uconvdef コマンド

目的

UCS-2 (Unicode) 変換テーブルを iconv ライブラリーで使用できるようにコンパイルまたは生成します。

構文

uconvdef [ -f SrcFile ] [ -v ] UconvTable

説明

uconvdef コマンドは、SrcFile を読み取って、UconvTable 内にコンパイル後の変換テーブルを作成します。 SrcFile は、UCS-2 とマルチバイト・コード・セット (1 文字当たり 1 バイト以上) 間のマッピングを定義します。 UconvTable は、/usr/lib/nls/loc/uconv ディレクトリー内 UCSTBL 変換メソッドでロードできるフォーマットになっています。 このメソッドは、このテーブルを使用して双方向の UCS-2 変換をサポートします。

フラグ

項目 説明
-f SrcFile 変換テーブルのソース・ファイルを指定します。 このフラグを指定しなければ、標準入力が読み取られます。
-v 処理されたファイル・ステートメントを出力させます。
UconvTable uconvdef コマンドが作成するコンパイル済みテーブルのパス名を指定します。 これは、UCS-2 との間の変換を定義するコード・セットの名前でなければなりません。

終了状況

次のような終了値が戻されます。

項目 説明
0 正常終了。
>0 エラーが発生しました。

コンパイル済みの UCS-2 変換テーブルにアクセスするには、以下の手順で操作します。

  1. マルチバイト・コード・セットの名前を使用して、コンパイル済み UconvTable を作成します。 例えば、IBM-850 と UCS-2 間の変換テーブルは、次のようにコンパイルすることができます。
    uconvdef -f IBM-850.ucmap IBM-850
  2. テーブルを uconvTableというディレクトリーに入れます。 デフォルトのシステム・ディレクトリーは、 /usr/lib/nls/loc/uconvTable です。 別のディレクトリーを使用する場合は、LOCPATH 環境変数を設定して親ディレクトリー (/usr/lib/nls/loc など) を指定しておく必要があります。
    mv IBM-850 /usr/lib/nls/loc/uconvTable
  3. iconvというディレクトリーに、各方向の変換用のシンボリック・リンクを作成します。 この 2 つのリンクの名前は、"From" コード・セットと "To" コード・セットを下線で区切って連結して作成しなければなりません。 このリンクは、変換メソッド /usr/lib/nls/loc/uconv/UCSTBL を指し示すように設定しなければなりません。 これらのリンクのデフォルトのディレクトリーは /usr/lib/nls/loc/iconv です。 別のディレクトリーを使用する場合は、LOCPATH 環境変数を設定して親ディレクトリー (/usr/lib/nls/loc など) を指定しておく必要があります。
    ln -s /usr/lib/nls/loc/uconv/UCSTBL \
    /usr/lib/nls/loc/iconv/IBM-850_UCS-2
    ln -s /usr/lib/nls/loc/uconv/UCSTBL \
    /usr/lib/nls/loc/iconv/UCS-2_IBM-850

    注: ¥ (円記号) は、コマンドを 2 行に分割するときにのみ必要な行継続文字です。