ランタイム環境

OMPROUTE は z/OS® UNIX アプリケーションであり、作動するには z/OS UNIX ファイル・システムが必要です。MVS™ 開始プロシージャー、 z/OS シェル、または AUTOLOG から開始できます (AUTOLOG の使用による OMPROUTE の開始に関する制約事項については、ステップ 2 を参照してください)。OMPROUTE は RACF 許可ユーザー ID を使用して開始する必要があり、また APF 許可ライブラリーになければなりません。

OMPROUTE は、MVS オペレーター・コンソール、syslogd、CTRACE、および STDOUT をログ記録とトレースに使用します。MVS オペレーター・コンソールと syslogd は、初期化、終了、およびエラー条件といった主要なイベントに使用されます。 CTRACE は、OSPF/RIP パケットの送受信のトレースに使用されるほか、OMPROUTE と TCP/IP スタック間の通信のトレースにも使用されます。 さらに、OMPROUTE を構成して、CTRACE を詳細なトレースとデバッグに使用することもできます。STDOUT は詳細なトレースとデバッグ用に使用されます。

syslogd がアクティブであり、syslog.conf ファイル内で /dev/console が定義されている場合は、OMPROUTE ロギング・メッセージは、syslogd と MVS コンソールに送られます。syslogd がアクティブで、/dev/console が定義されていない場合は、OMPROUTE ロギング・メッセージは syslogd のみに送られます。

syslogd が非アクティブの場合は、OMPROUTE ロギング・メッセージは、OMPROUTE JES ジョブ・ログと MVS コンソールに送られます。

OMPROUTE トレースまたはデバッグが使用可能に設定されている場合は、その出力は、STDOUT、JES ジョブ・ログ、または OMPROUTE CTRACE に送ることができます。さらに、トレースまたはデバッグの時点で syslogd がアクティブであれば、ロギング・メッセージ (つまりインターフェース初期化メッセージ) は syslogd 内で見つけることができます。syslogd は、緊急 OMPROUTE メッセージを MVS コンソールに送ります。

ヒント: syslogd がアクティブになっていない状態で OMPROUTE トレースを使用可能にすると、コンソールに大量のデータが書き込まれることがあります。

OMPROUTE は標準メッセージ・カタログを使用します。メッセージ・カタログは z/OS UNIX ファイル・システム内にある必要があります。メッセージ・カタログ・パスのディレクトリーの場所は、環境変数 NLSPATH および LANG によってセットされます。

OMPROUTE の構成は、OMPROUTE 構成ファイルを使用します。OMPROUTE 構成ファイル内のステートメントについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。

OMPROUTE 情報の表示は、DISPLAY または MODIFY コマンドを使用して行います。 OMPROUTE 情報の変更は、MODIFY コマンドを使用して行います。OMPROUTE のDISPLAYMODIFY コマンドの詳細は、「z/OS Communications Server: IP システム管理者のコマンド」を参照してください。