ftp コマンドおよび rcp コマンドを使用したファイルの転送

ftp コマンドは、リモート・ホストからファイルをコピーするために使用します。 ftp コマンドを使用した場合、ファイル属性は保存されず、サブディレクトリーはコピーされません。 この 2 つの条件のうちのいずれかが必要な場合は、rcp コマンドを使用します。

項目 説明
ftp ファイル転送プロトコル (FTP) を使用して、ファイルシステムまたは EBCDIC や ASCII などの互いに相異なる文字表現を使用するホスト間でファイルを転送します。 リモート・ホストにパスワードを送信してセキュリティーを提供し、自動ログイン、ファイル転送、ログオフを可能にします。
rcp ローカル・ホストとリモート・ホスト間、2 つの別個のリモート・ホスト間、 または同じリモート・ホスト上のファイル間で、1 つ以上のファイルをコピーします。 このコマンドは cp コマンドに似ていますが、リモート・ファイル操作にしか機能しない点で異なります。 ネットワークに特別なセキュリティーが必要な場合は、システム管理者がこのコマンドを使用不可にします。

ftp および rcp コマンドを使用してファイル転送を試みる前に、以下の条件を満たしていることを確認してください。

  1. 自動ログイン機能を使用する場合は、 リモート・ホストの $HOME/.netrc ファイル内で指定されたリモート・ログイン許可があること。 自動ログイン許可がない場合は、 リモート・ホスト用のログイン名とパスワードを知っていること。 .netrc ファイルの詳細は、.netrc ファイルの作成を参照してください。

    代わりに、Kerberos V.5 認証を使用できるようにシステムを構成することも可能です。 これは、.netrc または $HOME/.rhosts ファイルの代わりに使用されます。 認証とセキュア rcmdsを参照してください。

  2. リモート・ホストからファイルをコピーしたい場合は、 そのファイルに対する読み取り許可があること。
    注: リモート・ホスト上のファイルとディレクトリーに対する読み取り許可と書き込み許可は、使用したログイン名によって決まります。
  3. ローカル・ホストからリモート・ホストにファイルをコピーしたい場合は、 ファイルのコピー先となるディレクトリーに書き込み許可があること。 また、リモート・ホスト上のディレクトリーに、 そこに入れたいファイルと同じ名前をもつファイルが入っている場合は、 リモート・ホスト上でファイルを付加するための書き込み許可があること。