ネームサーバー解決 - BIND バージョン 9.4
階層ネットワークでは、特定のホストがネーム・サーバー として指定されます。 それらのホストは、他のホストの名前を IP アドレスとして解決します。
named デーモンはネーム・サーバー機能を管理します。したがって、これはネーム・サーバー・ホスト上で実行されなければなりません。
ネーム・サーバーを構成する前に、そのサーバーがサービスするネットワークに最適なタイプがどれかを判断してください。 ネーム・サーバーには、次のように複数のタイプがあります。
マスター・ネーム・サーバー は、名前からアドレスへのマッピング情報が入っているデータベースを実際に保管しています。 このサーバーは、データをファイルまたはディスクからロードし、ドメイン内にある他のサーバーに権限を代行させることが できます。 スレーブ・ネーム・サーバー またはスタブ・ネーム・サーバー は、システムの始動時に、マスター・ネーム・サーバーから、特定の権限ゾーンに関する情報を受信し、その後、定期的にその情報の更新をマスター・サーバーに要求します。 ヒント・ネーム・サーバー は、必要な情報を提供する権限がある他のサーバーに照会することにより、名前を解決する要求に応答します。
ネーム・サーバーは、異なる権限ゾーンの異なる容量の環境で機能する可能性があるので注意してください。 例えば、1 つのネーム・サーバー・ホストが、あるゾーンのホスト・ネーム・サーバーになり、別のゾーンのスレーブ・ネーム・サーバーになることもできます。 ご使用のシステムに NIS がインストールされている場合は、これらのサービスが提供するネーム・レゾリューションも使用することができます。
ネーム・サーバーを構成する場合、いくつかのファイルが関係してきます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| conf | このファイルは、named デーモンの始動時に読み取られます。 conf ファイル内のレコードは、ネーム・サーバーのタイプ、そのネーム・サーバーが権限を持つドメイン (ネーム・サーバーの権限ゾーン)、および最初にネーム・サーバーのデータベースをセットアップする場合のデータの取得場所を named デーモンに知らせます。 このファイルのデフォルトの名前は、/etc/named.conf です。 ただし、このファイルの名前は、named デーモンの始動時にコマンド・ラインでファイルの名前とパスを指定すれば変更できます。 /etc/named.conf を conf ファイルとして使用しようとして、このファイルが存在しない場合は、syslog ファイル内にメッセージが生成され、named が終了します。 ただし、代替の conf ファイルが指定されており、その代替ファイルが存在しない場合は、エラー・メッセージは生成されず、named は続行します。 |
| cache | ローカル・キャッシュに関する情報が入っています。 このローカル・キャッシュ・ファイルには、ネットワーク内の最高権限を備えたネーム・サーバーの名前とアドレスが入っています。 このキャッシュ・ファイルは標準リソース・レコード・フォーマットを使用します。 キャッシュ・ファイルの名前は、conf ファイルの中で設定されます。 |
| domain data | 3 つの一般的なドメイン・データ・ファイルが存在し、named データ・ファイルとも呼ばれます。 named ローカル・ファイルには、ローカル・ループバック用のアドレス解決情報が入っています。 named データ・ファイルには、ネーム・サーバーの権限ゾーン内にあるすべてのマシンのアドレス解決データが入っています。 named 逆データ・ファイルには、ネーム・サーバーの権限ゾーンにあるすべてのマシンの逆アドレス解決データが入っています。 これらのドメイン・データ・ファイルは標準リソース・レコード・フォーマットを使用します。 これらのファイルの名前はユーザーが定義でき、conf ファイル内で設定されます。 規約上、これらのファイルの名前に通常はデーモンの名前 (named) を組み込み、拡張子にファイルのタイプとドメイン名を組み込みます。 例えば、ドメイン abc のネーム・サーバーは次のようなファイルを備えています。
named データ・ファイルを修正する場合は、SOA リソース・レコード内のシリアル番号を 1 つ増やして、スレーブ・ネーム・サーバーが新しいゾーン変更を正しく認識できるようにしてください。 |
| resolv.conf | このファイルが存在する場合、ホストは最初にネーム・サーバーで名前を解決します。 resolv.conf が存在しない場合、ホストは /etc/hosts ファイルを探してネーム・レゾリューションを行います。 ネーム・サーバー上には resolv.conf ファイルが存在しなければならず、このファイルにはローカル・ホストのアドレスかループバック・アドレス (127.0.0.1) を入れることができますが、空でもかまいません。 注: resolver ルーチンでは、デフォルト・ドメインが設定されている必要があります。 デフォルト・ドメインは、/etc/resolv.conf ファイルの中に設定されていない場合は、hostname の中に設定されていなければなりません。
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存続時間 (TTL) はリソース・レコードの中で指定されます。 レコード内に TTL が指定されていないと、この時間の長さは、デフォルトではそのゾーンの権限の開始 (SOA) レコード内で定義されている最小値フィールドの値になります。 TTL は、ゾーンの外部 (キャッシュ内) にデータを保管するとき、データが無期限に残ることがないようにするために使用されます。