど)。

HTTP場合、 CICS CICS送信する応答のステータスコード

  • CICS Web サポートは、以下の状況で Web クライアントへの応答を生成します。
    • CICS Web サポートが、Web クライアントからの要求の初期処理中に問題を検出した場合。例えば、必要な情報が要求から欠落している場合や、要求の送信が遅すぎて受信タイムアウトに達した場合などです。
    • インストールされている URIMAP 定義が要求に一致するが、URIMAP 定義または仮想ホストが使用不可である場合、または静的応答のリソースが読み取れない場合。
    • 一致する URIMAP 定義が ATOMSERVICE リソース定義に対する要求を参照しているが、ATOMSERVICE 定義が無効になっているか、Atom フィードの CICS リソースを読み取れない場合。
    • URIMAP マッチングが失敗し、TCPIPSERVICE 定義で指定された アナライザーが要求を処理できず、制御を Web エラー・プログラムに 渡す場合。
    • URIMAP 定義、アナライザー・プログラム処理およびコンバーター・プログラム処理のいずれによっても、要求を処理するために実行するアプリケーション・プログラムを判別できない場合。
    • アナライザー・プログラム、コンバーター・プログラム、または ユーザー作成のアプリケーション・プログラムで異常終了が発生した場合。 これにより、 処理が失敗しても応答が Web クライアントに確実に返されます。
    • URIMAP でリダイレクト応答を指定している場合。
    • Web クライアントが、応答を提供するために必要なリソースへのアクセスを許可されていない場合。
    このような場合、 CICS は適切な状況コードを選択し、デフォルトの応答を作成します。 表 1 は、これらの目的で CICS によって使用される状況コードを示しています。 CICS は、ユーザー作成アプリケーション・プログラムが正常に処理を完了し、エラーを示す応答を返したい場合 (例えば、クライアントがリソースに対してサポートされていないメソッドを指定した場合) には、応答を生成 しない ことに注意してください。 この場合はユーザー作成アプリケーションが応答を作成します。
  • 4xx および 5xx という状況コードを持つ、CICS で生成されるほとんどの応答について、Web クライアントに送信された応答は、ユーザーが置換できる Web エラー・プログラムである DFHWBEP と DFHWBERX を調整することによって変更できます。 CICS が生成した、1xx、 2xx、および 3xx を含む応答は変更できません。 Web エラー・プログラムでは、応答の状況コード、理由句、HTTP ヘッダーおよびメッセージ・ボディを変更できます。 Web エラー・プログラムを変更した場合は、 状況コードと応答の内容の選択が、作業している HTTP 仕様の要件に従って行われたことを確認してください。 Web エラー・プログラム では、Web エラー・プログラムを調整する方法について説明しています。
  • クライアントの要求に応答するユーザー・アプリケーション・プログラムは、応答の適切な状況コードを選択する必要があります。 状況コードによって Web クライアントに以下のメッセージを伝えることができます。
    • 要求は予期したとおりに完了しました。
    • エラーがあるために要求を完了できません。
    • クライアントは、リクエストを正常に完了させるために、何か他の操作を行う必要があります。 これには、リダイレクト URL に従うことや、サーバーで受け入れられるように要求を変更することが含まれます。
    ステータスコードは、メッセージ本文HTTP など、レスポンスの他の内容にも影響を与えます。 CICS HTTPとして HTTPを送信すると、ステータスコードや理由フレーズを含むレスポンスの組み立て方と送信方法がわかります。

