形式
uustat [–j jobid | –k jobid | –r jobid]
uustat [–m]
uustat [–q]
uustat [–s site]
[–u user]
uustat [–a [–o number]
[–y number]]
説明
uustat は、保留中の UUCP 転送の進捗状況の報告を表示します。特定のジョブ ID またはユーザー ID に関して、転送状況を表示することができます。uustat は、キュー内のジョブを停止または再始動することもできます。
オプションを何も指定しないと、現行ユーザーによる全サイトの全 UUCP 要求の状況が表示されます。
オプション
- –a
- コマンドを出したユーザーに関するジョブだけでなく、全ユーザーに関してキューに入っているジョブを表示します。
- –j jobid
- 指定されたジョブの状況を表示します。
- –k jobid
- jobid の指示する UUCP ジョブを停止します。uustat は、別のオプションの 1 つを指定して使用されると、キュー内のジョブのジョブ ID を表示することができます。このオプションは、–q または –r オプションと一緒には
使用できません。
- –o number
- number 時間を経過しているジョブを表示します。
- –q
- キューに入っているジョブ数と、最近エラーを起こした全サイトについての最新の会話の状況と再試行回数とを表示します。このオプションは、–k または –r オプションと一緒には
使用できません。
- –m
- キューに入っているジョブ数と、全サイトについての最新の会話の状況と再試行回数を
表示します。このオプションは、–k または –r オプションと一緒には
使用できません。
- –r jobid
- jobid が指定する UUCP 要求を再始動します。このオプションは、ファイルのタイム・スタンプを更新し、その要求が最新になるようにします。–k オプションで停止されたジョブは再始動できません。このオプションは –k、または –q オプションと一緒には
使用できません。
- –s site
- site に対して要求されたすべての UUCP 転送の状況を
表示します。
- –u user
- user が要求したすべての UUCP 転送の状況を
表示します。
- –y number
- number 時間を経過していないジョブを表示します。
出力
uustat は、指定されるオプションに従って、多様な出力フォーマットを使用します。
オプションを何も指定しないか、または
–s と
–u の
オプションを指定すると、出力は、作業ファイル内で 1 つの要求ごと
に 1 行を占める以下のフォーマットとなります。
job ID mo/dy—hh:mm rtype site user information
以下のリストで各フィールドを説明します。
- job ID
- ジョブを識別します。1 つのジョブに複数の要求が入っている場合は、最初の要求の下に後続の要求が
ジョブ ID なしに表示されます。
- mo/dy—hh:mm
- 要求の時刻。
- rtype
- 要求のタイプ、S (送信用) または R (受信用)。
- サイト
- リモート・サイトの名前。
- ユーザー
- ジョブを要求したユーザーの名前。
- 情報
- 要求を記述します。このフォーマットは要求のタイプによって異なります。
送信要求の場合は、
information は次のフォーマットになります。
size filename
ここで、
size は送信されるファイルの
サイズ (バイト数)、
filename はこのサイトの絶対パス名、またはリモート・サイト用のスプール・ディレクトリーとの関係による UNIX スタイルのファイル名。
受信要求の場合は、
information は以下のフォーマットになります。
ファイル名
リモート・サブミット (mailx で作成された要求など) の場合は、実行するコマンドがそれに関連するデータ・ファイルの後に表示されます。
–q と
–m のオプションの場合は、出力は次のフォーマット
になります。
site transfersC (age) commandsX(age) status retry
ここで、
- サイト
- リモート・サイトの名前。
- transfersC(age)
- 保留中のファイル転送ジョブ数。1 日より長く保留されているジョブがある
場合は、最も長い時間が経過しているジョブのその日数が括弧
内に示されます。
- commandsX(age)
- 受信された保留中のコマンド要求数。1 日より長く保留されているジョブが
ある場合は、最も長く経過しているジョブの経過日数が括弧内に示されます。
- status
- このサイトを呼び出そうとした最後の試行の時刻とその結果。status フィールドは、このシステムが他のシステムに
接続しようとした試行の状況を示します。他のシステムがこのシステムを呼んだときは、このフィールドは更新されません。
- retry
- 次の接続試行までの時間 (hours:minutes) および
現在の再試行カウント。retry フィールドは再試行の間だけ表示されます。
–k と
–r のオプションの場合は、
uustat は、ジョブの停止または再始動の試みが成功した場合にそれを通知する
メッセージを表示します。
例
- すべての待機中の UUCP 要求を表示するには、次を使用します。
uustat
- リモート・サイト east を待機しているすべてのジョブを表示する
には、次のように指定します。
uustat –s east
- ジョブ ID westn0003 に関連する UUCP ジョブを停止するには、次のように指定します。
uustat –k westn0003
環境変数
uustat は、以下の環境変数を使用します。
- TZ
- 日付と時刻の情報で使用される時間帯を設定します。
TZ 環境変数のフォーマットに、TZ 環境変数を使用してローカル・タイム・ゾーンを設定する方法が説明されています。
ローカライズ
uustat は、以下のローカライズ環境変数を使用します。
- LANG
- LC_ALL
- LC_CTYPE
- LC_MESSAGES
- NLSPATH
詳しくは、ローカライズを参照してください。
ファイル
uustat は、以下の構成ファイルを使用します。
- /usr/lib/uucp/config
- UUCP 構成ファイル。
- /usr/spool/uucp
- UUCP スプール・ディレクトリー。サイト固有のサブディレクトリーと情報ファイルを含みます。
- /usr/spool/uucp/site
- UUCP ホスト・サイトのための待機ジョブ要求、作業ファイル、データ・ファイル、および実行ファイルを含んでいるサブディレクトリー。
- /usr/spool/uucp/.Status/site
- リモート UUCP ホスト・サイトのための状況ファイル。uustat は –q オプションによって状況ファイルを照会します。
終了値
- 0
- 正常終了
- 1
- 以下のいずれかによる失敗。
- 引数リストが長すぎる
- ログ・ファイルを開くことができない
- ログ・ファイル
- メモリーが不足している
- CTRL-C 割り込み
- 2
- 無効なコマンド行オプション。
移植性
X/Open 移植性ガイド, UNIX システム.