アドレス・ソートおよびキャッシュ再配列の相互作用

リゾルバーは、順方向ルックアップ要求のために IP アドレスのリストを取得した後、以下のタイプの IP アドレス・ソートを実行できます。

IPv4 アドレスは、アプリケーションの TCPIP.DATA ファイルの SORTLIST ステートメントに定義されている値に基づいてソートされます。この種類のソートを避けるには、SORTLIST ステートメントを指定しないでください。
getaddrinfo() 処理の一部として、IPv4 および IPv6 アドレスは、デフォルトのアドレス選択アルゴリズムに基づいてソートされます。このソートの実行を避けることはできません。ただし、このアルゴリズムに影響を与えるために、TCP/IP プロファイルの DEFADDRTABLE ステートメントを使用して、ポリシー・テーブルを定義できます。詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」の DEFADDRTABLE ステートメントを参照してください。

キャッシュ再配列とアドレス・ソートの両方が実行されると、変更の始まりまず最初に、リゾルバーは IP アドレスのリストを再配列します。変更の終わりその後で、再配列された IP アドレスのリストに対して、該当するソート・アルゴリズムが実行されます。ソート・アルゴリズムとリスト内の IP アドレスによっては、ソート・アルゴリズムの結果として、順方向ルックアップ要求のすべてにおいて同じ順序で、リゾルバーが IP アドレスのリストを返す場合があります。

例えば、ホスト名 sorted.domain が IPv4 アドレス 10.9.1.1 および 20.10.8.7 に解決される場合、変更の終わり

以下のような結果になる可能性があります。

SORTLIST ステートメントがコーディングされていない場合、sorted.domain に対する解決要求の半分で IP アドレス 10.9.1.1 が最初にリストされ、もう半分で IP アドレス 20.10.8.7 が最初にリストされます。
SORTLIST ステートメントがコーディングされている場合、どのようにソート・アルゴリズムが以下のアドレスに適用されるかに応じて、結果が異なります。
- SORTLIST ステートメントのソート値によって、ある 1 つのアドレスが他のアドレスよりも優先される場合、キャッシュ再配列に関係なく、返されるリストにおいて、選択されたアドレスが常に最初に表示されます。例えば、10.9.1/24 が SORTLIST ステートメントにコーディングされていると、IP アドレス 10.9.1.1 が優先され、ソートされたリストにおいて常に先頭になります。
- SORTLIST ステートメントのソート値によって、どのアドレスも優先されていなければ、SORTLIST ステートメントが定義されていない場合と結果は同様です。例えば、55.1/16 が SORTLIST ステートメントにコーディングされていると、優先される IP アドレスはありません。要求の半分で IP アドレス 10.9.1.1 が最初にリストされ、もう半分で IP アドレス 20.10.8.7 が最初にリストされます。