HTTP場合、 CICS CICS受信する応答のステータスコード

  • CICS が HTTPである場合、 CICSは、ほとんどのステータスコードを持つ応答を直接ユーザー・アプリケーション・プログラムに渡し、処理を実行します。 CICS が処理するステータスコードは少数であり、アプリケーションには返されません。 ステータス・コードがアプリケーションに渡された場合、これは、 CICS がそのコードに対して何のアクションも取らなかったことを示し、コードをチェックして適切なアクションを取る責任はアプリケーション側にあることを意味します。
  • エラーを示す状況コードを持つエラーを受信した場合に適切に動作するように、ユーザー・アプリケーションを設計する必要があります。 特に、以下の状況では常に状況コードをチェックする必要があります。
    • 今または今後の接続でサーバーに対して同じ要求を行う場合。
    • この接続を使用して、サーバーにさらに要求を行う場合。
    • ご使用のアプリケーションにおいて、応答で受信した情報に応じて、引き続き処理を実行する場合。
    適切なアクションに関する指針については、作業に使用している HTTP 仕様を確認してください。 HTTP/1.1 仕様には、状況コード受信時にアプリケーションにさらにアクションを要求する MUST (必須) レベルの要件はありませんが、リダイレクトに従うことを求める要件のような SHOULD (推奨) 要件がいくつかあります。

HTTPとしての CICS : CICSがウェブ・クライアントに提供するステータス・コード

表 1 は、 CICS が Web クライアントの要求に対する応答を提供する状況で使用される状況コードを示しています。 これらの応答の一部は、Web エラー・プログラムを変更することによって調整できます。 ここに示されている状況コードの多くはユーザー・アプリケーション・プログラムで使用される場合もあります。

HTTP/1.1 クライアントにのみ適切な状況コードもあります。 CICS は、これらの状況コードを HTTP/1.0 クライアントに戻しません。

表 1. HTTP としての CICS :ウェブクライアントに送信される CICS答のステータスコード
状況コードおよび理由句 HTTP/1.0 クライアントに送信されるか? この応答が提供される場合 Web エラー・プログラムで変更できるか?
100 Continue (続行) いいえ Web クライアントが Expect ヘッダーを送信しました。 いいえ
200 OK はい 通常応答の配信。 いいえ
201 Created (作成済み) はい 新規オブジェクトが作成されました。 いいえ
301 Moved Permanently (永続的に移動) はい URIMAP 定義が属性 REDIRECTTYPE (PERMANENT) でリダイレクトを指定。 いいえ
302 Found (検出) はい URIMAP 定義が属性 REDIRECTTYPE (TEMPORARY) でリダイレクトを指定。 いいえ
304 Not Modified (未変更) はい If-Modified-Since ヘッダーが要求で使用され、 CICS は静的応答が変更されていないことを検証できます。 はい
400 Bad Request (不正な要求) (状況によっては Invalid Request (無効な要求)) はい 要求の構文エラー (要求の行が正しく指定されていない、要求が不完全、Atom POST または PUT 要求での Atom エントリーの問題など)。 または、Host ヘッダーが指定されていない (HTTP/1.1 のみ)。 または、 If-Match ヘッダーのない PUT 要求を受け取りました。 現在のエンティティー・タグを認識せずにオブジェクトを更新するクライアントは、 If-Match: * を指定する必要があります。 はい
