シスプレックス問題の検出およびリカバリー

各シスプレックス・メンバーは、自らをモニターして、ルーター、ターゲット、バックアップ、 または DVIPA の所有者として正しく機能できなくなったと判断した場合は、 自動的にシスプレックスを離れることができます。 モニターはさまざまな方法で行われます。

TCP/IP スタックが TCP/IP シスプレックス・グループのメンバーである限り、シスプレックス・モニターは定期的に制御を獲得します。 時間は、PROFILE.TCPIP の GLOBALCONFIG ステートメントの SYSPLEXMONITOR パラメーターで指定された TIMERSECS 値から決められます。 デフォルトの TIMERSECS 値は 60 秒です。

問題が検出された後のアクションは、GLOBALCONFIG ステートメントの SYSPLEXMONITOR パラメーターに RECOVERY または NORECOVERY のいずれが指定されたかによって異なります。NORECOVERY がデフォルト値です。

所定のネットワーク・ルーティングおよび接続が使用可能になる条件が満たされるまで、TCP/IP シスプレックス・グループへの参加が遅れる場合があります。 これらの状態は、以下のいずれかの条件の組み合わせが考えられます。

最初の条件をアクティブにするには、GLOBALCONFIG ステートメントの SYSPLEXMONITOR パラメーターで DELAYJOIN オプションを使用します。それ以外の 2 つの条件をアクティブにするには、GLOBALCONFIG ステートメントの SYSPLEXMONITOR パラメーターで MONINTERFACE または MONINTERFACE DYNROUTE オプションを使用します。 TCP/IP プロファイル内のシスプレックス関連の定義 (つまり、VIPADYNAMIC および DYAMICXCF ステートメント) は、シスプレックス・グループに結合されるまでは処理されません。

ヒント:

計画停止または計画外停止の間、TCP/IP スタック用の DVIPA および分散 DVIPA は、バックアップ TCP/IP スタックによって引き継がれます。1 次 TCP/IP スタックが再開すると、DVIPA および分散 DVIPA は、バックアップ TCP/IP スタックから戻されます。これらの DVIPA への経路の公示に動的ルーティングを使用し、指定されたネットワーク・ルーティングおよび接続が使用可能になる条件が 1 次 TCP/IP スタックで満たされない場合は、これらの DVIPA への既存接続がリセットされ、これらの DVIPA への新規接続要求は失敗することがあります。 1 次 TCP/IP スタック上の TCP/IP プロファイル内で GLOBALCONFIG SYSPLEXMONITOR DELAYJOIN および MONINTERFACE DYNROUTE 構成ステートメントを使用することによって、DVIPA および分散 DVIPA を戻すことを、指定されたネットワーク・ルーティングおよび接続が使用可能になる条件が満たされるまで遅らせることができます。 1 次 TCP/IP スタックで OMPROUTE がアクティブになり、モニター対象のインターフェースと、それらのモニター対象インターフェース上の動的経路が存在するまで、新規および既存の接続に対するサービスを引き続きバックアップ TCP/IP スタックから提供することができます。

GLOBALCONFIG ステートメントおよびそのパラメーターについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。