シスプレックスのサブプレックス環境で動作している場合は、このステップには追加のアクションが必要です。このステップの変更については、サブプレックス環境における TCP/IP プロファイルのカスタマイズを参照してください。
Advisor と Agent を適合させるように TCP/IP プロファイルをカスタマイズするには、いくつかのことを行う必要があります。
- Advisor と Agent が使用する適切な TCP/IP プロファイル (Advisor および Agent が移動する可能性がある TCP/IP スタックも含む) 内に、それらが使用するポートを予約します。Advisor および Agent 用のポートはすべて TCP プロトコルを使用するので、TCP 用として予約する必要があります。Advisor については、以下のステートメントで指定されるポートを含めて、少なくとも 2 つ、場合によっては 3 つのポートを予約します。
- lb_connection_v4
- lb_connection_v6
- agent_connection_port
lb_connection_v4 および lb_connection_v6 ステートメントに関する CINET の考慮事項については、CINET 環境における TCP/IP プロファイルのカスタマイズを参照してください。
- 推奨事項に従って Advisor 用に動的 VIPA を使用する場合は、シスプレックス内の該当する TCP/IP プロファイルを、DVIPA の定義および使用法に合わせて構成する必要があります。優先定義には、MOVEABLE IMMEDIATE 指定の VIPADEFINE、または MOVEABLE NONDISRUPTIVE 指定の VIPARANGE が含まれます。詳細は、動的 VIPA の使用を参照してください。
制約事項: シスプレックス・ディストリビューターの機能とこれらの DVIPA を混合しないでください。
- TCP/IP プロファイルの PORT ステートメントで SHAREPORT または SHAREPORTWLM パラメーターを現在使用して、複数の TCP アプリケーションが同一ポートを共用可能にしている場合は、構成に関連した追加の考慮事項が幾つかあります。例えば、同一ポートを共用する TCP アプリケーションが、SASP を使用して外部ロード・バランサーに報告されるグループのメンバーでもある場合は、各種のロード・バランシング・コンポーネントが一貫性のある基準を使用するようにすることが重要です。
z/OS® Load Balancing Advisor の使用時は、ターゲット・システム上の同一ポートを共用する TCP アプリケーションのすべてのインスタンスは、単一のメンバー・エントリーを使用して、したがって単一の推奨値を使用して、外部ロード・バランサーに報告されます。この推奨値は、ターゲット・システム上の同一ポートを共用するすべてのサーバーについて計算された平均の正味の重み付けを反映しており、Advisor 上で構成されている WLM 推奨値のタイプに基づいています。
TCP 接続要求がターゲットの TCP/IP スタックに到達し、複数のアプリケーションが同一ポートを共用する場合は、TCP/IP はロード・バランシングにより、その接続を複数のアプリケーション・サーバー・インスタンス間に配分します。このロード・バランシングがどのように行われるかは、PORT ステートメント上で SHAREPORT パラメーターまたは SHAREPORTWLM パラメーターが指定されているかどうかによって異なります。PORT ステートメントについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
ガイドライン: サーバー固有 WLM 推奨事項が、特定のグループ (特定のシステムまたは TCP/IP スタック上の同一ポートを共用するサーバーを含むグループ) に対する Advisor 内で構成されている場合は、これらのサーバー用の TCP/IP プロファイル内の PORT ステートメント上でも、SHAREPORTWLM パラメーターを指定する必要があります。
これにより、これらのサーバーへの作業要求のロード・バランシングを行う場合に、外部ロード・バランサーと内部 TCP/IP ロード・バランサーの両方が、同一タイプの推奨値を使用して操作を行うことができるようになります。同様に、あるグループ用について、Advisor 内で WLM システム重み推奨値が構成されている場合は、SHAREPORT パラメーターの方が適している可能性があります。