Enterprise Extender のための静的 VIPA の構成

IP ネットワークにアクセスするには、VTAM® では少なくとも 1 つの静的 VIPA の定義 を必要とします。VTAM はシスプレックス内で移動しないので、動的 VIPA は使用できません。Enterprise Extender は、複数の静的 VIPA アドレスの使用を サポートし、VIPA アドレスは、以下のように選択されます。

  1. VTAM は、Enterprise Extender XCA メジャー・ノード GROUP 定義ステートメントで指定された IPADDR 値を使用するか、Enterprise Extender XCA メジャー・ノード GROUP 定義ステートメントで指定された HOSTNAME 値に対して名前からアドレスへの解決を実行したときに取得した VIPA アドレスを使用します。
  2. GROUP 定義ステートメントで IPADDR と HOSTNAME のどちらも指定しなかった場合、VTAM は VTAM IPADDR 開始オプションで指定された静的 VIPA アドレスを使用するか、VTAM HOSTNAME 開始オプションの値に対して名前からアドレスへの解決を実行したときにリゾルバーが戻した静的 VIPA アドレスを使用します。
  3. IPADDR と HOSTNAME のどちらの開始オプションも指定しなかった場合、VTAM は HOME リスト内の最初の IPv4 静的 VIPA を使用します。

リモート APPN ノードが、Enterprise Extender 接続の宛先を定義するため、ホスト・アドレスではなくホスト名を使用している場合、ドメイン・ネーム・サーバーはホスト名として、VTAM に使用されている VIPA アドレスを戻さなければなりません。あるいは、Enterprise Extender の各エンドポイントが 1 つのファイアウォールの背後にあるか、別の理由でネットワーク・アドレス変換が必要な場合、ドメイン・ネーム・サーバーはネットワーク・アドレス変換 (NAT) アドレスを戻さなければなりません。 この NAT アドレスは、宛先側では、意図されたターゲット VTAM ホストの静的 VIPA アドレスへマップされなければなりません。

規則: Enterprise Extender 通信に IPv4 プロトコルの使用を計画している場合は、IUTSAMEH 用に DEVICE および LINK ステートメントを定義する必要があり、オプションとして HOME ステートメントを定義できます。あるいは、該当する TCPIP プロファイル・データ・セット内で IPCONFIG DYNAMICXCF を指定する必要があります。Enterprise Extender 通信に IPv6 プロトコルの使用を計画している場合は、IUTSAMEH 用に INTERFACE ステートメントを定義するか、該当する TCPIP プロファイル・データ・セット内で IPCONFIG6 DYNAMICXCF を指定する必要があります。

Enterprise Extender の使用について詳しくは、「z/OS Communications Server: SNA ネットワーク・インプリメンテーション・ガイド」を参照してください。