エージェント構成のカスタマイズ

プロセス、ログ・ファイル、およびスクリプト・データ・ソースの構成をカスタマイズします。

始める前に

このタスクについて

このタスクを使用して、プロセス、ログ・ファイル、およびスクリプト・データ・ソースの構成をカスタマイズして、エージェントがモニターしているアプリケーションにアクセスできるようにします。

エージェントを開始するには、それらをすべて構成しておく必要があります。すべてのエージェントは、Tivoli Enterprise Monitoring Server との接続方法などの基本構成情報を把握している必要があります。多くの場合、エージェントは自身が稼働しているシステムに固有の情報にアクセスするために、さらに多くの構成情報を必要とします。例えば、ソフトウェア製品のインストール・ロケーションを知る必要がある場合は、プロンプトを出してそれらの情報を要求するための構成プロパティーを追加します。プロンプトが出される情報には、ほかにもインターフェースにアクセスするためのユーザー ID やパスワードなどがあります。

カスタム構成は、エージェントの開発者によって定義されます。カスタム構成はすべてのエージェントに必要であるわけではありませんが、データ収集の以下の領域で使用できます。
  • プロセス・モニターでの引数のマッチング
  • プロセス・モニターでのコマンド行のマッチング
  • ログ・ファイルのパスまたは名前の形成
  • スクリプト内での環境変数の定義
注: JMX や SNMP などの特定のデータ・ソースは、その構成を自動的に追加します。
注: データ・ソース固有の構成が Agent Builder によって自動的に追加される場合は、英語のみで追加されます。

データ・ソース定義中にエージェントがデータ収集の領域に関するシステム固有の情報を必要とする場合は、 「プロパティーの挿入」または「構成プロパティーの挿入」が表示されます。

例えば、ログ・ファイルをモニターする属性グループを作成している場合は、「構成プロパティーの挿入」が表示されます。

手順

  1. 「構成プロパティーの挿入」をクリックして、「構成プロパティー」ウィンドウを表示します。
  2. 「構成プロパティー」ウィンドウでプロパティーをクリックし、「追加」をクリックします。
    注: 最初はエージェントには構成プロパティーが定義されていません。
  3. 「ランタイム構成プロパティー」ウィンドウで、以下のフィールドに入力します。
    1. セクション」域で、以下のフィールドに入力します。
      ラベル
      プロパティーを説明するテキスト
      説明
      (オプション) プロパティーの説明
    2. プロパティー」域で、以下のフィールドに入力します。
      ラベル
      入力する必要のある情報を指定する、エージェント構成パネルに表示されるテキスト。
      環境変数
      環境変数は「環境変数」フィールドに表示され、ラベル・フィールドに入力したとおりに更新されます。Agent Builder は、製品コードおよびラベルから自動的に環境変数の名前を構成します。 ラベルとは無関係に環境変数を変更する場合は、「ラベルに合わせる」をクリアします。
      説明
      (オプション) 定義されているプロパティーの説明。
      タイプ
      収集される情報のタイプ (以下のいずれかのオプション)。
      ストリング
      収集する必要のある英字情報 (例えば、インストール・ロケーション、ユーザー名、ホスト名など) の場合。
      パスワード
      保管時に暗号化する必要のある情報の場合。データが暗号化されるだけでなく、テキスト・ボックスに入力したデータはアスタリスクで覆い隠されます。また、データを確認するため、この情報を 2 回入力する必要があります。
      数値
      数値情報の場合 (例えば、ポート番号)。
      選択項目
      特定の値のリストの場合。このオプションを使用すると、「選択項目」テーブルが有効になります。 「追加」をクリックすると、特定の値を定義できます。入力した値は、エージェント構成パネルに選択項目のグループとして表示されます。グループから選択できるのは 1 つだけです。
      読み取り専用テキスト
      エージェントの構成時にテキストが表示されますが、 情報は収集されません。
      分離文字
      横方向の分離文字が表示されますが、 情報は収集されません。
      ファイル・ブラウザー
      ストリングを収集します。 このストリングはファイル名です。「参照」をクリックすると、対象とするファイルをファイル・システムで参照できます。
      デフォルト値
      (オプション) エージェントが初めて構成される実行時に構成パネルに表示される値を指定します。 Windows 用のデフォルト値と異なる UNIX/Linux 用のデフォルト値を指定する場合は、「複数の値」をクリックします。

      構成プロパティーのデフォルト値」ウィンドウで、Windows システム用、UNIX システム用、および Linux システム用のデフォルト値を指定します。

      注: 複数のデフォルト値のサポートは、IBM® Tivoli Monitoring V6.2.1 以降でのみサポートされる機能です。ご使用のエージェントが IBM Tivoli Monitoring V6.2 と互換性がある場合、プロンプトによりこの要件についての警告が表示されます。キャンセルするか、V6.2.1 との互換性を有効にして続行することができます。
      必須
      エージェントの構成時にユーザーが値を入力する必要がある場合には、このフィールドにチェック・マークを付けます。 ユーザーによる値の入力がオプションの場合は、このフィールドをクリアします。
    3. 選択項目を追加するには、「追加」をクリックします。
  4. 構成プロパティー値」ウィンドウで、「ラベル」フィールドと「値」フィールドに入力します。
    「ラベル」は、選択項目の 1 つとして表示されます。この項目を選択すると、値がプロパティー値になります。
  5. 「OK」をクリックします。
    新規の構成セクションとプロパティーが「構成プロパティー」ウィンドウの「カスタム構成」の下に表示されます。
  6. オプション: 別のプロパティーを既存のセクションに追加するには、そのセクションを選択するか、そのセクション内の既存のプロパティーを選択し、「追加」をクリックします。「構成プロパティー」ウィンドウのランタイム構成ツリーで選択を行います。
  7. 新しいプロパティーのためのフィールドに入力します。(ステップ 3 と同じフィールドに入力します。)
  8. 「OK」をクリックします。 一番新しく追加されたプロパティーが選択されています。
  9. 選択をそのままにしておくか、ログ・ファイル名に挿入するプロパティーを選択します。
  10. 「OK」をクリックします。 プロパティーがログ・ファイル名に挿入されます。
    ウィザードを進めていくと、ログ・ファイル属性グループの定義を完了できます。
    注: 構成プロパティーはログ・ファイル名のコンテキストで定義されていますが、この構成プロパティーは他のロケーションで使用することもできます。例えば、構成プロパティーを受け入れるロケーションにはスクリプト・データ・ソースもあります。このように柔軟性があるため、製品コードが K00 の場合は、スクリプト変数 $K00_APPLICATION_LOG_FILE を使用して、構成エレメント「ファイル情報」の値にアクセスできます。また、Windows バッチ・ファイル変数 %K00_APPLICATION_LOG_FILE% を使用することもできます。