インストール・システムでは、OSNMPD.DATA 情報を提供することにより、選択された MIB オブジェクト用の値を設定することができます。OSNMP.DATA のサンプルは、ファイル /usr/lpp/tcpip/samples/osnmpd.data としてインストールされます。構文情報については、「
z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。OSNMPD.DATA ファイルが見付からない場合、これらの MIB オブジェクトに対するデフォルト値は次のようになります。
- オブジェクト
- デフォルト
- dpiPathNameForUnixStream
- デフォルト値は /var/dpi_socket です。これは、z/OS® UNIX 接続でエージェントと通信するサブエージェントからの要求の受け入れ時に使用される z/OS UNIX パス名です。
SNMP エージェントは、初期化を行うたびにこのパス名を作成します。
サブエージェントがこのパス名を使用して正常にエージェントに接続するためには、サブエージェントにスーパーユーザー権限が定義されているか、以下のように、このパス名に対して読み取りおよび書き込みファイル・アクセス許可ビットが設定されている必要があります。
- サブエージェントのユーザー ID がエージェントと同じセキュリティー製品グループに関連付けられている場合は、ファイル・アクセス許可ビットの Group セクションに読み取りおよび書き込みアクセスが設定されていなければなりません。
- サブエージェントのユーザー ID がエージェントと同じセキュリティー製品グループに関連付けられていない場合は、ファイル・アクセス許可ビットの Other セクションに読み取りおよび書き込みアクセスが設定されていなければなりません。
読み取りおよび書き込みアクセスは、-C エージェント初期化パラメーターを指定することにより構成することができます。
ファイル・アクセス許可ビットについて、およびファイルのセキュリティーの扱いについてさらに詳しくは、「z/OS UNIX System Services ユーザーズ・ガイド」を参照してください。エージェントの初期化後にこのパス名のファイル・アクセス許可ビットを変更する必要がある場合は、z/OS UNIX の chmod コマンドを使用することができます。chmod コマンドについて詳しくは、「z/OS UNIX System Services コマンド解説書」を参照してください。
- sysDescr
- 環境変数 HOSTNAME が存在する場合には、その値が使用されます。それ以外の場合は、デフォルト値が、
エージェントが稼働している z/OS システムを
識別します。このオブジェクトの
最大長は 255 オクテットです。
- sysContact
- "SNMPBASE-Unspecified"。このオブジェクトの
最大長は 255 オクテットです。
- sysLocation
- "SNMPBASE-Unspecified"。このオブジェクトの
最大長は 255 オクテットです。
- sysName
- "SNMPBASE-Unspecified"。このオブジェクトの
最大長は 255 オクテットです。
- sysObjectId
- 1.3.6.1.4.1.2.3.13
注: sysObjectID は、
エンティティーに含まれるネットワーク管理サブシステムの、ベンダーの正式な
識別として定義されます。つまり、それは SNMP エージェントを一意的に識別することになります。この値を変更することは推奨されていません。また、
以降のリリースでは変更ができなくなります。
- sysServices
- 単一オクテットで、デフォルト値は 0 です。このオブジェクトについては、RFC 1907 の説明を参照してください。
- snmpEnableAuthenTraps
- デフォルト値は 2 で、トラップが使用不可であることを意味します。
- saDefaultTimeout
- 5 秒。
- saMaxTimeOut
- 600 秒。
- saAllowDuplicateIDs
- デフォルトは 1 です。この意味は、サブエージェントの複数インスタンス (つまり、すべてのサブエージェントのサブエージェント ID が同じである) が、SNMP エージェントに接続できることを示します。
サブエージェントの複数インスタンスが SNMP エージェントに接続できないようにするには、この値を 2 に設定してください。
注: DPI V1.1 API を使用して接続するサブエージェントについてはサブエージェント ID を指定できないので、SNMP エージェントは、すべての DPI V1.1 サブエージェントに同じ固定 ID を割り当てます。したがって、複数の DPI V1.1 サブエージェントを同時に実行できるようにするには、このオブジェクトを 1 に設定する必要があります。
サブエージェント ID についての詳細は、
重複 ID を持つサブエージェントの接続を参照してください。
これらの MIB オブジェクトがどこで定義されるかについては、「z/OS Communications Server: IP ユーザーズ・ガイドとコマンド」を参照してください。
データ・セットを作成する場合は、RECFM=FB、LRECL=80、および BLKSZ=3120 の属性をもつ順次データ・セットを指定することができます。その他のデータ・セット属性も、インストール・システムのパラメーターによっては機能する場合もあります。