401 Basic Authentication Error はい 基本認証にユーザー ID とパスワードが必要。 これはポートの TCPIPSERVICE 定義のセキュリティー設定によって決定されます。 はい
403 Forbidden (禁止) (一部の状況では Client Authentication Error (クライアント認証エラー)) はい 基本認証が失敗しました。 または、クライアント証明書に問題があります。 または、ユーザーには、応答を提供するために必要なリソース (ATOMSERVICE リソース定義、別名トランザクション、プログラムで使用される CICS コマンド、応答データを含む CICS リソースなど) にアクセスする権限がありません。 はい
404 Not Found (未検出) (一部の状況では Program Not Found (プログラムが見つかりません)、File Not Found (ファイルが見つかりません)) はい 要求に応答するように指定されたプログラムが見つかりません。 または、応答を提供するために必要なリソースが見つかりません。 または、Atom フィードのデータを提供するために使用される CICS リソース内にレコードが見つかりません。または、イメージ・ファイルが見つかりません。 はい
408 Request Timeout (要求タイムアウト) いいえ 要求が受信タイムアウトになりました。 これはポートの TCPIPSERVICE 定義の SOCKETCLOSE 属性によって決定されます。 はい
409 Conflict (競合) (状況によっては Duplicate resource (重複リソース)) はい 指定した URL の既存オブジェクトが既に存在するため、新規オブジェクトは作成されませんでした。 いいえ
412 Precondition Failed (前提条件の失敗) はい If-Unmodified-Since ヘッダーが要求で使用されていました。 または、If-Match ヘッダーのエンティティー・タグ値が、 更新中のオブジェクトのエンティティー・タグと一致しません。 はい
417 Expectation Failed (予期の失敗) いいえ 値「100-continue」を持たない Expect ヘッダーを受け取りました。 いいえ
500 Internal Server Error (内部サーバー・エラー) (状況によっては Resource Error (リソース・エラー)) はい 要求の処理と応答の提供にかかわるいずれかのプログラムでの異常終了。 または、静的応答の z/OS UNIX ファイルの読み取り中にエラーが発生しました。または Atom フィードのリソースに関連するエラー (Atom エントリー・コンテンツとして使用するリソース・レコードから XML マークアップを生成する際のエラーなど)。 はい
501 メソッドが実装されていません はい HTTPでは CICSでサポートされていない方法です。 (サポートはされていても、クライアントが要求した使用方法ではサポートされていない、特定のリソースを参照する OPTIONS 要求など)。 または、要求のメディア・タイプが、サポートされていない「multipart/byteranges」です。 または、要求の転送コーディングが「チャンク」でありません (注: CICS によって接続が閉じられます。) はい
503 Service Unavailable (サービス利用不可) はい 一致する URIMAP 定義が存在していても無効になっているか、URIMAP 定義が属している仮想ホストが無効になっています。 または、マッチングしている URIMAP 定義が、無効になっている ATOMSERVICE リソース定義を参照しています。あるいは、応答データを提供するために URIMAP 定義または ATOMSERVICE 定義で指定されているリソースが無効になっています。 はい
505 バージョンがサポートされていません いいえ HTTP バージョンが 1.1 より高く、 CICS がサポートする最高バージョンではメソッドが認識されない。 はい

