「データベース・サーバーのプロパティー」の構成パラメーター

「データベース・サーバーのプロパティー」ウィンドウで、サーバー名、データベースのバージョン、ホーム・ディレクトリーなどのデータベース・サーバーのプロパティーを構成することができます。

以下の表で、「データベース・サーバーのプロパティー」ウィンドウでの構成設定について詳しく説明します。
表 1. 「データベース・サーバーのプロパティー」ウィンドウの構成設定の名前と説明
パラメーター名 説明 必須フィールド
サーバー名 モニターする Microsoft SQL Server インスタンスの名前。

デフォルト・インスタンスのインスタンス名として MSSQLSERVER を使用します。

この名前は、管理対象システム名全体に収まる長さ (2 文字から 32 文字の間) でなければなりません。

はい モニター対象の Microsoft SQL Server インスタンスがデフォルトの Microsoft SQL Server インスタンスである場合は、このフィールドに MSSQLSERVER と入力します。

モニター対象の Microsoft SQL Server インスタンスが名前付きインスタンスであり、インスタンス名が mysqlserver で、ホスト名が popcorn の場合、このフィールドには mysqlserver と入力します。

ログイン Microsoft SQL Server に接続するために使用する Microsoft SQL Server ユーザー ID。

ユーザー ID が必要なのは、Windows 認証パラメーターが False に設定されている場合のみです。

ユーザー ID には ASCII 文字のみを使用してください。

「ログイン」フィールドでログイン ID を指定して Microsoft SQL Server エージェントを構成すると、エージェントは、このログイン ID を使用して Microsoft SQL Server に接続します。
重要: エージェントの構成中に「Windows 認証」チェック・ボックスを選択した上で「ログイン」フィールドでログイン ID を指定すると、エージェントは Windows 認証を優先します。
いいえ
パスワード Microsoft SQL Server ユーザー ID のパスワード。

パスワードが必要なのは、Windows 認証パラメーターが False に設定されている場合のみです。

パスワードには ASCII 文字のみを使用してください。

いいえ  
データベース・バージョン SQL Server インスタンスのバージョン。 はい
SQL Server インスタンスのデータベースのバージョンは以下のとおりです。
  • Microsoft SQL Server 2014 - 12.0.2000.8
  • Microsoft SQL Server 2012 - 11.0.2100.60
  • Microsoft SQL Server 2008 R2 - 10.50.1600.1
  • Microsoft SQL Server 2008 - 10.0.1600.22
  • Microsoft SQL Server 2005 - 9.0.1399.06
ホーム・ディレクトリー SQL Server のインストール・ディレクトリー。 はい デフォルトの Microsoft SQL Server 2005 インスタンスのデフォルト・ホーム・ディレクトリー・パスは、C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL です。

Microsoft SQL Server 2005 の名前付きインスタンスのデフォルト・ホーム・ディレクトリー・パスの形式は C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL$instance_name です (instance_nameMicrosoft SQL Server インスタンス名です)。

エラー・ログ・ファイル SQL Server エラー・ログの完全修飾されたロケーションおよび名前。 はい デフォルトの Microsoft SQL Server 2005 インスタンスのデフォルト・エラー・ログ・パスは C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL¥ LOG¥ERRORLOG です。

Microsoft SQL Server 2005 の名前付きインスタンスのデフォルト・エラー・ログ・パスの形式は、C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL$ instance_name ¥LOG¥ERRORLOG です (instance_nameMicrosoft SQL Server インスタンス名です)。

