IPv4 IPAQENET DEVICE、LINK、および HOME 定義を IPv4 IPAQENET INTERFACE ステートメントに変換するためのステップ

INTERFACE ステートメントを使用して (DEVICE、LINK、および HOME ステートメントを使用するのではない)、OSA-Express QDIO 用の IPv4 定義を構成します。 INTERFACE ステートメントは、IPAQENET インターフェース用のスタック構成を向上させます。複数の VLAN サポートなどのいくつかの機能では、QDIO インターフェースが INTERFACE ステートメントで定義されている必要があります。

手順

以下のステップを実行して、TCP/IP プロファイルで INTERFACE ステートメントを使用して OSA-Express QDIO 用の IPv4 定義を構成できるよう、TCP/IP プロファイルを変換します。

  1. IPv4 IPAQENET DEVICE ステートメント、LINK ステートメント、および HOME ステートメントを IPv4 IPAQENET INTERFACE ステートメントに変換します。 以下のサブステップで使用されている値は、サブステップの後に示されているサンプル・プロファイルに基づいています。
    1. LINK 名 (例では QDIO4101L) をコピーし、この名前をインターフェース名として INTERFACE ステートメントに指定します。
      ヒント: 元の LINK 名を新規の INTERFACE 名として使用すると、静的経路定義、OMPROUTE 定義、PKTTRACE ステートメント、および PRIMARYINTERFACE ステートメントを変更する必要がありません。
    2. LINK ステートメントから IPAQENET パラメーターをコピーし、このパラメーターを INTERFACE ステートメントの DEFINE パラメーターの後に指定します。
    3. 残りの LINK パラメーターおよび値 (例では INBPERF DYNAMIC ) を INTERFACE ステートメントにコピーします。
    4. DEVICE 名 (例では QDIO4101) をコピーし、この名前を INTERFACE ステートメントの PORTNAME パラメーターに指定します。この PORTNAME 値は、SNA TRLE 定義の中の対応する PORTNAME 値と一致する必要があります。
    5. 残りの DEVICE パラメーター (例では PRIROUTER) を INTERFACE ステートメントにコピーします。
    6. HOME リスト・エントリー IP アドレス (例では 172.16.1.1 ) をコピーし、このアドレスを INTERFACE ステートメントの IPADDR パラメーターに指定します。
    7. 値 (例では /24) を IP アドレスの最後に追加してサブネット・マスクを定義します。
    8. HOME リスト・エントリーを削除します。
    変換前のプロファイルの例:
    DEVICE QDIO4101  MPCIPA   PRIROUTER
    LINK   QDIO4101L IPAQENET      QDIO4101
      INBPERF DYNAMIC
    ;
    HOME
      172.16.1.1     QDIO4101L
    変換後のプロファイルの例:
    INTERFACE QDIO4101L
      DEFINE IPAQENET
      INBPERF DYNAMIC
      IPADDR 172.16.1.1/24
      PORTNAME QDIO4101
      PRIROUTER
    ヒント: オプションで、TCP/IP アドレス・スペースのダンプを取り、TCPIPCS PROFILE サブコマンドで CONVERT パラメーターを使用して、ダンプ時に構成情報を表示することができます。 結果の出力は、INTERFACE ステートメント形式での IPAQENET DEVICE、LINK、および HOME 定義を反映しており、INTERFACE ステートメントを使用するためのプロファイルの変換に役立つ可能性があります。 変更を実装する前に、出力に目を通してください。 TCPIPCS PROFILE サブコマンド上での CONVERT パラメーターの使用について詳しくは、「z/OS Communications Server: IP Diagnosis Guide」を参照してください。

    IPv4 IPAQENET INTERFACE ステートメントについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。