CICS HTTP として使用:ユーザーアプリケーションのステータスコード

表 2 に、各状況コードを示し、ユーザー・アプリケーションに対するその関連性を説明し、 HTTP/1.1 仕様の推奨事項に従って適切なアクションを提案しています。

CICS は、これらの状況コードによって暗黙指定される可能性のある特定のアクションを実行しないこと、および CICS は通常、メッセージの内容に対して妥当性を検査しないことに注意してください。 状況コードが正しいこと、および必要なアクションを実行したことを、確認してください。 各状況コードに適用される詳細情報と要件について、作業に使用している HTTP 仕様を確認してください。

表 2. CICS HTTP として使用:ウェブクライアントに送信されるユーザー作成の応答のステータスコード
状況コードと通常の理由句 HTTP/1.0 クライアントに適切か? この応答を提供する可能性がある場合 メッセージ・ボディおよび HTTPヘッダーに対する影響 (状況コードがユーザー・アプリケーションに対して適切な場合) 詳しくは HTTP 仕様を参照してください。
100 Continue (続行) いいえ 使用しないでください。 CICS は Expect 要求を処理し、100-Continue 応答自体を送信します。  
101 Switching Protocols (切り替えプロトコル) いいえ 使用しないでください。 CICSは HTTPやセキュリティプロトコルのアップグレードには対応していません。  
200 OK はい 要求が満たされました。 通常応答です。 通常応答のボディを提供してください。
201 Created (作成済み) はい 新しいリソースを作成しました (リソースがまだ作成されていない場合は、202 Accepted (受け入れ済み) を使用してください)。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
202 Accepted (受け入れ済み) はい 要求を受け入れましたが、まだ処理はしておらず、処理する保証もありません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
203 Non-Authoritative Information (権限以外の情報) いいえ 使用しないでください。 ユーザーが提供するヘッダーが権限情報を提供します。  
204 No Content (コンテンツなし) はい メッセージ・ボディを送信していません (おそらく、更新されたヘッダーのみを送信する必要があるため)。 メッセージ・ボディが許可されていません
205 Reset Content (内容をリセット) いいえ 要求を開始したフォームをクライアントにクリアさせます。 メッセージ・ボディが許可されていません
206 Partial Content (部分的な内容) いいえ バイト範囲の要求をサポートし、この応答は要求を満たします。 通常応答のボディです。 1 つ以上のヘッダーが必要です。
300 Multiple Choices (多肢選択) はい 複数バージョンのリソース (例えば、異なる言語の文書) を提供できます。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
301 Moved Permanently (永続的に移動) はい ユーザー・アプリケーションによる発行は推奨されていません。 CICS がアプリケーション・プログラムを呼び出さずに正しい応答を生成するように、URIMAP 定義の LOCATION 属性と REDIRECTTYPE 属性を使用してリダイレクトを管理できます。 REDIRECTTYPE (PERMANENT) はこの状況コードを選択します。  
302 Found (検出) はい ユーザー・アプリケーションによる発行は推奨されていません。 リダイレクト用に URIMAP 定義を使用すると、REDIRECTTYPE (TEMPORARY) はこの状況コードを選択します。  
303 See Other (他を参照) いいえ 応答 (特に、POST 要求の結果に関する応答) を提供する別のリソースに対する GET 要求をクライアントに行わせます。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
304 Not Modified (未変更) はい クライアントが条件付き要求を行いましたが、ユーザーが提供するリソースは変更されていません。 アプリケーションによって動的に作成される応答は、要求のたびに変更される可能性が高いことに注意してください。 変更されないリソースについては、URIMAP 定義を使用して静的応答を配信することを検討してください。 メッセージ・ボディが許可されていません (DOCTOKEN オプションを使用して、内容のない文書を指定できます)。 1 つ以上のヘッダーが必要です。
305 Use Proxy (プロキシーを使用) いいえ クライアントが指定されたプロキシーを経由して要求を行うようにします。 1 つ以上のヘッダーが必要です。
307 Temporary Redirect (一時的リダイレクト) いいえ ユーザー・アプリケーションによる発行は推奨されていません。 CICS は、URIMAP リダイレクトに、この状況コードではなく 302 状況コードを使用します。  
400 Bad Request (不正な要求) はい クライアントの要求は構文エラーまたは同様の問題が含まれていて処理できません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
401 Unauthorized (未許可) はい 使用しないでください。 CICS は、TCPIPSERVICE 定義のセキュリティー設定で指定されている場合、基本認証プロセスを処理します。  
403 Forbidden (禁止) はい クライアントの要求を拒否します。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
