quota コマンド
目的
ディスク使用状況とクォータを表示します。
構文
説明
quota コマンドは、ディスク使用状況とクォータを表示します。 デフォルトの場合、または -u フラグを指定した場合は、ユーザー・クォータのみ表示されます。 quota コマンドは、/etc/filesystems ファイル内にリストされている ファイルシステムすべてのクォータを報告します。 quota コマンドがゼロ以外の状況で終了した場合、1 つ以上のファイルシステムが クォータを超えていることになります。
root ユーザーは、-u フラグをオプションの User パラメーターとともに使用して、
他のユーザーの制限値を見ることができます。
root ユーザー権限を持っていないユーザーは、-g フラグをオプションの Group パラメーター
とともに使用することによって、そのユーザーがメンバーとなっているグループの制限値を見ることができます。
注:
- JFS ファイルシステムでは、特定のユーザーがクォータを持っているファイルシステム内に ファイルを持っていない場合、このコマンドはそのユーザーに対して quota: none を表示します。 ユーザーの実際のクォータが表示されるのは、ファイルシステム内にそのユーザーのファイルがあるか、 または -v フラグが指定されたときです。 JFS2 の場合、すべてのケースでユーザーの実際のクォータが表示されます。
- JFS2 システムでは、root ユーザーはクォータによって制限を受けることがないため、root ユーザーの限界は常にゼロ (無制限) として表示されます。
- rpc.rquotad プロトコルは、NFS のグループ・クォータをサポートしていません。このため、このプロトコルは NFS に対するグループ・クォータ情報を戻しません。
フラグ
項目 | 説明 |
---|---|
-g | ユーザーのグループのクォータを表示します。 |
-u | ユーザーのクォータを表示します。 このフラグはデフォルトのオプションです。 |
-v | ストレージが割り当てられていないときのファイルシステム上のクォータを表示します。 |
-q | 使用量がクォータを超えているファイルシステムについての情報のみを示す簡潔なメッセ
ージを表示します。
注: -q フラグは -v フラグに優先します。
|
セキュリティー
アクセス制御: このコマンドは root ユーザーと bin グループによって所有されています。
特権制御: このプログラムは、非特権ユーザーが個人クォータを見ることができるように、setuid するようになっています。
RBAC ユーザーおよび Trusted AIX® ユーザーへの注意: このコマンドは特権操作を実行できます。特権命令を実行できるのは特権ユーザーのみです。 権限および特権について詳しくは、「セキュリティー」の『特権コマンド・データベース』を参照してください。このコマンドに関連した特権および権限のリストについては、lssecattr コマンドまたは getcmdattr サブコマンドの項を参照してください。
例
- ユーザー keith のクォータを表示するには、次のように入力します。
システムは以下の情報を表示します。quota
User quotas for user keith (uid 502): Filesystem blocks quota limit grace Files quota limit grace /u 20 55 60 20 60 65
- ユーザー davec のクォータを root ユーザーとして表示するには、次のように入力します。
システムは以下の情報を表示します。quota -u davec
User quotas for user davec (uid 2702): Filesystem blocks quota limit grace files quota limit grace /u 48 50 60 7 60 60
ファイル
項目 | 説明 |
---|---|
quota.user | ユーザー・クォータを指定します。 |
quota.group | グループ・クォータを指定します。 |
/etc/filesystems | ファイルシステムの名前と位置が入っています。 |