リモート・ダイレクト・メモリー・アクセス (RDMA) では、ホストが メモリーのサブセットをリモート・ホストで直接使用できるようにします。RDMA 接続が 2 つの TCP/IP スタック間で確立された後で、いずれかのホストが リモート・ホスト・プロセッサーまたはオペレーティング・システムからの介入なしで リモート・ホストのメモリーに書き込みを行うことができます。RDMA を使用すると、ホスト間の通信を効率的に行うことができます。これは、すべての低レベル機能が、TCP/IP 通信で通常行われるようにソフトウェア・スタックによってではなく、各ホストに接続されている RDMA ネットワーク・インターフェース・カード (RNIC) によって管理されているためです。
RDMA は、従来、コストよりも性能に重点を置いた場合に、InfiniBand などの RDMA 対応ネットワーク・ファブリックを維持するコストが正当だとされた 従来ハイパフォーマンス・コンピューティング (HPC) 環境に 限定されていました。現在では、RDMA は、RDMA over Converged Ethernet (RoCE) などの 標準を解してイーサネット・ファブリック上で利用可能になり、 IP ネットワーク通信で使用されている既存のイーサネット・ファブリックで 使用可能にすることができるため、RDMA を適応するコストが低くなっています。標準イーサネット管理 技法は、RNIC アダプターを構成するために使用されます。
z/OS® Communications Server は、 SMC-R プロトコルを使用した RDMA を介したソケットのサポートを提供します。VTAM® デバイス・ドライバーは、PCI Express® (PCIe) 操作を使用して、z/OS に定義されている IBM® 10GbE RoCE Express 機構を管理します。1 つの z/OS TCP/IP スタックに最大 16 個の 10GbE RoCE Express PFID 値を定義できます。