404 Not Found (未検出) はい 要求に応答するためのリソースがありません。 または、説明を返さずに要求を拒否します。または、関連性のあるその他の状況コードはありません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
405 Method Not Allowed (メソッド未許可) いいえ クライアントが、このリソースでサポートされていないメソッドを使用しました。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
406 Not Acceptable (受け入れ不可) いいえ クライアントが Accept ヘッダーを使用して条件付き要求を行いましたが、クライアントの基準に合うバージョンのリソースがありません。 この状況コードを使用する別の方法として、条件に合わない応答を送信できることに、注意してください。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
407 Proxy Authentication Required (プロキシー認証が必要) いいえ 使用しないでください。 CICS はプロキシー・サーバーとして機能しません。  
408 Request Timeout (要求タイムアウト) いいえ ユーザー・アプリケーションによる発行は推奨されていません。 TCPIPSERVICE 定義で SOCKETCLOSE 属性を使用して、 CICS Web サポートによる処理のタイムアウトを指定する必要があります。  
409 Conflict (競合) いいえ リソースが変更され、クライアントの要求を現状のリソースに適用できません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
410 Gone (終了) いいえ リソースは永続的に使用不可です。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
411 Length Required (長さが必要) いいえ 使用しないでください。 CICS では、正常なソケット受信のために Content-Length ヘッダーを指定する HTTP/1.1 要求が必要です。  
412 Precondition Failed (前提条件の失敗) いいえ クライアントが条件付き要求を行い、条件が満たされませんでした。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
413 Request Entity Too Large (要求エンティティーが大きすぎる) いいえ ユーザー・アプリケーションによる発行は推奨されていません。 TCPIPSERVICE 定義の MAXDATALEN 属性を使用して、 CICS Web サポートによる処理のために要求サイズ制限を指定する必要があります。  
414 Request URI Too Long (要求 URI が長すぎる) いいえ クライアントの要求 URL が長すぎてアプリケーションで処理できません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
415 Unsupported Media Type (サポートされないメディア・タイプ) いいえ クライアントによって送信されたメッセージ・ボディは、サポートされていないメディア・タイプまたはコンテンツ・コーディングになっています。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
416 Requested Range Not Satisfiable (要求された範囲を満たせない) いいえ クライアントは、Range ヘッダー・フィールドを使用して (If-Range ヘッダー・フィールドは使用しないで) 要求を行いました。 バイト範囲はサポートされていますが、その範囲がリソースに存在しませんでした。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
417 Expectation Failed (予期の失敗) いいえ 使用しないでください。 CICS は Expect 要求を処理します。  
500 Internal Server Error (内部サーバー・エラー) はい アプリケーション・エラーまたはシステム・エラーのため要求を処理できません。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
501 Not Implemented (インプリメントなし) はい クライアントの要求に必要なメソッドはサポートされていません。 この状況コードは、クライアントが HTTP/1.0 であるか、USER プロトコルを使用する場合にのみ発行してください。 HTTPでは、初期処理中に CICSは認識できないメソッドを持つすべての要求を拒否します。 メソッドが認識されてもリソースに適用されない場合、HTTP/1.1 クライアントに対しては「405 Method Not Allowed (メソッド未許可)」を使用してください。 メッセージ・ボディの内容が必要です。
502 Bad Gateway (無効なゲートウェイ) はい 使用しないでください。 CICS はプロキシーまたはゲートウェイとして機能しません。  
503 Service Unavailable (サービス利用不可) はい 一時的に利用不可である別のアプリケーションまたはシステムにアクセスする必要がない限り、 ユーザー・アプリケーションが、この状況コードの使用が適した状況になる可能性は高くありません。 メッセージ・ボディの内容と 1 つ以上のヘッダーが必要です。
504 Gateway Timeout (ゲートウェイのタイムアウト) いいえ 使用しないでください。 CICS はプロキシーまたはゲートウェイとして機能しません。  
505 HTTP Version Not Supported (サポートされていない HTTP バージョン) いいえ 使用しないでください。 CICSは、応答の HTTP バージョンをクライアントの要求の HTTP バージョンと一致させます。  

