zlsof - オープン・ファイル、ソケット、および パイプに関する情報を表示する

形式

zlsof [-p[pids]|[-a[asids]|[-j[jobs]] [-u[users]] [-c] [-d] [-t] [-i] [-l] [-n] [-su] [-v] [-m maxtime] [-rw[seconds]] [pathname|pipe|socket]

説明

zlsof ユーティリティーは、 オープン・ファイル、ソケット、およびパイプ ( 名前付きパイプ (FIFO 特殊ファイルとも呼ばれる) を含む) に関する情報を表示します。表示される 情報には、ファイル名または inode 番号、関連 PID、ユーザー、ファイル・システム 、およびファイルがバイト範囲ロック・マネージャー (BRLM) によってロックされたかどうかが含まれます。

出力を制限するために、フィルターが用意されています。フィルターには、 特定のプロセス、ASID、ジョブ、ユーザー、ファイル、ファイル・システム、ソケット、およびパイプが含まれます。

許可されていない起動側のデフォルト出力は、 ユーザーに関連付けられているプロセスのオープン・ファイル情報で構成されます。起動側が許可された場合、デフォルト出力は システム内のすべてのプロセスのオープン・ファイル情報で構成されます。

-rw オプションを使用してファイル・システムの使用情報をモニターすることも できます。

オペランド

pathname|socket|pipe
pathname を指定した場合、そのファイル に関する使用情報のみが表示されます。pathname がマウント・ポイントの場合、 そのファイル・システム内で使用されているすべてのファイルの使用情報が表示されます。

socket または pipe を 入力した場合、出力にはソケットまたはパイプおよび FIFO の使用情報のサマリーが示されます。

オプション

–p pid
PID フィルター。コンマで区切られたプロセス ID のリストです (オプション)。出力には、プロセス ID が示されます。-p はデフォルトの出力フォーマットです。以下に例を示します。
-p 11,22,37
–j job
ジョブ・フィルター。コンマで区切られたプロセス ID のリストです (オプション)。出力には、ジョブ名が示されます。例えば、次のとおりです。
-j resolver,cea
–a asid
ASID フィルター。コンマで区切られた ASID のリストです (オプション)。出力には、ASID が示されます。例えば、次のとおりです。
-a 23,1d
–u user
ユーザー・フィルター。コンマで区切られたユーザー ID のリストです。以下に例を示します。
-u wjs,jhc
–c
現行ディレクトリーとルートを省略します。
–d
削除されたオープン・ファイルをすべて表示します。このオプションでは、-i -s も設定されます。 このオプションを使用するには、UID=0 を持っているか、 FACILITY クラスの BPX.SUPERUSER リソースへの許可が必要です。
–t
プロセスによってオープンしているファイル・タイプのリストが表示されます。
–i
ファイル名の代わりに inode 番号を表示します。
–n
ファイルの実際のパス名を取得します。このオプションは、 maxtime 秒後に無効になります (オプション -m を参照)。
–su
実効 UID が 0 ではない場合、0 に設定します。このオプションを使用するには、 UID=0 を持っているか、FACILITY クラスの BPX.SUPERUSER リソースへの許可が必要です。
–l
バイト範囲ロックのあるファイルを示します。このオプションを使用するには、UID=0 を持っているか、 FACILITY クラスの BPX.SUPERUSER リソースへの許可が必要です。
-v
冗長モード。 実行の状況と情報を出力します。
-m maxatime
maxtime 秒後にファイル名を取得しなくなります。 デフォルト値は 60 です。このオプションは、-n オプションと一緒に使用します。
-rw
一致するファイル・システムの読み取りおよび書き込みアクティビティーを指定期間にわたってモニターします。期間が指定されていない場合、20 秒が使用されます。このオプションを使用するには、UID=0 を持っているか、 FACILITY クラスの BPX.SUPERUSER リソースへの許可が必要です。

出力は、2 つの部分から構成されます。 最初に、入力された PID、ASID、ジョブ、ユーザー、およびパス名フィルター に一致するファイルまたはファイル・システムの初期使用情報が表示されます。2 番目に、対応するファイル・システムの読み取りおよび書き込みアクティビティーのサマリーが表示されます。

注: このオプションを使用すると、コマンドは指定された期間にわたって中断状態になり、その間、入出力数が集計されます。

  1. 以下のディスプレイは、PID フィルターが適用された出力を示しています。
    SY1:/> zlsof -p 1,2,3,16777220
    zlsof 120515: Searching for all file usage by process 1,2,3,16777220
    Command       PID User     File System    Mountpoint  Inode/file
    BPXPINPR        1 IBMUSER  ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                               ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
    EZBREINI        2 RESOLVER ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                               ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
    EZBREUPS        3 RESOLVER ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                               ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
    CEAPSRVR 16777220 CEA      ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                               ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
    CEAPSRVR 16777220 CEA                     socket: 1
    End of output
  2. 以下のディスプレイは、ユーザー・フィルターが適用された出力を示しています。
    SY1:/> zlsof -u wellie1
    zlsof 120515: Searching for all file usage by user wellie1
    Command       PID User    File System    Mountpoint  Inode/file
    obrowse 83886089 WELLIE1  ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                              ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
    -sh     83886091 WELLIE1  ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                              ZOS21.ROOT.HFS /           c 3
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1259 /dev/ttyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1301 /tmp/.sh_history
    OMVS    83886095 WELLIE1  ZOS21.ROOT.HFS /           r 3
                              ZOS21.ROOT.HFS /           21 tmp
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1258 /dev/ptyp0001
                              ZOS21.ROOT.HFS /           1323 //instruct.txt
  3. 以下のディスプレイは、削除されたオープン・ファイルを示しています。-d オプション が使用されています。
    SY1:/> zlsof -d
    zlsof 120515: Searching for all file usage for deleted files
    Command       PID User    File System   Mountpoint     Size Inode/file
    OMVS     83886095 WELLIE1 ZOS21.ROOT.HFS /                1 1323 //instruct.txt
    End of output

使用上の注意

  1. 出力では、inode またはファイルに以下のいずれかの文字の接頭部を付けることができます。
    c
    プロセスの現行ディレクトリーを示します。
    r
    プロセスの現行ルートを示します。
    w
    このプロセスはファイルのバイト範囲ロックを待機しています。
    h
    このプロセスはファイルのバイト範囲ロックを保持しています。
  2. –c オプションを使用した場合、c および r の行は抑制されます。
  3. –l オプションを使用しなかった場合、w および h は表示されません。
  4. –p–j および –a オプションを一緒に指定することはできません。
  5. –n–i のどちらも 指定しなかった場合、出力フォーマットには、システムによって保持されていた ファイル名の一部と inode 番号が含まれます。
  6. オペランドが - で始まるか、または最後のオプション・フラグが オプション・パラメーターを取り、それを指定しない場合、-– を使用して 最後のオプション・フラグとオペランドを区切ります。例えば、zlsof -j pipe は、PIPE というジョブ名でフィルタリング操作を実行しますが、zlsof -j -- pipe は、パイプでフィルタリング操作を実行して出力にジョブ名を表示します。
  7. zlsof は TSO/E コマンドおよび シェル・コマンドとして使用することができます。また、F AXR,ZLSOF システム・コマンドを使用して、システム REXX 実行としても 実行することができます。

終了値

0
コマンドは正常に処理されました。
1
失敗が発生しました。

関連情報

fuser