TCP/IP 経路指定
経路 は、インターネット・ネットワークを介して別のネットワーク上のアドレスへパケットを送信するためのパスを定義します。
経路は完全なパスを定義するのではなく、1 つのホストから、宛先へパケットを転送できるゲートウェイまで (または、あるゲートウェイから別のゲートウェイまで) のパス・セグメントだけを定義します。 経路には次の 5 つのタイプがあります。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| ホスト経路 | パケットを別のネットワーク上の特定のホストに転送できるゲートウェイを定義します。 |
| ネットワーク経路 | パケットを特定のネットワーク上の任意のホストへ転送できるゲートウェイを定義します。 |
| デフォルト経路 | 宛先へのホスト経路またはネットワーク経路が他の方法で定義されていない場合に使用されるゲートウェイを定義します。 |
| ループバック経路 | ローカル・ネットワーク・アドレスに送信されるすべてのパケットのデフォルト経路。 ループバック経路 IP は常に 127.0.0.1 です。 |
| ブロードキャスト経路 | すべてのブロードキャスト・パケットのデフォルト経路。 2 つのブロードキャスト経路は、ネットワークが IP を持つ各サブネットに自動的に割り当てられます (1 つはサブネット・アドレス、もう 1 つはサブネットのブロードキャスト・アドレス)。 |
経路はカーネルのルーティング・テーブル の中で定義されます。 経路定義には、ローカル・ホストから到達可能なネットワークに関する情報や、リモート・ネットワークに到達するために使用するゲートウェイに関する情報が含まれています。 ゲートウェイは、データグラムを受信すると、その宛先までのパスに沿った次の送信先を知るために、ルーティング・テーブルを調べます。
カーネル・ルーティング・テーブルに、同じ宛先への複数の経路を追加できます。 経路指定の検索では、要求に一致するすべての経路が評価され、最低距離メトリックの経路が選択されます。 一致する複数の経路の距離が等しい場合、検索では最も固有の経路が選択されます。 両方の基準が、複数の経路について等しい場合、一致する経路の条件を替えて経路指定の検索を行います。