「z/OS MVS 初期設定およびチューニング 解説書」に記載されている指針に従ってください。インストール・システムがワークロード・マネージャーを実行している場合には、「z/OS MVS 計画: ワークロード管理」に記載されている指針に従ってください。
VTAM®、TCP/IP、および一部の関連サーバー・アプリケーションは、そのネットワークの存在を維持するためにサイクルを取得できなければなりません。これらの機能には以下のディスパッチング優先順位ガイドラインが適用されます。
- 一般に、VTAM および TCP/IP には、それぞれのサービスを使用するアプリケーションより高いディスパッチング優先順位を設定する必要があります。
- OMPROUTE、TN3270E Telnet サーバー、IKED、NSSD、および FTPD などのサーバー・アプリケーションに対しては、優先順位値を、TCP/IP に設定されているのと同じ値か、その値のすぐ下の優先順位に設定します。
WLM を使用している場合は、これらのタスクを SYSSTC サービス・クラスに割り当てます。さらに、これらのタスクをスワップ不能に設定して、CPU の使用率が高い期間にも使用可能にすることができます。
MVS™ デフォルト・プログラム・プロパティー・テーブルは、Telnet をスワップ不能かつ特権を持つように設定し、それが自動的にタスクを SYSSTC サービス・クラスに割り当てます。
- ポリシー・エージェントおよび TRMD などの重要でないアプリケーションには、低い優先順位を設定します。
- SNMP エージェントおよびすべての SNMP サブエージェントには、これらがすべて同じディスパッチング優先順位となるようにするため、同じ WLM サービス・クラスを設定します。SNMP サブエージェントに SNMP エージェントより低いディスパッチング優先順位が設定されていると、タイムアウトが発生する可能性があります。
重大な FTP アクティビティーがあるシステムでは、FTP プログラム・オブジェクトを動的リンク・パック域 (LPA) に置くことによって、パフォーマンスを改善することができます。FTP プログラム・オブジェクトを動的 LPA に置けば、FTP セッションごとにこれらのプログラム・オブジェクトを DASD からロードする必要がなくなります。これらのプログラム・オブジェクトは、以下のいずれかの方法で、動的 LPA に置くことができます。
- SYS1.PARMLIB の PROGxx メンバーに次のステートメントを組み込んでから、SET PROG=xx コマンドを発行します。
LPA,ADD,MODNAME(EZAFTPLS,FTPDNS,EZAFTPLC,FTP),DSNAME(LNKLST)
- 以下の SETPROG コマンドを出します。
SETPROG LPA,ADD,MODNAME(EZAFTPLS,FTPDNS,EZAFTPLC,FTP),DSNAME(LNKLST)
ヒント: COMMNDxx SYS1.PARMLIB メンバー内に SET PROG=xx コマンドまたは SETPROG コマンドを置いて、IPL 時にコマンドが発行されるようにすることもできます。
要件: これらのプログラム・オブジェクトに保守を適用する場合には、以下のいずれかの方法で、ストレージ内のプログラム・オブジェクトを更新する必要があります。
- LLA リフレッシュ・コマンドを発行してから、次のコマンドが含まれる PROGxx メンバーを示す SET PROG=xx コマンドを発行する。
LPA,ADD,MODNAME(EZAFTPLS,FTPDNS,EZAFTPLC,FTP),DSNAME(LNKLST)
- LLA リフレッシュ・コマンドを発行してから、次の SETPROG コマンドを発行する。
SETPROG LPA,ADD,MODNAME(EZAFTPLS,FTPDNS,EZAFTPLC,FTP),DSNAME(LNKLST)
詳しくは、z/OS MVS システム・コマンドを参照してください。