アタック・ポリシー

アタックは、システムをクラッシュまたはハングの状態にするように意図された単一パケットのこともあります。アタックは、限られたリソースを浪費するように意図された複数のパケットのこともあり、その場合は意図したユーザーがネットワーク、システム、またはアプリケーションを使用できなくなります (サービス妨害)。 侵入検知サービス (IDS) アタック・ポリシーを使用すると、1 つ以上のカテゴリーのアタック検出を、互いに独立してアクティブにすることができます。一般に、アタック・ポリシーに指定できるアクションのタイプは、イベントのロギング、統計の収集、パケットのトレース、およびアタック・パケットの廃棄です。アタック検査は、 スタックへのインバウンド・パケットに対して実行される場合がほとんどです。

IDS の対象となるのは以下のアタック・カテゴリーです。

各アタックのカテゴリー (例えば、制限された IP プロトコルなど) について、ポリシーの変更で最高優先順位の規則がマップされます。

アクションには 1 つ以上の通知オプションを指定し、検出されたアタックについて必要な文書を提供することができます。

IDS アタック・ポリシーの場合、通知オプションにより、 アタック・イベントを syslogd およびシステム・コンソールに記録することができます。コンソール・メッセージは、syslogd メッセージで提供される情報のサブセットを提供します。

フラッディング、EE XID フラッディング、TCP キュー・サイズ、およびグローバルな TCP 停止を除くすべてのアタック・カテゴリーでは、1 つのパケットが 1 つのイベントをトリガーします。システム・コンソールへのメッセージあふれを防ぐために、最大イベント・メッセージ・パラメーターを使用して 5 分間のインターバルでアタック・カテゴリーごとに記録されるコンソール・メッセージの最大数を指定してください。syslogd へのメッセージあふれを防ぐために、5 分のインターバル内にアタック・カテゴリーごとに最大 100 個のイベント・メッセージが syslogd に記録されます。グローバルな TCP 停止が検出されたときに、停止された接続ごとに syslogd メッセージが生成されるように要求する syslogd 詳細パラメーターを、グローバルな TCP 停止のアタック・タイプを使用して指定します。

IDS アタック・ポリシーでは、統計アクションによって統計間隔に検出されたアタック・イベントの数を提供することができます。アタックの数は各アタック・カテゴリー (例えば、誤った形式のパケット・イベント) ごとにカウントされ、それぞれ別の統計レコードが生成されます。 アタックの統計を受信したい場合は、例外統計を指定する必要があります。 例外統計では、アタック・カウントがゼロ以外の場合にのみ、そのアタック・カテゴリーについて 統計レコードが生成されます。通常の統計を要求すると、統計間隔にアタックが検出されたかどうかに関係なく、その統計間隔の時間ごとに、レコードが生成されます。

インターフェース・フラッディング・パラメーター (インターフェース・フラッディング最小パーセンテージ・パラメーターとインターフェース・フラッディング最小廃棄パラメーター) をオーバーライドしたい場合は、例外統計を使用しないでください。この場合、一定の期間、通常統計を実行してフラッディング・アタック・カテゴリーでデータを収集し、適切なポリシー・パラメーター値を決定してください。適切な値の決定後、例外統計を指定します。

IDS アタック・ポリシーの場合、トレース・データおよびトレース・レコード・サイズ・パラメーターは、アタック・イベントに関連したパケットがトレースされるかどうかを示します。フラッディング、EE XID フラッディング、TCP キュー・サイズ、およびグローバルな TCP 停止を除くすべてのアタック・カテゴリーでは、1 つのパケットが 1 つのイベントをトリガーし、そのパケットがトレースされます。トレースのフラッディングを防ぐために、5 分間のインターバルでアタック・カテゴリーごとに最大 100 個のアタック・パケットがトレースされます。

EE XID フラッディング、TCP キュー・サイズ、およびグローバルな TCP 停止を除くすべてのアタック・カテゴリーでは、アタック・イベントに関連付けられたパケットの廃棄を指定できます。ただし、誤った形式のパケットおよびフラッディング・パケットは、この設定とは関係なく常に廃棄されます。

TCP キュー・サイズのアタック・カテゴリーの場合、アタック・イベントに関連した接続のリセットを指定できます。

グローバルな TCP 停止のアタック・カテゴリーの場合、グローバルな TCP 停止条件が検出されたときに、停止された接続がリセットされることを指定できます。

EE XID フラッディングのアタック・カテゴリーでは、XID 交換のタイムアウト数が監視されます。廃棄する関連パケットも、リセットする接続もありません。

アクションは、特定のアタック・カテゴリー (例えば、誤った形式など) に固有のものにするか、1 つ以上のアタック・カテゴリーで共用することができます。 アクションを共用にしても、統計データはアタック・タイプごとに別々に保持されます。また、コンソール・メッセージの最大数も、アタック・カテゴリーごとに別々に適用されます。