HTTPとしての CICS :サーバーからの応答で受信したステータスコードの処理

表 3 に、サーバーからの応答で受け取る可能性のある状況コードを示し、 HTTP/1.1 仕様の推奨事項に従って適切なアクションを提案しています。 WEB RECEIVE コマンドは状況コードと状況テキストを返します。 サーバーが理由句のテキストを HTTP 仕様で提示されているテキスト以外のものに変更している場合があることに留意してください。

各状況コードに適用される詳細情報と要件について、作業に使用している HTTP 仕様を確認してください。

表 3. CICS HTTPとして使用:応答のステータスコードの処理
状況コードと考えられる理由句 サーバーがこの状況コードを送信する理由 ユーザー・アプリケーション・プログラムによる推奨アクション
100 Continue (続行) WEB SEND コマンドで ACTION(EXPECT) オプションを使用しました。サーバーは全メッセージ送信を受け入れます。 CICS は、メッセージ本体を送信することによってこの応答を処理します。 ユーザー・アプリケーションはこの状況コードを受信しません。
101 Switching Protocols (切り替えプロトコル) 使用しないでください。 プロトコルのアップグレードは、 CICS Web サポートではサポートされていません。 ユーザー・アプリケーションはこの状況コードを受信しません。
200 OK 要求は正常終了しました。 通常応答です。 計画どおりに応答の処理を続行します。
201 Created (作成済み) リソースの作成を要求し、それが実行されました。 計画どおりに応答の処理を続行します。
202 Accepted (受け入れ済み) サーバーは要求を受け入れますが、処理はまだ実行されていません。 計画どおりに応答の処理を続行しますが、行った変更はコミット済みとは限りません (コミットされないこともあります)。
203 Non-Authoritative Information (権限以外の情報) メッセージ・ボディに関係するヘッダーが、サーバー上のヘッダーと完全に一致しません。 計画どおりに応答の処理を続行します。
204 No Content (コンテンツなし) 応答のメッセージ・ボディがありません。 計画どおりに応答の処理を続行しますが、受信するボディがありません。
205 Reset Content (内容をリセット) サーバーは、要求を送信したフォームをユーザーがクリアすることを求めています。 要求を行うために使用していたフォーム・フィールドがあればクリアします。
206 Partial Content (部分的な内容) Range ヘッダー・フィールドを使用して要求を行い、その要求は正常終了しました。 計画どおりに応答の処理を続行します。
300 Multiple Choices (多肢選択) 異なるバージョンのリソースが使用可能です。 提示された情報から優先バージョンを選択し、新しい要求を行います。 サーバーの優先選択の URL を含む Location ヘッダーが存在している可能性があります。
301 Moved Permanently (永続的に移動) リソースは新しい場所に永続的に移動しました。 サーバーによって (通常は Location ヘッダーで) 提供される URL に対して新しい要求を行い、これを今後すべての要求に使用します。
302 Found (検出) リソースは一時的に新しい場所に移動しました。 サーバーによって (通常は Location ヘッダーで) 提供される URL に対して新しい要求を行います。 ただし、これは、今後の要求には使用しないでください。
303 See Other (他を参照) サーバーは、応答 (特に、POST 要求の結果に関する応答) を提供する別のリソースに対する GET 要求をユーザーに求めています。 GET メソッドを使用して、サーバーによって (通常は Location ヘッダーで) 提供される URL に対して新しい要求を行います。
304 Not Modified (未変更) ユーザーが条件付き要求を行いましたが、リソースは変更されていません。 情報については、既存の保管バージョンの応答を参照してください。ただし、 CICS はキャッシングをサポートしていないため、これを現行情報としてユーザーに提示しないでください。
305 Use Proxy (プロキシーを使用) サーバーは、指定されたプロキシーを要求に使用することをユーザーに求めています。 サーバーによって (Location ヘッダーで) 提供された URL を使用して、新しい要求を行います。
307 Temporary Redirect (一時的リダイレクト) 「302 Found」と同様。 「302 Found」と同様。
400 Bad Request (不正な要求) 要求の構文に誤りがあります。 要求を確認して、変更を加え、再試行してください。
401 Unauthorized (未許可) サーバーは許可を必要としています。または、ユーザーが提供した許可が拒否されました。 HTTP クライアントとしての CICS (r): 認証と識別を参照してください。
403 Forbidden (禁止) サーバーはユーザーの要求を拒否しました。 要求を繰り返さないでください。 メッセージ・ボディに、要求が拒否された理由が含まれていることがあります。
404 Not Found (未検出) 要求された URL が見つかりませんでした。 要求が意図したとおりに指定されたことを確認してください。 この状態は一時的である可能性があるので、後から再試行してください。
