unmount - ファイル・システムをファイル階層から除去する

形式

unmount [–R|f] [–v] [–o normal|drain|immediate|force|reset] [-m] name…

説明

/usr/sbin に置かれている unmount シェ ル・コマンドは、ファイル・システムをアンマウント (マウント解除) します。

unmount コマンドを発行するには、マウント権限を持っている必要があります。「z/OS UNIX System Services 計画z/OS UNIX System Services 計画」のマウント権限に関するセクションを参照してください。

オプション

–f
アンマウントする一連の名前は、パス名ではなくファイル・システム名です。

このオプションは 、-R 指定と一緒に指定できません。

–m
name... パラメーターはアンマウントされるファイル・システム内の任意のファイルまたはディレクトリーであることを指定します。
–R
指定されたファイル・システム、およびファイル・システム階層において その下にあるすべてのファイル・システムを、アンマウントします。

このオプションは 、-f 指定と一緒に指定できません。

–o normal|drain|immediate|force|reset
normal
どのユーザーも指定されたファイル・システムのどのファイルにもア クセスしていない場合、システムが unmount 要求を処理することを 指定します。それ以外の場合、システムは unmount 要求をリジェ クトします。これはデフォルトです。
drain
アンマウント・ドレーン要求が行われることを指定します。システムは、ファイル・システムのすべての使用が正常に終了するのを待ってから アンマウント要求を処理するか、または別の UNMOUNT コマンドが 出されるまで待ちます。
現在のところ、unmount –o drain はシスプレックスで はサポートされていません。 シスプレックスで unmount –o drain を出すと、以下のような 働きが見られます。
  • ファイル・システムにアクティビティーがない場合、unmount -o drain は アンマウントを実行しますが、unmount normal のような動作をします。
  • ファイル・システムで活動が行われている場合、unmount -o drain は Return_value -1 を戻し、Return_code EINVAL および Reason_code JrNotSupInSysplex も一緒に戻します。
immediate
システムはファイル・システムを即時にアンマウントします。指定され たファイル・システム内のファイルをアクセスしているユーザーは、失敗の 戻りコードを受け取ります。 指定されたファイル・システムのデータに対する変更は、すべて保管されます。データ変更を保管できない場合には、unmount 要求は失敗します。
force
これもシステムがファイル・システムを即時にアンマウントすること を指定します。指定され たファイル・システム内のファイルをアクセスしているユーザーは、失敗の 戻りコードを受け取ります。 可能な場合には、指定されたファイル・システム内のファイルに対するデータ 変更はすべて保管されます。ファイルに対するデータ変更が保管できない 場合、アンマウント要求は継続し、そのデータは失われます。

ファイル・システムの unmount o force を要求するためには、その前に unmount -o immediate 要求を出しておく必要があります。そうしないと unmount –o force は失敗します。

リセット
reset は直前の unmount –o drain 要求を停 止します。
制約事項: unmount -o reset はシスプレックスではサポートされていません。
–v
アンマウントされるすべてのファイル・システムをリストします。

name… は、アンマウントするファイル・システムを見つけるのに使用するマウント・ポイント・ディレクトリーのパス名、またはアンマウントするファイル・システムの名前を指定します。-m オプションを使用する場合、名前はそのファイル・システム内にある任意のファイルまたはディレクトリーの名前にすることができます。

  1. /u/wjs にマウントされているファイル・システムをアンマウントするには、次のコマンドを発行します。
    unmount /u/wjs
  2. mount –q の出力は、unmount の入力に使用できます。例えば、以下のとおりです。
    mount -q /ict/hfsfir
    は、次のように入力として使用できます。
    unmount $(mount -q /ict/hfsdir)
  3. ファイルまたはディレクトリー /u/wjs を含むファイル・システムをアンマウントするには、-m オプションを使用して次のディレクトリーを指定します。
    unmount -m /u/wjs
  4. ファイルまたはディレクトリー /u を含むファイル・システムを、そのファイル・システムにマウントされた (またはその下にある) 他のすべてのファイル・システムと一緒にアンマウントするには、-m オプションを使用して、次のディレクトリーを指定します。
    unmount -R -m /u

unmount の使用上の注意

  1. 変更の始まりunmount コマンドが完了すると、所有者システムおよび unmount コマンドの発行元のシステムでアンマウントが完了しますが、シスプレックス内の他のシステムでは完了するとは限りません。それらのシステムでは、アンマウントは非同期的に完了します。変更の終わり
  2. 変更の始まりパス名が使用されている場合、そのパスはアクセス可能なパスでなければなりません。 さもなければ、ファイル・システム名を使用して unmount -f オプションを使用する必要があります。 パスにアクセスできないときに、ファイル・システム名が不明な場合は、 コンソール・コマンド D OMVS,F を使用してファイル・システム名を取得してください。変更の終わり
  3. unmount のパス名はノードなので、シンボリック・リンク名に 末尾スラッシュを追加しない限り、シンボリック・リンクを続けることはできません。 例えば、/etc がシンボリック・リンクに変換された場合には、unmount -R /etc (末尾スラッシュなし) を出す /etc -> $SYSNAME/etc は、unmount -R /etc -> $SYSNAME/etc を試みます。シンボリック・リンクのセキュリティー・アクセスによっては、RACF® エラーが発生する場合があります。しかし、unmount -R /etc/ を指定することにより末尾スラッシュを追加すると、シンボリック・リンクが後に続き、RACF はシンボリック・リンクされたファイルからのアクセスであると判断します。
  4. -m オプションが指定されている場合、unmount シェル・コマンドは、パス名およびそれに関連したファイル・システムに作用します。パス名にファイル・システムがマウントされていない場合、関連ファイル・システムは、そのパスを含むファイル・システムとなります。例えば、以下のとおりです。
    mkdir /mega
    mount -f 'posix.hfs.mega' /mega
    mkdir /mega/wellie0
    mount -f 'posix.hfs.wellie0' /mega/wellie0
    次の構造、
    unmount -R /mega

    これは、/mega/wellie0 および /mega で マウントされているファイル・システムをアンマウントします。 同じコマンドをもう一度入力した場合

    unmount -R /mega

    /mega でマウントされているファイル・システムが存在しないため、 アンマウントは失敗します。

    -m オプションを指定してコマンドを発行した場合、

    unmount -R -m /mega

    unmount は、/mega ディレクトリー (この場合はルート) が含まれるファイル・システム、およびルートにマウントされている他のファイル・システムのアンマウントを試行します。

終了値

0
正常終了

関連情報

chmount, mount