  2. インターフェースの BSDROUTINGPARMS エントリーをすべて削除します。
  3. IPCONFIG ステートメントで SOURCEVIPA パラメーターを構成した場合、以下のステップを実行します。
    1. 元の HOME リストで IPAQENET LINK を見つけ、後方検索を実行して HOME リストのこのリンクに最も近く配置されている静的 VIPA (ある場合) を検索します。
    2. 静的 VIPA が見つかったら、SOURCEVIPAINTERFACE パラメーターを IPv4 INTERFACE ステートメントに追加します。静的 VIPA リンク名を SOURCEVIPAINTERFACE 値として使用します。
  4. IPv4 装置を開始するために START ステートメントを使用している場合は、IPv4 INTERFACE の名前を指定するよう START ステートメントを変更します。
  5. OSA 用の IPAQENET6 定義がある場合は、以下のステップを実行します。
    1. IPAQENET LINK ステートメントおよび IPAQENET6 INTERFACE ステートメントの両方に対して同じ仮想 MAC アドレス (VMAC) を構成する場合、VMAC アドレスが固有になるようにいずれかの VMAC アドレスを変更するか、または OSA で VMAC アドレスを生成するようにします。
    2. IPv4 インターフェース用に 1 つの装置、および IPv6 インターフェース用に 1 つの装置が使用可能であるようにするため、対応する TRLE 定義では少なくとも 2 つの DATAPATH 装置が使用可能であるようにしてください。

タスクの結果

TCP/IP プロファイル (PROFILE.TCPIP) および構成ステートメントについては、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。

以下の例は、OSA-Express QDIO 用の定義に対して必要となる可能性のある追加の変更を示しています。

変換前のプロファイルの例:

IPCONFIG
  SOURCEVIPA
;
DEVICE VIPA4811  VIRTUAL  0
LINK   VIPA4811L VIRTUAL  0    VIPA4811
;
DEVICE QDIO4101  MPCIPA   PRIROUTER
LINK   QDIO4101L IPAQENET      QDIO4101
  INBPERF DYNAMIC
;
HOME
  10.81.1.1      VIPA4811L
  172.16.1.1     QDIO4101L
;
PRIMARYINTERFACE QDIO4101L
;
BSDROUTINGPARMS TRUE
  VIPA4811L 1492 0 255.255.255.0 0
  QDIO4101L 1492 0 255.255.255.0 0
ENDBSDROUTINGPARMS
;
変更の始まりBEGINROUTES
  ROUTE 172.16.0.0/16  =  QDIO4101L  MTU 1492
ENDROUTES変更の終わり;
START QDIO4101

変換後のプロファイルの例:

IPCONFIG
  SOURCEVIPA
;
DEVICE VIPA4811  VIRTUAL  0
LINK   VIPA4811L VIRTUAL  0    VIPA4811
;
; Converted INTERFACE statement
;
;   - QDIO4101L is from the LINK statement
;   - DEFINE IPAQENET is from the LINK statement
;   - INBPERF DYNAMIC is from the LINK statement
;   - IPADDR 172.16.1.1 is from the HOME list entry, /24 is from the
;     BSDROUTINGPARMS entry subnet mask
;   - PORTNAME QDIO4101 is from the DEVICE statement
;   - PRIROUTER is from the DEVICE statement
;   - SOURCEVIPAINTERFACE VIPA4811L is from the order of the HOME list
;     entries
;
INTERFACE QDIO4101L
  DEFINE IPAQENET
  INBPERF DYNAMIC
  IPADDR 172.16.1.1/24
  PORTNAME QDIO4101
  PRIROUTER
  SOURCEVIPAINTERFACE VIPA4811L
;
; QDIO4101L is removed from the HOME list
;
HOME
  10.81.1.1      VIPA4811L
;
PRIMARYINTERFACE QDIO4101L
;
; QDIO4101L is removed from BSDROUTINGPARMS
;
BSDROUTINGPARMS TRUE
  VIPA4811L 1492 0 255.255.255.0 0
ENDBSDROUTINGPARMS
;
BEGINROUTES
  ROUTE 172.16.0.0/16  =  QDIO4101L  MTU 1492
ENDROUTES
;
; START statement uses the interface name
;
START QDIO4101L