説明
queudefs ファイルは、クロック・デーモン
cron が管理するキュー特性を記述し
ます。ファイル内のコメント以外の各行は、以下の形式を使用してキューを記述します。
q . [njobj] [nicen] [nwaitw]
以下に、これらのフィールドについて説明します。
- q
- キューの名前を指定します。デフォルトでは、at で始まる
ジョブはキュー a に、batch で始まるジョブは
キュー b に、そし
て crontab ファイルはキュー c に
なります。キュー名は、スペース、タブ、改行、ヌル、または番号記号 (#) を除く任意の単一バイト文字とすることができます。
- njob
- そのキューで同時に実行できる最大のジョブ数を指定します。njob ジョブを超えるジョブが実行可能になると、cron は最初
の njob ジョブをただちに実行し、次に、他のジョブは現行ジョブが
終了したときに実行します。デフォルト値は 100 です。
- nice
- 適切な権限を持つユーザー ID によっては実行されないキュー内の
すべてのジョブに cron が割り当てる nice 値 (nice を参照) を
指定します。デフォルト値は 2 です。
- nwait
- njob よりも多くのジョブがそのジョブのキューで実行中であるか、または全キューにおいて 25 を超えるジョブが実行中であったために据え置かれている
ジョブを cron がスケジュール変更するとき、どのくらい待機してからスケジュール変更
するか、その待機秒数を指定します。デフォルト値は 60 です。
番号記号 (#) で始まる行はコメントで、この行は無視されます。
例
以下は
queudefs ファイルの例です。
#
# Sample queuedefs file
#
a.5j3n
b.3j1n90w
このファイルは、at ジョブのための a キューで、同時に 5 つまでのジョブを実行させることができます。crontab は nice 値 3 で
ジョブを実行します。このキューには nwait フィールドがないので、他の実行ジョブが多すぎるために cron がジョブを実行できない
場合は、60 秒待機してから再実行を試みます。
このファイルは、また、batch ジョブのための b キューが
同時に 3 つまでのジョブを実行できると示しています。
cron は nice 値 1 でジョブを実行します。実行中のジョブが
多すぎてジョブを実行できない場合は、cron は 90 秒待機してから再度実行
を試みます。他のすべてのキューは、100 までのジョブを並行して
実行することができます。cron は、これらのジョブを nice 値 2 で実行しますが、実行中の他のジョブが多すぎてジョブを実行できない場合は、60 秒待機してから
再実行を試みます。
関連情報
at、batch、および crontab コマンド。