math.h ファイル
目的
数学サブルーチンと定数を定義します。
説明
/usr/include/math.h ヘッダー・ファイルには、数学ライブラリー (libm.a) 内のすべてのサブルーチン、および浮動小数点値を戻す標準 C ライブラリー (libc.a) 内のさまざまなサブルーチンの宣言が含まれています。
特に、 math.h ファイルは、エラー戻り値として使用される以下のマクロを定義します。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| HUGE_VAL | 倍精度浮動小数点数の最大値を指定します。 IEEE-754 および 最大 DBL_MAX をサポートするマシンでは、+ 無限大です。 |
math.h ファイルを組み込む前に __MATH__ プリプロセッサー変数を定義すると、 math.h ファイルは、特定の数学サブルーチンの名前をコンパイラーに対して __xxxxとして表示するマクロを定義します。 以下の名前は、__ (2 つの下線) 接頭部を持つように再定義されます。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| exp | sin |
| asin | ログ |
| cos | acos |
| log10 | tan |
| atan | sqrt |
| fabs | atan2 |
これらの特殊名は、Math ライブラリー・サブルーチンのオーバーヘッドを回避し、互換モード浮動小数点サブルーチンを直接発行するコードを生成するように C コンパイラーに指示します。 __MATH__ (R) 変数は、デフォルトで定義されます。
_XOPEN_SOURCE (_X) 変数が定義されている場合は、便宜上、以下の数学定数が定義されています。 値は double 型で、この型の精度に対して正確です。 つまり、マシン値は倍精度に丸められた数学値です。
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| M_E | 自然対数の底 (E) |
| M_LOG2E | Base-2 対数 (logarithm of) E |
| M_LOG10E | Base-10 対数 (logarithm of) E |
| M_LN2 | 2 の自然対数 |
| M_LN10 | 10 の自然対数 |
| M_PI | パイ (円の円周の直径に対する比率) |
| M_PI_2 | パイの値を 2 で割った値 |
| M_PI_4 | pi の値を 4 で割った値 |
| M_1_PI | 1 を pi で除算した値 |
| M_2_PI | 2 を pi で除算した値 |
| M_2_SQRTPI | 2 をパイの正の平方根で除算した値 |
| M_SQRT2 | 2 の正の平方根 |
| M_SQRT1_2 | 1/2 の正の平方根 |