すべてのクライアントが同じポート番号を使用する必要がある場合がありますが、 Telnet パラメーターでは、宛先 IP アドレスまたは宛先リンク名によって、 区別しておく必要があります。 宛先 IP アドレスは、IPv4 と IPv6 のどちらの IP アドレスでもかまいません。
例えば、2 つの TN3270E Telnet サーバーを 1 つのサーバーにマージするとします。現在、サーバー 1 は IP アドレス 1.1.1.1 にバインドされ、ポート 23 に対する 1 組の定義を使用して動作しています。サーバー 2 は IP アドレス 2.2.2.2 にバインドされ、ポート 23 に対する別の 1 組の定義を使用して動作しています。これらのサーバーを 1 つにマージする前に、ユーザーは、必要な Telnet サービスに応じて、1.1.1.1、ポート 23 または 2.2.2.2、ポート 23 のどちらかに接続します。サンプル定義ステートメントは次のとおりです。
Server 1
TelnetParms
Port 23
Inactive 600 ; Drop after 10 minutes of no activity
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 23
DefaultLus TCPABC01..TCPABC49 EndDefaultLus
DefaultAppl TSO
EndVTAM
Server 2
TelnetParms
Port 23
Inactive 0 ; Never drop
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 23
DefaultLus TCPABC50..TCPABC99 EndDefaultLus
DefaultAppl CICS
EndVTAM
サーバーがマージされた後、両方のホーム・アドレスが単一サーバーによってサポートされます。Telnet 定義を別々に 保持する 1 つの方法として、1 つの定義セットのポート番号を変更する方法が あります。例えば、旧サーバー 2 に関連するポート 23 の定義を、ポート 2023 に 変更します。その最終的な結果は、ポート 23 およびポート 2023 を持つ 1 つの TN3270E Telnet サーバーになります。ここで、ポート 23 には旧サーバー 1 で使用されていた定義があり、ポート 2023 には旧サーバー 2 で使用されていた定義があります。これらの定義は、引き続き分離されています。 しかし、2.2.2.2 ポート 23 に接続していたすべてのユーザーは、クライアントをポート 2023 に変更しなければなりません。サンプル定義ステートメントは次のように変更されます。
Merged Server
TelnetParms
Port 23
Inactive 600 ; Drop after 10 minutes of no activity
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 23
DefaultLus TCPABC01..TCPABC49 EndDefaultLus
DefaultAppl TSO
EndVTAM
TelnetParms
Port 2023
Inactive 0 ; Never drop
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 2023
DefaultLus TCPABC50..TCPABC99 EndDefaultLus
DefaultAppl CICS
EndVTAM
ポートの修飾に関して、システム管理者は、Telnet サービスを別々に保持 するために、ポート番号を宛先 IP アドレスまたはリンク名と共に修飾することができます。この場合、宛先 IP アドレスが使用されます。修飾したポートでは、 ユーザーはクライアントに対してなにも変更せずに、どちらか一方の旧スタックを使用して接続することができます。サンプル定義ステートメントは次のように変更します。
Merged Server
TelnetParms
Port 23,1.1.1.1
Inactive 600 ; Drop after 10 minutes of no activity
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 23,1.1.1.1
DefaultLus TCPABC01..TCPABC49 EndDefaultLus
DefaultAppl TSO
EndVTAM
TelnetParms
Port 23,2.2.2.2
Inactive 0 ; Never drop
EndTelnetParms
BeginVTAM
Port 23,2.2.2.2
DefaultLus TCPABC50..TCPABC99 EndDefaultLus
DefaultAppl CICS
EndVTAM
ポートの修飾部分を QUIESCE、RESUME、または STOP することはできません。修飾子で指定されているポート・プロファイルがこのポートにいくつかある場合、VARY TCPIP,tnproc,QUIESCE、VARY TCPIP,tnproc,RESUME、および VARY TCPIP,tnproc,STOP コマンドは、静止、再開、または停止されるポートと関連付けられたすべての修飾子で指定されたポート・プロファイルに影響します。上記の例では、V TCPIP,tnproc,T,STOP,PORT=23 はポート 23,1.1.1.1 および ポート 23,2.2.2.2 を停止します。ポート 23,1.1.1.1 またはポート 23,2.2.2.2 を個々に停止 することはできません。ポートの指定が可能なすべての表示コマンドでは、修飾された ポートの指定が可能です。ポート番号だけを指定した場合、修飾されていないポート (存在する場合) だけが表示されます。修飾子で指定されたポート・プロファイルは表示されません。DBCSTRANSFORM は 1 つのポート上でアクティブにできますが、そのポートの、1 つ、複数、またはすべての修飾されたプロファイル上でアクティブにできます。