Windows
認証
Windows 認証は、エージェント・サービスの構成に使用される Windows アカウントであり、デフォルトの構成オプションです。

「Windows 認証」チェック・ボックスを選択した場合、認証に Windows 資格情報が使用されます。

Microsoft SQL Server エージェントを Windows 認証で構成した場合、エージェント・サービスは、Microsoft SQL Server へのログオンに「ローカル・システム・アカウント (Local System account)」または「次のアカウント」を使用します。
  • エージェント・サービスが「ローカル・システム・アカウント (Local System account)」を使用してログオンするように構成されている場合、エージェントは、NT AUTHORITY¥SYSTEM というユーザー ID を使用して Microsoft SQL Server にアクセスします。
  • エージェント・サービスが「次のアカウント」を使用してログオンするように構成されている場合、エージェントは、それぞれのユーザー ID を使用して Microsoft SQL Server にアクセスします。
要確認: 「Windows 認証」チェック・ボックスを選択しない場合は、「ログイン」パラメーターおよび「パスワード」パラメーターの値を指定する必要があります。これらのパラメーターを指定しないで「データベース・サーバーのプロパティー」ウィンドウの「OK」をクリックすると、エラー・メッセージがポップアップ・ウィンドウに表示され、エージェント構成が終了しません。
重要: 「Windows 認証」チェック・ボックスを選択し、さらに「ログイン」フィールドでログイン ID を指定してエージェントを構成した場合、エージェントは Windows 認証を優先します。
いいえ  
長期継続データベース接続のサポート 長期継続データベース接続を有効化または無効化します。以下のデータ・セットは長期継続データベース接続を使用しません。
  • MS SQL テキスト
  • MS SQL ファイル・グループの詳細
  • MS SQL Server の要約
いいえ  
拡張パラメーター 任意の属性グループのデータ収集を無効にします。 いいえ

例:

「表の詳細」データ・セットのデータ収集を無効にするには、「拡張パラメーター」フィールドに koqtbld と入力します。

「データベース詳細」データ・セットのデータ収集を無効にするには、「拡張パラメーター」フィールドに koqdbd と入力します。

「表の詳細」データ・セットと「データベース詳細」データ・セットのデータ収集を無効にするには、「拡張パラメーター」フィールドに koqtbld,koqdbd と入力します。

データベース

モニターするデータベースを選択するには、このパラメーターの値を指定します。SQL サーバー・インスタンスで使用可能なすべてのデータベースのモニターを有効にするには、「データベース」グループ領域の「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスを選択します。「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスはデフォルトで選択されています。

特定のデータベースのモニターを有効または無効にするには、「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスをクリアします。

  • 特定のデータベースをモニターをするには、リストから「含む」を選択し、リストの横のテキスト・フィールドにデータベースの名前を指定します。
  • 特定のデータベースをモニター対象から除外するには、リストから「除外」を選択し、リストの横のテキスト・フィールドにデータベースの名前を指定します。

テキスト・フィールドを使用して、 モニターするデータベースをフィルターに掛けます。

データベース・フィルターを指定するには、最初に分離文字を選択する必要があります。分離文字は、データベース名またはデータベース式を別のデータベース名またはデータベース式と区別するための文字です。

分離文字を選択する際は、データベース名およびデータベース式に、分離文字として選択した文字が含まれていないことを確認してください。データベース名またはデータベース式でワイルドカード文字を使用する場合、一般的に T-SQL 照会で使用されるワイルドカード文字 (%、_、[ ]、^、- など) は、使用しないでください。

データベース・フィルターを指定する際は、以下の点に注意してください。

  • データベース名は、分離文字で始める必要があります。
  • データベース式は、2 つの分離文字で始める必要があります。
データベース式は、T-SQL 照会の LIKE 部分で使用可能な有効な式です。ただし、データベース式を指定する場合は、T-SQL ESCAPE 節を使用することはできません。次のデータ・セットは、データベース・フィルターの影響を受けます: データベース詳細、データベースの要約、デバイス詳細、表の詳細、表の要約、ファイル・グループの詳細、追加データベースの詳細。
いいえ

フィルターの例:

