静的 VIPA テークオーバーおよびテークバックの計画

VIPA は、z/OS® TCP/IP スタックに関連付けられていて、特定の物理ネットワーク 接続機構に関連付けられているわけではないため、シスプレックス内の どのイメージ上のスタックにも移動できるだけでなく、アドレスがネットワーク構成に適合する限り、 どの z/OS TCP/IP スタックにでも移動できます。静的 VIPA の移動は、オペレーターにより手動で、またはお客さまがプログラムした自動化により、行うことができます。静的 VIPA を移動することにより、1 次スタックに接続されていた他のホストは、同じ VIPA を使用して、バックアップ TCP/IP との接続を再確立することができます。1 次 TCP/IP スタックが復元された後で、再割り当てされた VIPA アドレスを元に移動して戻すことができます。

z/OS TCP/IP スタックのバックアップ時および復元時には、次の項目を考慮します。

• 障害が起きているホスト上のすべての接続は、中断されます。
• クライアントは、バックアップ・サーバーへの接続が再確立される時に、任意の短命ポート番号を使用できます。
• バックアップと 1 次サーバーが異なるポート番号を持つことは、お勧めできません。例えば、1 次 FTP がポート 21 を使用し、バックアップ FTP がポート 1021 を使用していた場合は、z/OS TCP/IP スタックのバックアップおよび復元の際に、ポート 21 と 1021 のどちらを使用するのか、クライアントに分かる必要があります。

静的 VIPA と OSA-Express QDIO の両方をデプロイする場合は、VIPA、OSA-Express QDIO、およびスパンニング・ツリー・プロトコルを参照して、ネットワーク・ブリッジまたはスイッチ構成の設定が、VIPA テークオーバーとテークバックについて環境に影響を与える可能性があるかどうかを判別してください。