TN3270 拡張

TN3270 拡張 (Enhanced) (TN3270E) 接続は、TN3270 Extended と呼ばれることがある、フルスクリーンの 3270 エミュレーションをサポートしています。TN3270E 機能と -E で終わる IBM® 327x 装置タイプ (例えば、3278-2-E) を 混同しないでください。このような場合、E は、端末がカラーや強調表示などの拡張フィールド属性を サポートすることを示していて、Telnet 機能とは無関係です。

Telnet は、クライアント・ワークステーションと SNA メインフレーム環境の間を接続するための 基本方式として多く用いられています。Telnet 端末エミュレーションでは、実際の SNA 端末に できるだけ近い形でシミュレートして、この形式のリモート接続が できるだけ継ぎ目なく行われるようにします。これを可能にするために、RFC1647 および RFC2355 (TN3270E として知られる) は、接続時に装置名を指定 する機能を追加し、プリンター装置のサポートを追加し、別の SNA 機能を追加しています。インターネット草案の RFC 2355 拡張は、コンテンション解消および SNA センス・コードのサポートを追加しています。

装置名の指定
Telnet は、指定されている LU マッピング・ステートメントに基づいて LU を割り当てます。クライアントにも、それらのステートメントに基づいて装置名 (Telnet LU 名) が割り当てられます。ただし、TN3270E クライアントの場合は、オプションで、特定の装置名の割り当て、または LU のプールからの装置名の割り当てを指定することができます。指定された装置名が LU マッピング・ステートメントに基づいてこのクライアントに許可され、かつ、その LU が使用可能な場合、Telnet は指定された装置名を割り当てます。指定された装置プールが LU マッピング・ステートメントに基づいてこのクライアントに許可され、かつ、そのプール内の 1 つの LU が使用可能な場合、Telnet は指定されたプールから装置名を割り当てます。それ以外の場合、要求はリジェクトされ、該当の理由コードが出され、接続はドロップします。追加の LU マッピング情報について詳しくは、クライアント ID へのオブジェクトのマッピングを参照してください。
328x プリンター・サポート
多くの Telnet クライアントは 328x クラスのプリンター (装置タイプ IBM-3287-1) を エミュレートしています。大部分のクライアントは LU1 として の SNA 文字ストリーム (SCS) および LU3 としての 3270 データ・ストリームの両方をサポートします。各サポートは、接続時にネゴシエーションされます。TN3270E モードで接続されると、Telnet はこれらのエミュレーターを端末 LU と同様の方法でサポートします。Telnet は、接続時にセッションを開始するか、 またはアプリケーションにセッションを開始させるように ACB をオープンするように、 構成できます。 各セッションを開始する結合はクライアントに送信され、結合は予想されるデータ・ストリームをエミュレーターに通知します。VTAM® アプリケーションは、Telnet LU が実際の 3287 クラス・プリンターであることを認識し、SCS または 3270 データを Telnet LU に送信します。Telnet はデータをクライアントに渡し、クライアントはデータを印刷します。Telnet プリンター・サポートによって、単一の製品である Telnet を使用して、SNA 端末と SNA プリンターの両方を制御することができます。

幾つかの Telnet クライアント・プリンター・エミュレーターは、接続ネゴシエーションの 時に端末装置名を指定することによって、端末装置名と関連付ける要求を出すことができます。 プリンターの関連付けを使用して、ユーザーはその Telnet 端末をアプリケーションに接続することができ、そのうえで、端末名に基づいて、Telnet に関連付けされたプリンター装置名を割り当てさせることができます。プリンターと端末を関連付けるために、Telnet は、プリンター装置の LU プール と端末装置の LU プールを、それぞれが同じ数の装置名を持つように定義する 必要があります。詳しくは、関連したプリンター機能を参照してください。

追加のネゴシエーションされた TN3270E サポート
TN3270E 接続をサポートする大部分のクライアントによって、応答および SysReq の機能がサポートされます。コンテンション解消および SNA センスのサポートは比較的新しいもので、他の機能より一般的ではありません。
  • 応答 - クライアントまたはホスト VTAM アプリケーションは、確定応答か例外応答を受け取るか、または何も応答を受け取らないことを要求できます。アプリケーション要求に対するクライアントの応答のほうが、アプリケーション・ベースのモニター・ツールについて、TN3270 接続に比べ、より正確な応答情報を提供します。 クライアントが応答をネゴシエーションし、確定応答を含むデータを SNA アプリケーションが送信すると、Telnet サーバーは DELAYACKS 機能を使用不可にすることがあります。 TN3270 接続の場合、Telnet はホストからの応答要求の代行受信と、クライアントの代わりに応答を行う必要があるため、測定された応答時間は実際よりも少なくなって、不正確になります。Telnet モニターは、TN3270E または TN3270 接続のいずれについても、正確な応答時間情報を提供します。
  • SysReq 機能 - ユーザーは、SysReq キーを押した後に LOGOFF を (大文字、小文字、あるいは大/小文字混合で) 入力して、現行セッションのドロップを要求することができます。LUSESSIONPEND がクライアントにマップされないと、接続はドロップします。それ以外は、USSMSG10 画面がクライアントに送られます。LOGOFF を入力する代わりに SysReq キーをもう一度押し、アプリケーションが LUSTAT 082B をサポートしている場合 (表示画面は失われ)、直前の画面がクライアント・エミュレーターに再送されます。
  • コンテンション解消 - どちらが送信状態を所有するかについて、クライアントとホスト VTAM アプリケーションとの間の通信を改善します。コンテンション解消には、以下の項目が含まれています。
    • Keyboard Restore Indicator (KRI) - ホスト VTAM アプリケーションがブラケット終了 (EB) を送信すると必ず、Telnet はクライアントに KRI を送信します。これは、キーボードをアンロックできることをクライアントに直接通知します。 KRI 標識がなかったとすると、Telnet はキーボード・アンロック・フラグをセットした WCC が確実にクライアントへ送信されるようにする必要があります。 KRI フラグは、WCC バイト内のキーボード・リストア・フラグがセットされているかどうかに関係なく、セットされます。
    • Start Data Indicator (SDI) - ホスト VTAM アプリケーションが方向転換した場合やブラケット終了を送信した場合、Telnet は SDI をクライアントに送信します。これにより、クライアントはデータを Telnet に送信できる正確な時刻を知ることができます。
    • BID - ホスト VTAM アプリケーションから送信された BID は、Telnet が代行受信せずに処理されるため、クライアントに送信されます。これによってクライアントは、BID プロセス自体を管理できます。
    • シグナル標識 - ホスト VTAM アプリケーションから受信したシグナルは、クライアントに転送されます。クライアントがシグナルに応答すると、 Telnet はホスト VTAM アプリケーションに方向転換標識を送信します。
  • SNA センス・サポート - クライアントが応答メッセージに SNA センス・コードを組み込めるようにします。クライアントは、応答メッセージで SNA センス・コード標識をオンにしないことにより、Telnet がエラーを適切なセンス・コードにマップするような選択肢を持っています