FTPD カタログ式プロシージャーは、FTP サーバーの開始に使用できるサンプル JCL です。このサンプルを使用するには、ユーザーの必要性に合わせて変更する必要があります。
始める前に
TCP/IP およびセキュリティー製品を構成する必要があります。
FTP サーバーで使用するためにセキュリティー製品の構成を変更します。
手順
FTPD カタログ式プロシージャーを構成するには、以下のステップを実行します。
- SEZAINST(FTPD) 内のサンプルをご使用のシステムまたは認識されている PROCLIB にコピーします。
- SYSFTPD DD および SYSTCPD ステートメントを更新します。 SYSFTPD DD の構成方法については FTP.DATA の構成を、SYSTCPD DD の構成方法については FTP 用の TCPIP.DATA の構成を参照してください。
- FTPD カタログ式プロシージャーで開始パラメーターを渡すかどうかを決定します。
- 開始プロシージャーを渡さない場合は、パラメーターを FTP.DATA ファイルに追加します。
- 開始プロシージャーを渡す場合は、パラメーターを FTPD カタログ式プロシージャーの PROC ステートメントの PARMS パラメーターに追加します。
PROC ステートメントで変更したパラメーターはすべて、FTP.DATA ファイルに設定されているパラメーターをオーバーライドします。
FTP サーバーによって必要とされるシステム・パラメーターは、FTPD カタログ式プロシージャーの EXEC ステートメントの PARM パラメーターによって渡されます。例えば、//FTPD PROC MODULE='FTPD',PARMS='TRACE ANONYMOUS PORT 21' というエントリーであれば、トレースをアクティブにし、無名サポートを使用可能にし、制御ポート 21 を使用して FTP を開始します。
FTP サーバー・カタログ式プロシージャー (FTPD) パラメーターについて詳しくは、「z/OS Communications Server: IP 構成解説書」を参照してください。
- FTPD カタログ式プロシージャーをセキュリティー・プログラムに定義します。 FTPD カタログ式プロシージャーを RACF® STARTED クラス機能または開始プロシージャー・テーブルに追加します。
FTP サーバーの STARTED クラスと関連付けられたユーザー ID の値は UID 0 でなければなりません。FACILITY クラスがアクティブであり、BPX.DAEMON または BPX.POE プロファイルが定義されている場合は、FTP サーバーと関連付けられているユーザー ID はそれらのプロファイルへの READ アクセスをもっている必要があります。
- (オプション) デーモン・アドレス・スペースをスワップ不能として実行するように構成する場合、少なくとも FACILITY クラス・リソース BPX.STOR.SWAP への READ アクセスを指定します。
- FTP サーバーのセキュリティーをセットアップします。 セキュリティーのセットアップ方法については、FTP サーバーのセキュリティーを参照してください。
- (オプション) 環境変数を定義します。 FTP サーバーの環境変数の定義方法については、FTP サーバーのための環境変数の定義 (オプション)を参照してください。
タスクの結果
正常に完了していれば、FTPD カタログ式プロシージャーをエラーなしで開始できるものと考えられます。エラーを受け取る場合は、すべてのステップが正しく完了されているか確認してください。
FTP に必要な SAF リソース要件について詳しくは、SEZAINST(EZARACF) を参照してください。
制約事項: Language Environment® 実行時オプション NATLANG(JPN) はサポートされていません。Language Environment 実行時オプションとして NATLANG(JPN) を指定している場合、FTPD カタログ式プロシージャーで PARM='NATLANG(ENU)' を指定して FTP 用の実行時オプションをオーバーライドする必要があります。