ケース 1: % の使用

例:
@@%m%
出力: データベース名に文字 m が含まれているデータベースがすべてフィルタリングされます。

ケース 2: _ の使用

例:
@@____
出力: 長さが 4 文字のデータベースがすべてフィルタリングされます。

ケース 3: [] の使用

例:
@@[m]___
出力: 名前が文字 m で始まり、長さが 4 文字のデータベースがすべてフィルタリングされます。

ケース 4: [^] の使用

例:
@@[^m]%
出力: データベース名が文字 m で始まるものを除き、(すべての長さの) すべてのデータベースがフィルターに掛けられます。
データベース (続き)
要確認:
  • 「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスを選択しない場合は、「データベース」グループ領域にあるテキスト・フィールドに、モニターを有効または無効にする対象のデータベースのリストを指定する必要があります。「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスの選択およびデータベース・リストの指定を行わずに、「データベース・サーバーのプロパティー」ウィンドウで「OK」をクリックすると、エラー・メッセージがポップアップ・ウィンドウに表示され、エージェント構成が終了しません。
  • 「すべてのデータベースのモニター」チェック・ボックスを選択し、かつ「データベース」グループ領域にあるテキスト・フィールドにモニター対象データベースを指定した場合は、「すべてのデータベースのモニター」の値が優先されます。テキスト・フィールドに指定したデータベース・リストは無視されます。
 

ケース 5: 不正な入力

例:
@%m%
出力: データベースはフィルタリングされません。

ケース 6: デフォルト

例: フィールドが空の場合 (照会が入力されていない)

出力: すべてのデータベースがフィルタリングされます。

ケース 7: 混合パターン

例:
@@[m-t]_d%

出力: データベース名が文字 m、n、o、p、q、r、s、t のいずれかで始まり、その後ろに任意の 1 文字が続き、3 文字目に d が付くすべてのデータベースがフィルタリングされます。

日単位の頻度 この機能を使用して、表の詳細属性のデータを収集する頻度を定義します。指定できる値は、0 から 31 です。 いいえ  
週単位の頻度 この機能を使用して、表の詳細属性のデータを収集する特定の曜日を指定します。指定できる値は、0 から 7 です。 いいえ  
月単位の頻度 この機能を使用して、表の詳細属性のデータを収集する特定の日付を定義します。指定できる値は、123 などです。 いいえ  
収集開始時刻 収集開始時刻は HH:MM の形式で入力できます。

時刻の時に指定できるのは、0 から 23 までの値です。デフォルト値は 0 です。

時刻の分に指定できるのは、0 から 59 までの値です。デフォルト値は 0 です。

いいえ  
表の詳細の連続収集 「表の詳細」データの連続バックグラウンド収集を行う場合は、この機能を使用します。

「表の詳細の連続収集」チェック・ボックスはデフォルトで選択されています。

いいえ  
2 つの連続収集間の間隔 (分単位) 2 つの収集間の間隔の時間を分単位で指定します。最小間隔時間は 3 分です。

「2 つの連続収集間の間隔 (分単位)」チェック・ボックスを選択するか、「スケジューリング」を使用して「表の詳細」データ・セットの連続収集を指定することができます。「2 つの連続収集間の間隔 (分単位)」チェック・ボックスを選択する場合は、収集の時間間隔を指定する必要があります。「スケジューリング」を使用して「表の詳細」データ・セットの収集を指定する場合、最小時間間隔は 1 日です。

連続する 2 つの収集の間のデフォルトの間隔は 3 分です。

いいえ  
エージェントは、データ収集の頻度が高い時間間隔に合わせてデータを収集します。例えば、データ収集の頻度 (日単位、週単位、月単位) をすべて指定した場合、エージェントは以下の条件に従ってデータ収集を開始します。
  • 「日単位の頻度」が 7 以下の場合、「日単位の頻度」設定が選択され、「週単位の頻度」設定および「月単位の頻度」設定は無視されます。
  • 「日単位の頻度」が 7 より大きい場合、「週単位の頻度」設定が選択され、「日単位の頻度」設定および「月単位の頻度」設定は無視されます。
要確認: 「表の詳細の連続収集」チェック・ボックスを選択した場合、エージェントは、日単位、週単位、月単位の頻度による収集を行うのではなく、「2 つの連続収集間の間隔 (分単位)」フィールドに指定された間隔でデータを収集します。