シスプレックス・リソースのリアルタイムに近い使用可能性情報

ADNR がシスプレックス・リソースに関して提供可能なリアルタイムに近い使用可能性情報を利用するには、クライアントは、直前のネーム・サーバー照会からのキャッシュ情報を使用するのではなく、ADNR 管理ネーム・サーバーを比較的頻繁に照会する必要があります。ネーム・サーバー情報をキャッシュに入れておく期間は、通常、ネーム・サーバーから受信される存続時間 (TTL) 値によって制御されます。 TTL は、ネーム・サーバー内の各リソース・レコードに関連付けられ、TTL 情報は、ネーム・サーバーが正常に照会に応答するときにリゾルバーが受信する情報の一部です。 ADNR が提供する 1 つのメカニズムは、ADNR が管理対象とするネーム・サーバー・リソースに対して TTL を定義することです。

ADNR は、TTL がゾーンごとに特定の値に定義されることを可能にするか、GWM によって決定される値に設定することができます (デフォルト)。 TTL 値が GWM によって決定されるデフォルト値である場合、Advisor の構成ファイル内の update_interval 値を取ります。

ガイドライン: デフォルトの TTL 値を使用することによって GWM が ADNR ゾーンの TTL を設定できるようにすると、クライアントは、不要な DNS 照会でネットワーク・リソースを浪費することなく、リアルタイムに近い、最も正確なシスプレックス・リソースの使用可能性情報を入手できます。

GWM 定義のインターバルを使用して TTL 値を設定するように ADNR を構成できるので、GWM は動的にこのインターバルを変更できます。z/OS® Load Balancing Advisor は、このインターバルの動的変更をサポートしませんが、将来の Advisor の実装またはその他の将来の GWM 実装でサポートされる可能性があります。これが行われる場合、ADNR は、GWM との接続が再確立されるときにのみ、新しい GWM インターバルを検出できます。