TCP/IP スタックのルーティング・テーブルの管理

OMPROUTE の仕事は、TCP/IP スタック・ルーティング・テーブルの管理に限定されています。パケットをその宛先にルーティングする時に TCP/IP スタックが行う、実際の経路の決定に、OMPROUTE は関与しません。

IPv4 インターフェースが OMPROUTE 構成ファイル 内で OSPF または RIP インターフェース として定義されている場合、IPv4 動的経路は、OMPROUTE の初期化の際に スタックの IPv4 ルーティング・テーブルからすべて削除されます。 IPv6 インターフェースが OMPROUTE 構成ファイル 内で OSPF または RIP インターフェース として定義されている場合、IPv6 ルーター探索によって確認された 動的経路を除く IPv6 動的経路は、OMPROUTE の初期化の際に スタックの IPv6 ルーティング・テーブルからすべて削除されます。 その後、OMPROUTE は、ルーティング・プロトコルを通じて確認した情報を使用して、消去したスタック・ルーティング・テーブルに再びデータを入れます。

OMPROUTE がアクティブであり、OMPROUTE に対して RIP または OSPF インターフェースとして構成された IPv4 インターフェースが存在する場合、IPv4 Internet Control Message Protocol (ICMP) のリダイレクトは無視されます。 OMPROUTE がアクティブであり、 かつ OMPROUTE に対して RIP または OSPF インターフェースとして 構成された IPv6 インターフェースが存在すると、IPv6 ICMP のリダイレクトは無視されます。

OMPROUTE は BSDROUTINGPARMS ステートメントを使用しません。 その代わりに、IPv4 の最大伝送単位 (MTU)、サブネット・マスク、 および宛先アドレスのパラメーターが、OMPROUTE 構成ファイル内の OSPF_INTERFACE、RIP_INTERFACE、および INTERFACE ステートメントを使用して構成されます。 IPv6 インターフェース用の MTU は、TCP/IP スタックから確認されるものなので、IPV6_OSPF_INTERFACE、IPV6_RIP_INTERFACE、および IPV6_INTERFACE ステートメント上のパラメーターにはなりません。

結果: BSDROUTINGPARMS ステートメントが定義されていなくても、Netstat DEvlinks/-d レポートには、見出し Routing Parameters の下にこれらのパラメーターが表示されます。