TCP 高速パス・ループバック
伝送制御プロトコル (TCP) 高速パス・ループバック・オプションは、ループバック・トラフィックのパフォーマンスを改善するために使用されます。
tcp_fastlo ネットワーク・チューナブル・パラメーターは、TCP ループバック・トラフィックが、パフォーマンスを改善するために TCP/IP スタック全体 (プロトコルとインターフェース) の距離を削減することを可能にします。
このオプションを使用する場合、アプリケーションには変更は必要ありません。 このオプションが使用可能になると、TCP ループバック・トラフィックは、UNIX ドメイン実装と同じように処理されます。
2 番目のオプション tcp_fastlo_crosswpar は、ワークロード区画 (wpar) 間で TCP 高速パス・ループバックが機能できるようにします。 tcp_fastlo_crosswpar オプションが機能するには、tcp_fastlo オプションが使用可能でなければなりません。
TCP ループバック・トラフィックの高速パスを使用可能にするには、no コマンドを使用して以下のように入力します。
# no -o tcp_fastlo=1このオプションは動的であり、以降の TCP 接続に有効です。ワークロード区画 (wpar) 間で TCP ループバック・トラフィックの高速パスを使用可能にするには、no コマンドを使用して以下のように入力します。
# no -o tcp_fastlo_crosswpar=1注: 現在、2 つのオプション
tcp_fastlo および tcp_fastlo_crosswpar はデフォルトで無効になっています (0 に設定されています)。 これらのオプションは、将来の AIX リリースのために予約されています。TCP 高速パス・ループバック・トラフィックは、TCP 接続がオープンである場合、netstat コマンドによる別個の統計で算出されます。 ループバック・インターフェースには算出されません。 ただし、TCP 高速パス・ループバックは、TCP/IP およびループバック・デバイスを使用して、高速パス接続の確立と終了を行います。したがって、これらのパケットは通常どおりに算出されます。