405 Method Not Allowed (メソッド未許可) このリソースでサポートされていないメソッドが指定されました。 応答の Allow ヘッダーにあるサポートされているメソッドの一覧を読み、 必要な場合、いずれかのメソッドを使用して新しい要求を行います。
406 Not Acceptable (受け入れ不可) Accept ヘッダーを使用して要求を行いましたが、基準に合うバージョンのリソースがサーバーにありません。 メッセージ・ボディでサーバーに存在するリソースの情報を確認し、必要に応じて、いずれかのリソースに対する新しい要求を行います。
407 Proxy Authentication Required (プロキシー認証が必要) プロキシー・サーバーは許可を必要としています。または、ユーザーが提供した許可が拒否されました。 HTTP クライアントとしての CICS (r): 認証と識別を参照してください。
408 Request Timeout (要求タイムアウト) サーバーはユーザーの要求が完了するのをこれ以上待機しません。 必要に応じて要求を繰り返します。 アプリケーションのアセンブルとメッセージ送信 を行うのに長時間かかっていないか、確認してください。
409 Conflict (競合) リソースが変更されており、現状のリソースには、ユーザーの要求を適用できません。 メッセージ・ボディで競合の原因に関する情報を確認し、必要に応じて、この情報に基づいて新しい要求を行います。
410 Gone (終了) リソースは永続的に使用不可です。 今後はこの要求を繰り返さないでください。
411 Length Required (長さが必要) サーバーはユーザーに Content-Length ヘッダーの提供を求めています。 CICS は通常、TCPIPSERVICE 定義で USER プロトコルを使用していない限り、そのヘッダーを提供します。 その場合は、ヘッダーを自分で記述して新しい要求を行ってください。
412 Precondition Failed (前提条件の失敗) 条件付き要求を行いましたが、条件が満たされませんでした。 計画どおり処理を続行します。要求に指定したアクションはいずれも適用されていないことに注意してください。
413 Request Entity Too Large (要求エンティティーが大きすぎる) メッセージ・ボディが大きすぎるためサーバーで処理できません。 Retry-After ヘッダーを参照し、この状態が一時的なものかどうかを確認してください。 待機するか、メッセージ・ボディの長さを減らして、再試行します。 新しい接続を開くことが必要な場合があります。
414 Request URI Too Long (要求 URI が長すぎる) 要求 URL が長すぎるため、サーバーで処理できませんでした。 要求を確認して再試行するか、または要求を中止します。
415 Unsupported Media Type (サポートされないメディア・タイプ) 送信したメッセージ・ボディは、 このリソースに対してサーバーがサポートしていないメディア・タイプまたはコンテンツ・コーディングになっています。 指定したメディア・タイプを確認し、エラーがあったら訂正して要求を繰り返します。
416 Requested Range Not Satisfiable (要求された範囲を満たせない) Range ヘッダー・フィールドを使用して要求を行いましたが、その範囲はリソースに存在しませんでした。 Content-Range ヘッダーを読んで、リソースの実際の長さを確認し、必要な場合、 適切なバイト範囲で要求を繰り返します。
417 Expectation Failed (予期の失敗) WEB SEND コマンドで ACTION (EXPECT) オプションを使用しましたが、サーバーは全メッセージ送信を受け入れません。 ACTION (EXPECT) オプションを使用しないで同じ要求を繰り返すことができますが、再び失敗する可能性があります。 要求が正しく指定されていることを確認し、エラーがあったら訂正して要求を繰り返します。
500 Internal Server Error (内部サーバー・エラー) 予期しないエラーが発生したため、サーバーは要求を処理できません。 この状態は一時的である可能性があるので、後から要求を再試行してください。
501 Not Implemented (インプリメントなし) サーバーはこの要求メソッドをサポートしていません。 要求を繰り返さないでください。
502 Bad Gateway (無効なゲートウェイ) 要求はプロキシーまたはゲートウェイを経由しており、 そのプロキシーまたはゲートウェイが別のサーバーから無効な応答を受信しました。 この状態は一時的である可能性があるので、可能な場合はプロキシーまたはゲートウェイを回避して、後で要求を再試行してください。
503 Service Unavailable (サービス利用不可) サーバーは一時的に要求を処理できません。 Retry-After ヘッダーを読み、この状態が一時的なものかどうかを確認して、一時的である場合は、ヘッダーに指定された時間が経過してから再試行してください。
504 Gateway Timeout (ゲートウェイのタイムアウト) 要求はプロキシーまたはゲートウェイを経由しており、そのプロキシーまたはゲートウェイが別のサーバーから時間内の応答を受信しませんでした。 可能であればプロキシーまたはゲートウェイを回避して、必要に応じて要求を繰り返します。
505 HTTP Version Not Supported (サポートされていない HTTP バージョン) 使用しないでください。 CICS Web サポートは、 HTTP/1.1 をバージョンとしてクライアント要求を送信します。 ユーザー・アプリケーションはこの状況コードを受信しません。