tsocmd - TSO/E コマンドをシェルから実行する (許可コマンドを含む)

形式

tsocmd TSO_command

説明

tsocmd は、TSO/E ターミナル・モニター・プログラム (IKJEFT01) を使用して、 TSO/E コマンドをシェルから実行します。tso コマンドとは異なり、 tsocmd コマンドは許可された TSO/E コマンドの発行に使用できます。 (tso コマンドについては、tso - TSO/E コマンドをシェルから実行するを参照してください。) TSO/E TMP は tsocmd コマンドから切り離されたアドレス・スペースおよびプロセスで実行されるため、 発行された TSO/E コマンドは tsocmd の発行元の環境に影響を及ぼしません。

TSO/E TMP について詳しくは、「z/OS TSO/E Programming Servicesz/OS TSO/E Programming Services」を参照してください。

使用上の注意

  1. ファイル記述子が TSO コマンド・プロセッサーにより継承されるよう、BPXWRFT=YES 環境変数を設定できます。この環境変数を設定すると、ファイル記述子 10-99 が継承されます。

  1. 許可された RACF® コマンド RDEFINE を発行するには、以下のコマンドを発行します。
    tsocmd "RDEFINE FACILITY BPX.FILEATTR.PROGCTL UACC(NONE)"

    引用符はコマンドを囲むため使用され、シェル構文解析を避けます。

  2. OGET を使用して現行ディレクトリーのファイルから MVS™ データ・セットにコピーするには、以下のコマンドを発行します。
    tsocmd "oget hello.c 'source.c(hello)'" 

    引用符はコマンドを囲むため使用され、シェル構文解析を避けます。

  3. tso コマンドの例は、 文字列 'tso -t' を文字列 'tsocmd' で置き換えて、 tsocmd にも適用できます。詳細については、tso コマンドの セクションに記載されている例 () を参照してください。

環境変数

発行される tsocmd コマンドによって、TSO/E 環境の割り当てまたはその他のカスタマイズの実行が 必要になることがあります。 これらの作業は、環境変数を使用して指定することができます。以下の環境変数を使用できます。
BPXWRFD
TSO プロセスの開始前に REXX プログラムで YES を指定すると、TSO プログラムは オープン・ファイル記述子 10 から 99 を継承します。
SYSEXEC
SYSEXEC DD 名の割り当て仕様を指定します。TSOALLOC 変数が設定されると、この変数は自動的には使用されません。
SYSPROC
SYSPROC DD 名の割り当て仕様を指定します。TSOALLOC 変数が設定されると、この変数は自動的には使用されません。
TSOALLOC
割り当て仕様を含む環境変数の名前を指定します。名前はコロンで分離されます。大文字小文字は 区別され、小文字は小文字として扱われます。環境変数の名前も、割り当てられる DD 名に対応します。DD 名は常に大文字として扱われますが、変数名は、大文字小文字の混合で指定でき、同じような環境変数名との考えられる競合を避けます。

HOLD 属性は、BPXWDYN テキスト・インターフェースおよび TSOALLOC 環境変数 での SYSOUT 割り振りでサポートされます。

TSOPROFILE
TSO/E コマンドの実行時に指定する引数によって、プロファイルを リセットします (ここで指定された引数はデフォルト値 を置き換えます)。 例えば、TSO 接頭部を設定しメッセージ ID をオフにするために は、次のようにします。
export TSOPROFILE="prefix(wjs) nomsgid"

この変数の値は、そのまま TSO/E PROFILE コマンドに渡されます。PROFILE コマンドが失敗すると、要求されたコマンドは実行されません。PROFILE コマンドからの出力は、出された PROFILE コマンドと一緒に stdout に送られます。

割り当て仕様は、コロンで分離されたカタログ式データ・セット名のリスト、またはデータ・セット割り当て要求のどちらかにできます。データ・セット名のリストを使用する場合 は、小文字は大文字として扱われます。このとき、データ・セット名は完全に修飾されている必要があります。

データ・セット割り当ての要求を、キーワード alloc の後に TSO/E ALLOCATE コマンドに似た形式のキーワードまたは キーワードと値の対を続けた仕様を開始することで指定します。複数のキーはブランクで分離します。すべてのキーのリストは、「z/OS REXX および z/OS UNIX System Services の使い方」に記載されています。また、tsotso コマンドの説明に記載されたキーのリストを参照することもできます。

終了値

0
TSO/E コマンドは正常に終了しました。
1-254
TSO/E コマンドは、リストされた戻りコードを伴うエラーで終了しました。
255
TSO/E コマンドが予期しないエラーで終了した、 TSO/E コマンドの戻りコードが 0-254 の範囲外だった、 コマンドが入力されなかった、環境変数の処理時にエラーが発生した、 または、コマンドが見つかりませんでした。

ローカライズ

tsocmd コマンドはユーザーのロケールに依存しません。ユーザーの責任で TSO/E が受け入れられる入力を指定できます。

使用上の注意

関連情報

tso