pack コマンド
目的
ファイルを圧縮します。
構文
説明
pack コマンドは、File パラメーターで指定したファイルを圧縮したフォーマットで格納します。 入力ファイルは、元のファイル名に接尾部 .z が付いたパック・ファイルに置き換えられます。 呼び出し側プロセスに適切な特権がある場合、パック・ファイルのアクセス・モード、アクセス日と修正日、およびオーナーは、元のファイルと同じ値に保たれます。 入力ファイル名は付加する接尾部 .z のスペースを考慮して 253 バイト以下とします。 pack コマンドが正常終了すると、元のファイルは除去されます。 パックしたファイルは、compress コマンドを使って元のフォーマットに復元することができます。
pack コマンドの終了値は、パックできなかったファイルの数です。 pack コマンドは以下の条件下ではパックを実行しません。
- ファイルが既にパックされている場合。
- 入力ファイル名が 253 バイトを超える場合。
- ファイルがリンクされている場合。
- ファイルがディレクトリーである場合。
- ファイルをオープンできない場合。
- パッキングで節約される記憶ブロックがない場合。
- File.z というファイルが既に存在する場合。
- .z ファイルを作成できない場合。
- 処理中に入出力エラーが発生した場合。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-f | File パラメーターで指定したファイルのパッキングを強制します。 このフラグは、ファイルによって効果がないものもありますが、ディレクトリー全体をパックするときは便利です。 |
パラメーター
項目 | 説明 |
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File | パックするファイルを指定します。 |
- | File パラメーターで指定したファイルについての統計情報を表示します。 統計情報は、1 バイトごとに構築された Huffman 最小冗長コード・ツリーから計算されます。 コマンド・ラインでさらに - (マイナス符号) パラメーターを指定すると、次に指定されたファイルに対してこの機能のオン/オフが切り替えられます。 例 2 を参照してください。 |
終了状況
このコマンドは、以下の終了値を戻します。
項目 | 説明 |
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0 | ファイルが正常にパックされたことを示します。 |
>0 | エラーが発生したことを示します。 |
例
- ファイル chap1 と chap2 を圧縮して、
変更されたファイル名を表示するには、以下のように入力します。
圧縮されたバージョンの名前は、chap1.z および chap2.z に変更されます。pack コマンドは、 圧縮されたファイルごとにサイズの縮小率を表示します。pack chap1 chap2
- 圧縮された量についての統計情報を表示するには、以下のように入力します。 これにより、ファイル chap1 および chap2 が圧縮され、 ファイル chap1 についての統計情報は表示されますが、chap2 の統計情報は表示されません。最初の - (マイナス符号) パラメーターは統計情報の表示をオンにし、2 番目の - パラメーターはオフにします。
ファイル
項目 | 説明 |
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/usr/bin/pack | pack コマンドが入っています。 |