専用 RoCE 環境

専用 RoCE 環境では、z/OS® Communications Server は PCIe 物理機能サービスを使用して RoCE Express® 機構を管理します。

専用 RoCE 環境で動作する RoCE Express 機構は、単一の LPAR でのみ使用できます。 z/OS では、この機構を単一の LPAR 内の最大 8 つの TCP/IP スタックで共用できます。 どの TCP/IP スタックでも同じ PCIe 機能 ID (PFID) 値を使用して、RoCE Express 機構を指す表現をそれぞれに定義します。 PFID 値は、従来型のハードウェア構成定義 (HCD) ツールを使用して定義します。専用 RoCE 環境にはポートが 2 つありますが、一度に 1 つしか使用できません。

図 1 は、専用 RoCE 環境で定義された 10GbE RoCE Express 機構の例です。 PCHID 値 100 および 200 で識別される 10GbE RoCE Express 機構を、単一の z/OS イメージ (z/OS 2) が使用しています。 これらの機構を表すために 2 つの PFID 値 (0001 および 0016) が定義されています。これらの PFID 値は、機構に対して HCD で定義された FID 値に対応しています。 z/OS 2 上の最大 8 つのスタックでこの 2 つの機構を使用できますが、他の z/OS イメージでは使用できません。 この例では、両方の機構でポート 1 が使用されていて、ポート 1 を使用中のときにポート 2 を使用することはできません。
図 1. 専用 RoCE 環境での 10GbE RoCE Express 機構
専用 RoCE 環境での 10GbE RoCE Express 機構の例

専用 RoCE 環境モードは、ドライバー 15 を使用する IBM® zEnterprise® EC12 (zEC12)、または IBM zEnterprise BC12 (zBC12) でサポートされます。